2011年11月6日

グラント申請、MRCレスポンス編などなど


グラント申請、MRCの申請書に対するレフリーコメントへ返答、という二つの山を何とかクリア。さらに、学会ポスターの準備やら、中間テスト採点やら、論文レビュー、、、となかなかタフだった。

久々に、嫁さんに非常事態宣言を発令して、先週末は自宅でも仕事をせざるを得ない、というなかなかのタイム・マネージメントぶり。。非常事態宣言発令は、就活時のジョブインタビュー直前以来。

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まず、グラント申請。

今回は4人によるコラボで、僕が一応PIを勤めるプロジェクト。キーパーソンのコラボ相手が、ちょうどハネムーン中だったりと、コミュニケーションが滞る。。。しかも、このグラントはちょっと変わっていて、9月下旬アナウンス、11月2日締切、というタイトなスケジュールだった(その分、結果がわかるのも早い)。

締切1週間前まで提案内容が固まってない状態で、直前数日は毎日コラボ相手と会ったり、skypeしたりしながら、締切30分前に何とか申請へたどり着いた。形式的には。

明らかに詰め切れてない部分がいくつかあるので、結果は推して知るべしなんだろう。けど、この申請に絡んで、関連分野だけどフォローしてなかった分野がかなりホットだとわかったことは収穫。あと、コラボの種植えができたのも大きいか。

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続いて、MRCの返答編。

5人のレフリーからのコメントに3ページ以内で答えよ、というルール。これは、現時点でのベストは尽くしはしたけど、正直自信は。。。今年BBSRCとMRC二つに申請して、かなり勉強になったので、今後につなげたいところ。

とにかく、
too ambitiousはNG。justificationが重要。

コスティングがメチャメチャ厳格。これは当り前なのだけれども、結果OK的な部分がなさそう、という点は特筆すべきか。もしかすると、この辺の厳格さが、UKの効率性につながっているのかもしれない。

お金を使うという点で自由度は少ないけど、コミットしたことはしっかりする、という感じ。プロといえばプロ。

コスティングに関して細かいことをさらに書くと、要求アイテムごとに必要性を正当化する必要がある。それも形式的なもの(つまり、フォームさえ埋めればOK)ではなく、レビューの段階で想像以上に細かいチェックが入る。

例えば、今回あった指摘では、microtome(7Kくらい)をhisotologyに使うから買いたい、と書いていたら、「神経科学をやってる研究所でmicrotomeがないとこなんてないやろ」とつっこまれた。。。つまり、他のラボから借りてやれ、と。。。確かに仰るとおり。。。

他には、「年3・4回も学会に行くなんてバブリーすぎちゃうか」とか、「サンプル数のパワー計算がないし、サンプルに必要な額がどれくらいreasonableかわからへん」とか、「ポスドクやなく、シニア・テクニシャンじゃあかんのか」などなど、なかなか手厳しい。。。

服を一枚一枚剥ぎ取られ、丸裸にされる感じ。。。実際、そんなことはされたことはないが。

それだけしっかり読んでもらっているというわけだから、非常にありがたいことでもある。一方で、この辺のチェックを申請前にできるようなシステムが研究所内にないといかんのだな、とも思った(この辺は、明日のlecturerミーティングでアピールすべきか)。

と、失敗して初めて学ぶ、という非効率性。

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中間テストの採点。

月曜日にテストがあって、50人分の採点を。
採点して思ったのは、テストの答案用紙でも「他人を思う気持ち」はnudgeとして確実に働く。グラント申請や論文もそうだけど、相手から評価を仰ぐものは何でも相手の立場に立つことが大事なんだなぁ、と改めて勉強になった。

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最後にSfNのポスター。

第一バージョンが一応出来上がった。が、過去最大級のショボさ。。。

それはともかく、今週木曜日からDC。今回の学会はある意味、リラックスの機会。

SfNから戻ってきたら、しばらく研究に割く時間を増やせそう。突然のチュートリアル代理依頼にも強引に理由をつけてノーと言ったし。

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ちなみに、時事ニュースとしては、ユーロ絡みがやはりメインを占めていた。
グリース>イタリー・スペイン>フランス
と連鎖反応が起こったら、いったい世の中どうなるんだろう。。

スコットランドにおける2020年までの再生可能エネルギー政策が批判されてるもよう。この批判がもっともだとしたら、独立なんて目指すなんて感情論以外の何ものでもない。風は一見「再生可能」という表現が相応しそうにみえるけど、climate changeという事実を踏まえると、不確実性は実際ある。

風が吹けば桶屋は儲ける。が、風が吹かなければ、スコットランドのエネルギー政策は破綻する(ロジックは単純)。

あと、TPPという名の日米自由貿易協定。アメリカの日本イジメにしか見えないけど、より大きな文脈で考えて交渉に加わるというのは、ありなんだろうか。消費者としては、メリットはあるようにみえるが、よくわからない。時代は変わったということを早く強く認識しないといかんのだろうけど、その辺を説くリーダーシップが全く見えてこないことこそが問題の本質なんではないか。と、何もわかってないのに、わかったような口を叩いてみたい今日この頃。

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