2009年7月25日

ポスドク組合

  になっておる。。。

我がラトガーズにポスドク組合ができた、という話である。

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いつだったか?

とにかく数ヶ月前、リサというお姉さんが話をしたいといってオフィスにまで来た。
美人だったから喜んで話を聞いたら、今回のユニオンの話だった。

何かポスドクとして問題抱えてない?

というのが1つ目の質問だった。

そりゃ、論文出ないとか、家賃高いとか、将来ジョブを得られるかわからんとか、いろいろ問題が脳裏をよぎったが、とりあえず、

どういう意味?

と、意図を確認したところ、ビザなどの問題を真っ先に例としてあげてきて、ユニオンを作る必要性について語ってくれた。

なるほど。

それはともかく、民主的というべきかよくわからないが、そういう超ボトムアップな活動から今回のユニオンが出来上がった。

超積極的な人、比較的静観気味な人、温度差はかなりあるけど、その積極的な人たちのおかげでユニオンが数ヶ月で出来上がった。すごい話である。

僕的にはポスドクとして雇ってくれてありがとう!という気持ちが強かったから、ユニオンを作って「壁」と闘うぞ!という発想そのものが非常に新鮮だった。。。

ただ、ユニオンを作って具体的に何を期待しているのかよくわからんといえばそういう部分がなくはない。参加者呼びかけ期間中、何度か話し合いの機会が設けられ、いくつか例は挙げられた。ヴィザと給料なんかが代表例だろうか。

給料は、大学で決められるというより(上限は決められてると思うが)、PIの裁量によるところが大きいし、何か交渉が決裂してストライキしても良いけど、それでポスドクだけでなく、PI陣の生産性も落とすようなことになると、結局、自分の首を絞める行為になる気もする。お金だけが目的で働いてるわけではないしな。。。

あと、優秀な人だけが高給ポスドクとして雇われるようなrich-get-richerのシステムが明示的に導入されてしまうと、何となくサイエンスをしにくい雰囲気ができてしまわないか、という心配もなくはない。プチ・ウォール街化して良いのだろうか。。。(考えすぎか?)

それが世の法則といえばそうだから仕方ないかもしれんが、その時点での能力・業績如何に関わらず、サイエンスを楽しみたかったら、低給でもやれる環境はあるべきだと思うし、そうでなかったら、今の自分がここでサイエンスをやっている自信はない。。。

それを裏返せば、優秀な人は、オレ様がこいつと同じくらいの給料しかもらってないのはおかしい!と感じている人もいるのやもしれんな。。。(ホントに優秀な人ならテニュアトラックに比較的早く乗れると思うんだが。。。)

と、現時点ではいろいろ問題点はある気はするが、ユニオンには全く反対ではない。
むしろ賛成である。

もしかしたら、この動きが5,10年後のポスドクのためになるのかもしれない。
その頃には僕はもうポスドクでない、と思いたいのだけれど。。。

2 コメント:

masa さんのコメント...

こんにちわ。はじめまして。

元バイオポスドクをしていたモノです。
「ポスドク組合」はとても面白い試みですね。
情報ありがとうございました~。

Shuzo さんのコメント...

masaさん、はじめまして。
日本でも組合を作るぞ、と誰か言い出したら、みんな賛同するかもしれないですね。
コメントありがとうございました。