2010年11月27日

初雪

11月下旬にして初雪。

今朝起きたら2センチくらい積もってた。UK全体を寒波が襲ったらしく、17年ぶりとニュースで報道している。

スコットランドでは昨シーズン、雪の当たり年だったらしい。今シーズンはどうなることやら。

長女の小学校でクリスマスイベントがあり、午前中一家で参加。いろんな出店があって、メインはSanta’s Grottoなる企画。テント(洞窟?)の中にサンタとフェアリー?がいてて、ささやかなプレゼントをくれた。

グラスゴーではSanta’s Grottoという言葉をよく見かけるので、恒例のクリスマス企画なのだろう。

なかなかエンジョイできた。

ちなみにこの一週間いろいろあった。

まず先週末はエディンバラ大の日本人の友人をうちへ招待。

グラスゴーに住み始めてからというもの、日本語でサイエンスの話をする機会が激減というか皆無なので、5時過ぎから深夜1時頃までいろいろしゃべっては飲み倒した。メチャ楽しかった。

が翌日のランチの直前。

長女が怪我。

急遽ERへ行くというアクシデント。

嫁さんは救急車で病院(救急車は来るのがおそいのなんの。。。)。僕はその友人を乗せてグラスゴーの駅まで送り届け病院へ。

長女は、月曜日熱が出はしたけど、幸い当初心配してたほどはなく火曜から普通に学校へ通いだし、傷の経過は今のところ順調で普通にピンピンしてる。

それにしてもこういうことがあると、親としての責任というか何というか、とにかく二度と同じことが発生しないようにと、この一週間えらく用心深くなってる。。。

大学の方は、火曜日にブリストル大からマットさんという人がトークにきてくれた。個別に話す時間を45分割り当ててもらって話をする。

使ってる技術は基本的に同じだから、めずらしく話が弾んだ。

アメリカにいた時もスピーカーが各PIを巡業するというスケジュールだったけど、こうしてネットワークを作っていくんだな、というのが実感できた。うちの大学はあまりお客さんは来ないけど、トップ大学なら毎週かそれ以上のペースでいろんな人が来るだろうから、winner-take-allの状況がさらに促進されるんだろう。。。

それはともかく、マットさんのトークは盛りだくさんで、独立して5年弱で資金もふんだんにあるようで、良い目標になった。

水曜日には、project licenceのethical review committeeミーティングなる山場(修羅場?)を迎えた。

UKで動物実験プロジェクトを開始するにはproject licenceなるものを取得する必要がある。そのための申請書(30ページ強)をHome Officeという政府機関へ提出する前、まず学内のコミッティーの承認を得る必要がある。

その承認を得るためのミーティングというか公聴会に呼ばれ、申請書で不明な点についていろいろ質問を受けた。

えらくナーバスになったし、疲れた。。。20分くらいしかなかったのだけれど。

まず、ミーティングの部屋の外でしばらく待った。呼び出され中へ。そして、あらかじめコミッティーが用意していた質問に答えた(答えるよう努力した)。部屋の外でさらに数分待たされ、再び部屋へ入って、判決・フィードバックをもらった。

結果は一応承認。

一部しっかり明示してない部分についてしっかり書くようフィードバックをもらったので、リバイス付きアクセプト、という感じか。

それにしても僕の英語力はホントひどいな。。。

とにかく、これで次はHome Officeへ提出。そのあとさらにリバイス要求などが待ってるはず。

ちなみに、personal licenceは、先日受けたModule 4の認定証が火曜日に送られてきたから、年内にはライセンスが発行されるんではないか。

ラボのセットアップの方は、次々と明らかになる事務系の問題を一つ一つクリアしつつ(ため息をつきながら)、相変わらずのスローペースで進行中。

実験装置のセットアップはとりあえずレベル1到達という感じにはなったか。計測部分に関しては、ラトガーズ時代のそれと同レベルにはなった。

けど、本格稼動は1月中旬から2月頃までずれ込みそう。

2010年11月19日

三者面談

昨日、長女の小学校で三者面談があったので早めに帰宅。17時頃、一家総出で学校へ。

1~7年までの全学年で一斉開催だったようで、3年生までは体育館で行われた。

体育館へ行くと、4つの壁の近くに小さなテーブルがいくつも並べられ、各テーブル・各クラス、という割り当てだった。

壁側に担任の先生が座り、体育館の中央側に親と生徒が座って先生と話をする、という形式。

我々の番になって、まず先生と挨拶。続いて、長女の学校での状況を簡単に話してくれた。

ちとスコティッシュアクセントがある上に、みんなの話し声が反響しまくって、ある意味「カクテルパーティー」状態だったけど、fantasticとかlovelyとか、こっちの人が良く使う単語は頻繁に聞こえてきたし、長女の学校での生活はそれほど問題はないのだろう(実際は、数字や言葉の勉強について、もっと細かいことを説明してはくれたのだけれども)。

時間にして5~10分くらいだったか。

日本で言ったら家庭訪問みたいなものか。
(今思うと、家庭訪問って、先生にとっても大変だろうし、親としても家の中を見られるちとプレッシャーのかかるイベントだったんやな。。。今もあるのか、それとも家庭訪問は僕が住んでた田舎ならではのイベントなのかよう知らんが。)

ちなみに、学校の入り口でユニフォームなどの学校関連グッズを販売していたので、帰りランドセルならぬバックパックとネクタイを買って帰った。14ポンドなり。

2010年11月9日

セットアップ

今週に入って、午後はセットアップと呼べる作業に従事してます。

ようやく。

一方、まだまだ注文したものが届いてなかったり、事務スタッフの手違いでモノが発注されてなかったり(おい)、見積り依頼したのになかなか見積りをくれない会社がいたり、届いた装置がPATテストなるUKでは義務付けられてる形ばかりの電気テストをパスするのを待っていたり、、、自分の力だけではコントロールできない部分があって、なかなかスムーズにことが運ばない。。。

これまでの経験から、セットアップは、すべてのモノを揃えるまでにとにかく時間がかかる。例え、全て必要なモノが一旦揃えば1,2週間でセットアップでき、やるべきことがわかっていることでも。

ちなみに、今回の一連の物品購入でわかったことは、ネゴれば値引きしてくれる、という事実。これまでそれなりの額のディスカウントをゲットできたから、スタートアップ資金では買えないかな、と思ってたものが買えそうな勢い。如何に普段ヤクザな会社たちを相手にしてたかよくわかった。。。

それはともかく、気付いたら今年も残り50日ほど。

果たして年内に簡単な実験をスタートできるか??

2010年11月4日

トーク・ダブルヘッダー

今日トークを二つこなす。

一つ目は、chemistry-biology lunch time seminarなる月一の学内イベント。僕がいてる研究所と化学関連の研究所が交代でスタッフにトークをさせコラボを促進させようという企画らしい。

オーディエンスには化学者もいてるだろうから、ジャパニーズアクセント以上にサイエンティフィックなコンテンツが伝わるかすらかなり心配だった。なので、自分の研究は少しだけにして、ややケミストリーというかセルバイオロジーを意識しながらストーリーを作ってみた。

ある意味、自分の研究の宣伝というより、神経科学のホットトピックを話すレクチャー的な内容。

いつもこじんまりとしたセミナーらしく、小さい会議室に集まったのは5人。みんな女性。。。(ある意味うれしくはあるのだけれども)

15分のトーク。
3/5の人が質問してくれたから、それなりには良かったのかもしれない。が、これでホントにコラボを促進できるのか?というとちょっと違うやり方を考えた方が良いのかもしれない。。。


そしてその15分後には別のこれまた学内セミナー。

これまで何度か書いたように、今、大学内で神経科学を盛り上げるイニシアティブ走ってて、その一貫として、これから内外の研究者にセミナーをしてもらい、ついでにソーシャルな時間も作ってネットワーキングを促進しようという企画が立ち上がった。

で、その企画第一弾としてなぜか僕が指名された。。。なので、それなりにプレッシャーを感じた。

オーディエンスはもう一つのセミナーとは全く違うだろうから、全く違うストーリーを話した。研究所の人はもちろん、バイオエンジニアリングや心理学の人が主なオーディエンス。総勢20~30人くらいだったか?

前半は前のプロジェクト、後半はこれから立ち上げようとしてるプロジェクトとより具体的なコラボの提案についてトーク。

後半は初めて話すコンテンツだったから、ちと英語がまずかった。。。(かなり反省)

それでも、割と全うな質問はいくつか受けたし、セミナー後のソーシャルイベントの時、良いフィードバックはもらえたのでメッセージはそれなりには伝わったのか。

トークに関する今後の課題は、やはり質疑応答。

もっとしっかり受け答えできるようにならんといかん(未だにこんなことを言ってる俺って。。。)。あらかじめ用意しておいたツボに強引に入れて答えるストラテジーはそう悪くないとは思うけど、そのツボをもっと多く、そしてもっとしっかりしたモノを出せるようにせんといかん。

あと、この企画について感じたのは、やはりこれでホントにコラボを促進していけるのだろうか?ということ。もちろん、お互いの顔と研究内容を知ることは第一歩であるのだけれども、やはりゴールみたいなものをシェアできるようにお互いコミュニケーションを継続的に取り合っていかんと、こういうことは進まんのだろうなぁ、という気はする。

シリコンプローブなんて、存在そのものを知らない人の方が多かったから、その辺の言葉の壁もある。

それにしてもえらく体力を消耗した。。。

年内はもうトークの予定はないし、大きなpaperworkなどの処理も目処がついてきたので、ここにきてようやくセットアップと呼べるようなことを本腰入れて進められそうか。

こういう状態になるまで3ヶ月もかかった。。。こっちに来る前は1ヶ月もあればこの状態になるだろうと思ってたがかなり甘かった。。。

ということは1年で終わると思ってたプロジェクトも3年かかったりするのだろう。。。

道のりは遠い。。。

カルチャーショック

ショックというより興味深い風習・文化的な違いについて。

グラスゴーにきて、いろんな風習なり文化が日本はもちろんアメリカとも違って、いろいろ戸惑うことがある。

例えばメール。

アメリカでは、例え面識がなかろうが、日本的にいうと「目上」に人であろうが、基本的に、Hi XXXX、とかなりフレンドリーにメールをやり取りするケースが多かった。

が、UKではHiはなかなか使わず、顔見知りでもDear XXXXとメールを書き出すケースが非常に多い。

もちろん、日本みたいに、XX先生、XX様、XXさん、XXくん、XXちゃん、、、みたいに多様ではないから、とりあえずDearつけとけばえぇか、と今のところしのいではいる。けど、HiとDearの使い分けがもう一つわからない。。。

他にもいくつかあるけど、週末のハロウィンがえらく違ってた。

ハロウィン前日の土曜日。
うちの前に住む奥さんが、明日子供連れておたくお邪魔しようと思うけど良い?ときいてきた。

きっとtrick-or-treatでおかしをもらいに子供と近くを回るんだと思った。折角だから、うちの娘も一緒にどう?と頼んだら快諾してもらえた。

そしてハロウィン当日18時。

約束通り、その奥さんとその子供二人がうちにきた。

僕は次女の面倒をウチで見て、嫁さんが長女をつれてそのツアーに出かけていった。1時間くらいで戻ってきたのだけれども、嫁さんによると、かなりカルチャーショックを受けたらしい。

どうやらスコットランドでは、近くの知り合いのうちを訪問。ただ訪問するだけでなく、リビングまでお邪魔して、子供が何かネタというかジョークを披露することになっていたもよう。。。

そうすると、迎え入れたうちの人がお菓子ではなく、割とヘルシーな食べ物(たとえばリンゴとか)を子供たちに渡す、らしい。なので、基本的にはあらかじめ、知り合いのうちにアポをとっておき、限られた範囲で巡業するのがこちらでのtrick-or-treatらしい。。。

そりゃ、嫁さんもびっくりするわ。

ちなみに、長女はアドリブでなにかネタをかましたらしい。。。が、あまりウケなかった、とも言っていた。。。

クリスマスもまた違うんやろか。。。
さすがにKFCなんてくわんやろうしな。。。

と、UKとUS、似てることが多いだろうと思っても結構違うことが多く、いろいろカルチャーショックを受けてきたこの三ヶ月間だった。