2008年10月24日

ビジネス日本語

アメリカに来る前、ビジネス英会話というラジオ講座を聴いては、英語を勉強している「フリ」をしていた。
(当時は大真面目で勉強していたけども、実際何の役にも立たなかった、という意味で「フリ」と表現した。)

最近、「ビジネス日本語」は奥が深い、ということを学ぶ機会があった。

僕は研究者だから、ビジネス上のマナーは何も知らない。だから、ビジネスマンとメールをやり取りすると、普段のメールよりはるかに書く時間がかかって仕方がない。。。

なぜなら、僕が普段使わない難しい謙譲語や丁寧語を先方が使ってくると、それに合わせなければいけない。

が、僕は使い方のノウハウを全然知らないから、

この使い方であってんのやろか???

などと思いながら、ググッたりして、ビジネス日本語によるメールを「捏造」しなければいけない。

しかしである。

このビジネス日本語、非常に違和感を覚える。

自分がチューリングテストを受けているかのような気持、同時にチューリングテストを実施しているかのような錯覚を覚える(それは言いすぎだが)

あまりにも丁寧語、謙譲語で埋め尽くされた文章をみると、相手の顔が全く見えてこない。

これではコミュニケーションに支障をきたす。

コミュニケーションは、書き言葉の場合はいわゆる行間で、面と向かったものなら表情や口調などで、エモーショナルな部分を察知しあって始めて成立すると、僕は理解している。

が、ビジネス日本語はフラットだから、いか様にもエモーションを解釈でき、返答に窮する。

相手は自分の行為に問題ないといっているが、本当に問題ないのか、それとも実は問題があるけど、見過ごしてやろうと思っているのか、全く行間を読めない。

相手が謝ってきているのに、自分が責められているかのような気持ちにさえなる。。。

コミュニケーションが成立していない。

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一方で、アメリカで研究していると、アメリカ企業(もちろん研究関連だから規模は知れている)のbusiness manとやり取りすることもある。

まぁ、とにかくフランクである。。。

Hi Shuzo!

で大抵始まる。(注意:ビックリマークは著者による)

Dr. Sakata
なんて書かれたことは生まれてこの方一度もない。(たまには呼べ)

だから、非常に返信しやすい。

もしかしたら、本件以外の話題もしやすくなって、別のビジネスに結びついたりしそうな気もする。。。。

もちろん、文脈をはき違うと、とんでもない大失態をしでかすリスクもあるのだろうけども、ビジネス日本語という逆の過激さも何か問題があるのではないか?という気がする。

もう少し口語的なメールを書いてもらうと、コミュニケーションがもう少しスムースになる気がするし、気楽にメールが書けるから、簡単なやり取りだけなのに、無駄に時間を浪費する必要もなくなる。

それにしても日本語は奥が深い。
35年学んできたつもりでも、使いこなせない。

この上、英語まで学ばなければいけないわけだから、頭の痛い話である。。。

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