2013年4月28日

デキる大学院生の7つの要素


大学院生との付き合いはなかなかコツがつかめず、いろいろ試行錯誤中なのですが、自分のラボや他人のラボの大学院生をこれまで見てきて、大事だと思う要素を7つ挙げてみます。

1.情熱
基本。研究は好きでないとやってられないので、モチベーションなりパッションなりを自分でドライブできないと何も始まらない。一方、時間とともに変動もするので、外部からのドライブも時には必要。

自分でドライブする方法としては、例えば、まずは大きなゴール(夢?)を設定し、モチベーションが低下するリスクをできるだけ早めに低減させておくと良い。その低減法の一つは、大学院生では難しいかもしれないけれど、マルチタスクというかマルチプロジェクトを持つこと。80-20法というか、一日の80%はメインテーマに専念し、例えば、夕方か朝のエキストラ時間を、メインテーマとは少し違うことに投資するのも手。80%の部分はダメでも、その20%で結果が出るケースもある。

他には、ゴール設定後のタイム・マネージメントで、小刻みに自分で自分を褒められるよう工夫するのも有効かも。もちろん、自分ではなく、ボスや同僚・恋人なんかに褒めれるよう外部要因を操作できるとなお良い(言うは易し。。)。ただし、自分の能力を過大評価すると、小目標を達成できず自暴自棄になって、悪循環になるケースもあるので要注意。

どうしても情熱が湧いてこない場合、プロジェクトをかえる、ラボをかえる、人生設計のやり直し、が必要。楽しくないことに人生の貴重な時間を浪費する必要はない。

2.勤勉
ハードワーク。働かないと何も結果は生まれない。働き続けると、何らか結果が生まれる(ことが多い)。情熱はハードワークの必要条件。けど十分条件ではない。努力するための才能もあると思う。努力できない人たちに勤勉さを求めてもなかなか改善が見られない(経験的に。そして口では情熱があるように言う)。。。

朝早くから夜まで、不器用でも頑張ってる人と、昼くらいに来て夕方には帰る人がいて、同じ結果を残している人がいたら、人情的にどうしても前者をサポートしたくなる。

3.丈夫
体のタフさ。大事な実験やミーティングなり、コミットしたことを、体調不良のため延期、なんてことはできるだけ避けたい。タフでない場合、それに対して許容してもらえる(非体育会系?)研究室・職場探し、というのが大事なのだろう。

メンタル面でのタフさも重要。いろんなrejectionとうまく付き合わないといけない。そのrejectionは、実験がうまくいかない、ボスにダメ出し喰らう、申請書が蹴られた、論文が蹴られた、などなど、いろいろある。多かれ少なかれ、研究者なら誰でもこれらを体験する。

4.交信
コミュニケーション力。これが超重要なのは、人社会なんだからいわずもがな。同僚・指導教官と会話するだけで解決策が得られることはたくさんある。

コミュニケーションがモチベーション低下につながるリスクもあるけれど、良いコミュニケーションはモチベーションアップや知識向上などにつながる。

自分だけで何でも解決しようとするとドツボにはまって悪循環に陥る。

5.知識
知識はアイデアの源泉。科学は先人が築き上げた知識の上でやるのだから、できるだけ多くのことを知っておかないと、アイデアも湧いてこないし、アイデアなり結果の評価・解釈ができない。時間はかかるけど、知識の土台がしっかりしてないと厳しい。また、知識の身につけ方を自分なりに確立することも重要。知識を身につけるのが好き、という情熱的な部分も大事か。ハードバークなど他の要素も大いに絡んでくる。

また、己を知る、という意味での知識も大事。意外と自分のことはわかってるようでわかってない。多くの人は過大評価しがちなので、現時点で何ができて、何が難しいのか見極めが大事。これが優先順位付けに役立ち仕事効率アップにつながる。

6.帰還
フィードバック力。失敗から学ぶ力。同じ間違いは繰り返さない。
例えば、実験で失敗した時、次の実験をする前にその失敗した実験から何かを学ばないと、似たことを繰り返すだけ。ランダム・ウォークでゴールを目指すのに似てる。毎ステップ、進むべき方向にバイアスをかけながら進まないといけない。

コミュニケーションや論文などから知識・情報を得ることでもフィードバックは得られる。このフィードバック力、日々の実験だけでなく、グラント申請書書きだったり、プロジェクト単位でも重要。

7.環境
自分がどんなに頑張ってもどうしようもないことはある。プロスポーツ選手になる素質を持つ人は、それなりの環境でトレーニングして初めて一流になれる。研究には、特に生物系の研究には、お金などのリソースが不可欠だから、リソースがないと、できる研究が限られ、得られる結果の質も変わってくる(耳が痛い話ではあるが)。

以上、7点。
これらは、僕自身心がけてるところでもあるから、大学院生に限ったことではないように思う。

2013年4月21日

mega-tsunami

今週BBCで、mega-tsunamiに関する番組が放映。
カナリー諸島の火山噴火に伴う山体崩壊により、巨大津波が発生。その津波がアフリカと欧州の一部、そしてUSの東海岸の大部分を襲う、という科学的予測を、1時間にかけて説明するものだった。

10~25mクラスの津波が東海岸の主要都市を襲うらしい。山体崩壊からの猶予時間は6-9時間。

ちょっと調べてみた。

wikipediaにも説明があり、そこで引用されているこれこの論文が科学的根拠となってるもよう。後者の論文に、津波伝播シミュレーション結果が図示されている。

論争もあるようなので、一部の科学者の単なる妄想的予測に過ぎないのかもしれない。が、リスクはゼロとは言い切れないのだろう。

ちなみに、これと似たmega-tsunami、実は日本でも起こっていて、島原大変肥後迷惑と言われるもの。

名前は大したこと無さそうだけど、実際、大したことが起こっている。

雲仙で噴火と地震が起こって、山体崩壊発生。それにともなって大量の土砂が有明海に入り、巨大津波が発生。一連の災害で1万5千人もの尊い命が奪われた。1792年の出来事。

雲仙は僕の実家の荒尾から見える。。。

おそらくこの災害で、荒尾も被害を受けたはず。。。有明海で津波はないだろうと思っていたが、実際にあった。。。

とにかく、津波は、海を下から蹴りあげて起こるだけでなく、上から物を落しても起こる。こういう災害は、起こったら起こったで、自然には逆らえないのだろうけど、地球ではホントにいろんなことが起こりうる。。

ところで、北朝鮮への潜伏取材の番組も面白かったです。

2013年4月14日

一時帰国とBNAミーティング

この3週間ほど、プライベートで一時帰国して、その直後に開催されたロンドンの学会に参加してました(備忘録的なのでこのエントリー無駄に長いです。。)。

3月27~28日
フィンエアを使ってグラスゴー・ヒースロー・中部国際空港へ。機内では、SkyfallLife of Piを観る。

Skyfallではスコットランド・グレンコーの綺麗な景観も登場し、いろんな意味で楽しめた。

Life of Piも映像もストーリーも素晴らしかった。

28日
稲沢滞在。愛知の桜はまだ五六分咲き。

平針まで行って免許の期限前更新
免許とパスポートと必要額のお金があれば更新可。お金を払って申請書をもらい、必要事項を記入し、目の検査、しばらく待って講習ビデオを見て、免許が交付される。
ICチップが導入されたということらしいけど、余計なお金を払うだけの価値があるのか甚だ疑問に思った。2つパスコードを設定したけど、もう忘れた。。。

夜ははま寿司へ。コストパフォーマンスの高い回転寿司だった。ぜひ海外進出して欲しい。。

29日
荒尾滞在。
実家の熊本へ。朝出て4時ぐらいに着いたか。夜は実家でホームパーティー。寿司・刺身類を中心にいただく。

30日
ハウステンボスへ。
親と兄家族と一緒に長崎へ。
我々はレンタカー。ちと見栄をはってプリウスを借りてみる。。ゲーセン感覚の操作性。。。が、噂通り燃費は驚異的。

昼過ぎにハウステンボスに着き、園内を一通り歩いて回った。再建前のハウステンボスには行ったことがないので比較はできないけれど、チューリップがちょうど旬でえらくきれいだった。園内全体良い雰囲気で、アトラクションもいろいろあって、それなりに楽しめる雰囲気。ただ、入場料が高い。すべて親に払ってもらったが。。。

ホテルは、オークラのゴージャスなホテルで、ハウステンボスの園内から送迎船が出ていて、園内の川を移動しながらホテルへ。夜はビュッフェ形式ディナー。寿司(また)、カニなどを中心にいただく。食べ過ぎた。。ついでに、長女の誕生日ケーキも頼んでたけど、このケーキが絶品だった。。。温泉もあって、ちょっと混んではいたけど良かった。

31日
ハウステンボスから嬉野温泉へ。
昼過ぎまでハウステンボスで過ごし、我々家族4人で嬉野温泉へ。

宿はこれまた背伸びして大正屋
接客は超プロフェッショナル。娘たち用にも浴衣を用意してくれ、館内は浴衣OK。
風呂は2つあって、浸かると確かに「美肌」になるような錯覚を覚えさせるに十分なお湯だった。

食事がこれまた素晴らしく、佐賀牛の鍋は極上。

食後に、送迎バスで10分くらいのところにある姉妹店(?)の温泉へ。
ここには露天風呂があった。が、結構な賑わいで、帰りのバスの時間もあって、浸かるだけ、という感じだった。
夜、長女がおたふく風邪のようにあごが腫れ上がって、肝を冷やす。。。(幸い大事にいたりませんでした)

1日
朝食にはとろける湯豆腐が登場。朝から結構たくさん食べる。
長女の体調も何とか快復気味で遊びたいというので、近くのメルヘン村へ。
大正屋から車で10分ほど。田舎の小遊園地。
期待はしてなかったのもあるけど、意外と楽しめて、午前から昼過ぎまで一通り遊ぶ。三輪車系の乗り物がある広場が良い感じ。いろんなタイプの乗り物があって、タダ。あの手のアトラクション(?)は個性的だと思ったので、その辺に力を入れると、もう少し入場者数も増えて良いので、と余計なことを考えながら、子供が楽しんでいるのを眺めていた。子供だけで勝手に遊べ、リスクも低いので、親的にも楽。

3時過ぎに出発し、5時頃に荒尾へ戻ってくる。夕食は、近くのモールのフードコートで。凡蔵のうどんをいただく。
この夜、今度は僕が発熱。。。

2日
午前は風邪のため完全にダウン。
午後、銀行へ行きお金の移動の手続きをし、僕以外の家族はウルトラマンランドへ。
ウルトラマンランドは、この秋に閉園する。実は、ここは賑わっていたらしく、円谷プロダクションの問題が主な原因で閉園せざるを得なくなったとのこと。。話を聞く限り、園内はそこそこ充実しているもよう。ウルトラマンファンはMUST VISITな場所なのかもしれない。閉園が惜しまれる。。。

3日
自宅静養。
残りの家族は甥・姪と一緒にグリーンランドという遊園地へ。春休みで結構混んでたもよう。以前、夏休み前の平日に行った時は貸切状態だったのだけれども。。

昼食に、父と一緒に武蔵ラーメンへ。食べログでは、熊本一、という評価をもらってるもよう。期待して行ったが、ラーメンとしては「熊本一」ではないように思った。。。残念ながら。麺の水切りがもう一つで水っぽさが結構あった。スープも普通といえば普通。が、料金が驚異的。いまだに400円以下でラーメンが食べれるところなんてそうはないんではないか。その点では、コストパフォーマンスという点では「熊本一」なのかもしれない。平日の昼だったけど、ほぼ満席だった。

夜は、兄の自宅で三兄弟集まり兄弟パーティー。寿司(また)等をいただく。

4日
朝から愛知へ。桜が満開でえらく綺麗だった。
稲沢に昼過ぎに着き、夜は名古屋で岡崎時代の先輩二人と呑み会。楽しかったです。

5日
午前は名大へ。ちょうど入学式だった。地下鉄の駅を出て地上に出ると、たくさんのサークル勧誘の学生さんたちがいてて懐かしかった。新入生と一緒に歩いたけど、その学生さんには声をかけてたけど、僕は完全無視。。。当たり前か。。

昼過ぎ稲沢へ戻り、夕方前に家族+甥+義母と一緒に近くのモールへ行き夕食。五穀なる五穀米が食べれるレストランへ。味がかなり濃い目だった。。。五穀米は体に良いのかもしれないけれど、おかずの味付けは体に悪そうだった。。。舌が肥えてきた(戻ってきた)ところで、日本での食事は打ち止め。

6日
朝から僕だけセントレアへ行き、再渡英。(家族はさらに一週間日本滞在)

機内では、Hobbit任侠ヘルパーを観る。
Hobbit、映像がすばらしく美しく、さすがにストーリーもしっかり。最終作までぜひ押さえたいところ。

任侠ヘルパー、極道ネタでストーリーそのものは単純と言えば単純ではあるけれど、モチーフにしてる題材は非常に深刻かつ重要。現実的な問題として少し考えさせられた。

グラスゴーには22時前に到着。翌日からのロンドン行き用にバッグの中を入れ替えて就寝。

7日
朝5時起きでグラスゴー空港へ行きロンドンへ。今回はEasyJetを使ったのでStansted行き。StanstedからLiverpool駅までの格安バスがあって、1時間弱でロンドン入り。途中、オリンピックスタジアムが見えた。
Liverpoolから地下鉄で2駅のBarbicanでBritish Neuroscience Associationの学会(Festival)が水曜日まで開催。

この日の夜は、学部時代仲良くしていて、今は商社マンとしてロンドンに駐在中の知人のうちを訪問。ロンドンの家賃の高さに驚いた。グラスゴーの3倍。かと言って、アカデミアの人間の場合、給料も3倍になるかというとそんなことはないだろうから、「ロンドンに住みたい欲」激減。。。その意味では、グラスゴーはそこそこ都会だけど物価は低いので、悪くないのだろう。それはともかく、久々にあっていろいろ話をして楽しめた。

ちなみに、ロンドン滞在中のホテルはRoyal Garden Hotel。5つ星ホテルがExpediaでバーゲンされていた。ジーンズでチェックインするのが憚れる雰囲気だった。。一方、朝食やインターネットは有料なので、貧乏人は、そんな見栄より実用性を重視せんといかんと反省。。

8日
ポスター発表。
今回のポスター会場、かなりアレンジがひどく、ポスター密度が場所によって異様に高く、見たいポスターも見づらいし、発表する方も思うようにできなかった。覚えてる限り屈指のひどさだった。。。が、一人以前から少し知ってるオックスフォード大の人が来てくれ、その後メールでやりとして、オックスフォードにトークに行くことになりそう。ネットワーキングという意味では成果を残せたか。
夕方は、エディンバラ大の知人とチャイナタウンへ行き食事。

9日
夜はWe Will Rock Youを観る。
ストーリーは単純かつ退屈なものだったけれど、Queenの曲で構成されたこのミュージカルはQueenファンの報酬系を刺激するには十分過ぎた。最後の「エキストラ」はえらく感動した。10年以上続いているのも頷けるし、Queenの偉大さを再認識させるミュージカルだった。ちなみに7列目の席で観れた。ミュージカルは、高いお金を払ってでも、できるだけ良い席で観るのが良い。そのショーは一生に一度観るだけだと思われるから。

10日
学会最終日。
最後のレクチャーはパスして、早めに空港へ。
帰宅は24時前。
一連の旅行終了。

疲れた。。。

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ちなみに、BNAの学会について。

規模はもちろん小さい。FENSと交互に開催されるので、2年に一度の学会。

レクチャー、同時進行のシンポジウム、ポスター発表、シンポジウム、レクチャーというのが一日の流れ。空き時間が比較的長めに取られていて、その空き時間にはコーヒー・ティーコーナーが設けられ、ネットワーキングの時間として位置づけられていたもよう。イギリスらしいといえばそうかもしれない。

シンポジウムのトピックは、割とテクニカルなものから広めのネタまであり、やはりというべきか、臨床なり応用に近いトピックが多い印象を受けた。

ポスターの数は、その気になれば、歩きながら全部スキャンはできるくらいの数で、中にはトップジャーナルクラスのネタもそれなりにあったように思う。一方、SfNのような絶望感を味合わせるようなネタは、僕が見た限りではなかった。あってもらっても困るといえば困るのだけれども、厳しん現実を体験するという意味では物足りなさはやはりある。

シンポジウム等のスピーカーは一部は海外招待者。アメリカ、他のEUから。質はまずまず。

また、一般開放のブースがあって、3日目だったか、春休み中の家族連れで賑わっていた。この辺のアウトリーチ活動は、SfNでも見たことがなかったので、非常に新鮮だったし、さすがだと思った。学会と合わせて、こういうイベントを行うのはとても良いと思った。

一方、今回の会場はとにかくひどかった。。。過去最低部類。
各部屋が分散していて、作りも複雑で初日はどこに行ったら良いのかよくわからなかった。上述のように、ポスター会場も発表する側、オーディエンス側のモチベーションを削ぐに十分なアレンジだった。会場そのものというより、運営側の問題だと思ったので、何とかして欲しい。。

2年後のBNAに行くか?
政治的な側面(参加者数を増やして盛り上げないといけないという観点)から言うと、行くべきのだろうけど、FENSとSfNに交互に参加すれば、デカい学会については十分というのが正直なところ。あと、聴覚研究者が意外と少なかったので、彼らは別のミーティングを中心に据えているのだろう。

そんな学会だった。

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最後に日本について。

食事世界一なのはいわずもがな。

一方、前回も気になった住宅街のアナーキーさはやはり気になった。その辺のデザインのおかげで、子供はもちろんいろんな人達が無駄にリスクに晒されているように思った。もちろん、コストはかかるのだろうけど、その辺に時間をかけて対応していけば、毎日のように増えている交通事故の件数を少しずつ減らしていけると思う。現実的には難しいのだろうが。。

それから、久々に車で移動する日があったけど、道路でお金を取り過ぎ。経済活性化という謳い文句で道路を作ってるのだろうけど、交通量の高さのためにそのポテンシャルを十分いかせていないのだろう。その辺の利権構造もぜひともぶち壊してもらって、多くの人にメリットのある形になると良いのだろうが、これも難しいのだろう。。。

最後に節電について。
建物の中が暗い。。。気分も暗くなる。。。
節電という建前なのだろうが、その暗さくる精神的な効果、その結果としての経済効果も勘定すると興味深い結果が得られるのではないかという気がした。ガラス張りの建物でないなら、最低限の照明はやはり必要だと思う。それ以外のより効果的な部分で節電すれば良いのだから。。

と、ここ最近、いろんな縁で頻繁に帰国できて日本をいろいろエンジョイできました。
なんだかんだ言って、日本はやはり良い国だと思います。けど、もっと良くなれるとも思いました。

2013年3月24日

Italian Kitchen


木曜日、研究所にTrevor Robbins先生がセミナーのために来られ、関係者と共にItalian Kitchenでディナー。

このレストラン、噂には聞いていたけど悪くない。木曜日夜でも、それなりに混んでいて、会話がかき消されるくらい賑わっていた。

セットメニューを注文し、前菜にカニのリゾット、メインにサーモンのコロッケ(?)をいただく。
カニのリゾット最高。
コロッケの味は結構濃かった。。。

シメとしてIrish Coffeeにトライ。
アルコールがどれくらい飛んでいるか知らないけれど、アイリッシュ・ウィスキーのテーストはしっかり残っていて、独特の味わい。熱すぎて舌をやけどしたが。。。

Trevor Robbins先生は気さくで人を励ますのがとても上手な方で、人間的な面でもいろいろ刺激を受けました。睡眠時間は3~4時間とのこと。。。成功するにはそうでないといかんもよう(そうは言われてはいないけれど)。

ちなみに飲食代は研究所持ち。。。

2013年3月23日

ティーチング月間


今年度のティーチングはすべて3月に集中していて、今週木曜日にすべての義務を果たしました。

レクチャーだけならともかく、卒論10部の評価やら、グラント申請書や論文のレビューやら、新年度の大学院生のインタビューやら、4月の学会用のポスター作りやらが重なり、先日の一時帰国以降えらく大変でした。。。

今年度のティーチングは
・生理学(レクチャー 4時間)
・生物学実習(8時間)
・細胞・分子生物学(レクチャー 5時間)
すべて学部生向け。

最初の二つは昨年度と同じ。3番目のクラスは、今年度から一部を受け持つことになったクラス。前任者が僕の専門外のトピックも教えていたけど、そんなことはやってられないので、スライドを作りなおし、神経科学寄りレクチャーに改造(その分、準備に時間がかかるハメに。。。)。

レクチャーは1コマ1時間だけれども、僕の場合、基本的には30~40分で終わるようにした(手抜き)。

昨年と比較して、英語での変化が2つ:
まず、レクチャーの練習時間がかなり減った・減らした。昨年は、しっかり練習してたけど、今年はレクチャー当日スライドをざっと流した程度。英語でのプレゼンなりレクチャーに大分慣れてきたかも。第二に、英語でトラブル頻度が減って、アドリブ的なこともちっとは言えるようになってきた(それでもたまにトラブるけれど。。。)。

難しい表現を言えるようになった、というより、知ってる簡単な表現をすぐに引き出せるようになってきた感じ。データベースへのアクセスが良くなったというか何というか。ひどい文法で話すことはたくさんあるけれど、意図は伝わる(はず)。

レクチャーそのものの課題は、如何に学生さんを飽きさせないか。
飽きる飽きないは生徒の勝手なので、割り切れれば良いのだろうけど、飽きられるとそれが露骨に伝わってくるので、非常にレクチャーをやりにくい。途中で自信をなくしていく感じ。。。

インタラクティブなレクチャーをやったり、適度にYouTubeのコンテンツを流したりすると効果的なのはわかった。ただ、そういう要素を如何にすべてのレクチャーに取り入れるかが課題。特にインタラクティブな要素・ソーシャルな要素は、まだオンライン・コースでは難しい要素だと思うので、生き残るためにはその辺がポイントになるんだろうなぁ、と痛感する。(そもそも僕がやってる講義の内容そのものは、wikipediaやらYouTubeやらウェブのコンテンツだけですべてフォローできるし、時々レクチャーする意味あんのか?と虚しさを感じることはあるのだけれども。。)

あと、アクティブ・ラーニングという言葉は知ってるけど、実際に今の形式のレクチャーに取り入れられるのか、できるならどうするのか全然わからん。。。

ティーチングそのものは楽しいのは楽しいけど、どこまで時間をかけるべきなのか、バランスが難しいところです。

2013年2月24日

一時帰国


この一週間、日本に帰ってました。
前半は玉川大学・脳科学研究所のリトリートで箱根へ、後半木曜日は理研という日程。昨日夕方、グラスゴーへ帰ってきました。超充実の一週間で、いろいろお世話をしていただいた関係者の方々にはとても感謝しています。

玉川大学のリトリートは、PIからポスドク・大学院生全員が発表する形式。それだけではなく、2日目夜にはコッテリ系の議論の場があって、サイエンス三昧な日程。発表内容もレベルが高いものが多く、脳科学の研究所として今後さらに発展していくポテンシャルを強く感じました。

理研では、以前から親しくしている友人たちと主に会い、朝から深夜2時までこちらも超充実な一日。

リトリートと理研両方でトーク。聞こえは良いけれども、正直、独立後まだトークをできるレベルには達してないので、古い話でお茶を濁さざるを得なかったのは、何とも情けない話。。今回の帰国で良い刺激を受けてきたので、今後に活かしたいところ。

リトリートでは、博士課程の大学院生の数人から「ブログ見てます」と言われた。。もちろん、このブログではなく、こちらのブログのこと。止めて随分経つので、もうブログ経由で人に知られることはないだろうと思っていたけれども、大学院生の若い人にそう言われると、何となく複雑な心境。。。大学院生・ポスドクの人でこの手のブログなりをする人がもっと出てくると良いのに、と強く思う。時間を投資するだけのメリットもそれなりにあるのだから。

今回、久々に東京を体験して、ありえないくらいデカい都市だなと改めて感じだ。マンハッタンは、何でもあると言っても、サイズという点で東京よりはるかにコンパクトだし、ロンドンと比較しても、ビル群やら電車網やら人の多さやら、東京の方が威圧的。これだけ巨大化してきたパワーなりリソースをもう少し分散させておいたらどうだったんだろう、という気もしないでもないけど、他にもデカい都市がいくつかあるわけだし、日本はホントすごい国だなと改めて感じた。

あと、街は、歩くととてもきれい。くわえタバコで歩いている人とは会わなかったし(条例か何かで禁じられてる??)、建物のターンオーバーも早そうだから、全体的に綺麗。治安という点での安心感も高い。

一方で、逆説的ではあるけれど、電車から見える町並みはちょっとアナーキー。並んで建っている家々の統一感が欠け、ところ狭しと家が建てられている様子は、街全体のデザインという点では、あまりきれいではないなぁ、という印象を受けた。そして、狭い道を車・自転車・歩行者がシェアするので、交通安全という点でのリスクはいたるところに潜んでる。これは東京に限らないことだと思うけど、とにかく矛盾を抱えている。

もう一つ矛盾性を感じたのは、仕事としてのサービスと仕事ではない親切心のギャップ。欧米だと、その辺の差が少ない(それはそれで問題ではあるのだけれども)。そのギャップがどのような歴史なり文化なりを背景に生まれてきたのか興味あり。

と、昔だったら当たり前だったことが、そうでなくなって(良い意味でも悪い意味でも)、久々に日本に戻ると昔気付いていなかったことに気がつくようになってきた。

慣れというものは、生きる上で不可欠である一方、ある意味怖くもある。

2013年1月12日

BBSRC途中経過


昨年秋にアプライしたBBSRCグラントプロポーザルに対して、今週レフリーコメントが戻ってきた。今回は3人レフリーがついていて、3人ともexcellent(最高はexceptional)。コラボのメンバーとして同僚がPIのプロポーザルにもコメントが同じ日に戻ってきていて、こちらは2人のレフリーでexcellentとvery good。厳し目か。。。

ただ、MRCの経験からすると、この評価が全然ダメでもひっくり返すことは可能だし、実際昨年BBSRCのレフリーを経験して、この総合評価はあくまで主観的評価の一つでしかないのでほとんど意味がない。問題は、コメントにどうレスポンスするか。今回もらったコメントそのものは、それほど悪くないので、やや期待。。。

ちなみに、今回の経過を備忘録としてまとめておくと:
2012年夏 予備データ収集のための実験をやる(夏休みの自由研究?)
9月 データ解析と申請書書きと予算編成
9月25日 申請書提出
1月10日 レフリーコメント

次は、16日までに各レフリーにつき最大1ページで反論なりリスポンスしないといけない。

こちらの情報によると、レフリーコメントやレスポンスを元に2月19と20日にコミッティーミーティングで、3月中旬にコミッティーチェアミーティングが開催されるもよう。ということで、イースターホリデー頃までには白黒(グレーの場合もあり)の結果が判明する。

果たして4月頃ポスドク公募を出せるか!?

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話は変わって、今年は年明け3日から仕事始め。多くの人は今週から本格始動。それにともなって、いろんな仕事が次から次へと増えていって、早速パンク気味。。。今年の課題はこの辺の重み付け。

ちなみに、今年は2月下旬とイースターホリデーと帰国します。12月から考えると4ヶ月で3回も帰ることに。。。

2012年12月31日

Qiqqaその後


今年最もアクセスの多かったエントリーは、PDF管理ソフトのエントリーでした。ここでは、Qiqqaを使い続けた後の状況を少しアップデートしてみます。使用歴は7ヶ月ほど。

まず、Qiqqa使用開始直後、タブレットとしてASUSのEee Pad Transformer を購入。結論から言うと、この組み合わせで、論文の読み方が劇的に変わった。

1.紙とプリンターランニングコスト大幅削減
これが最大の変化。
論文だけでなく、学位論文やグラントガイドラインなどもQiqqaで見るようにしたので、その手のプリントアウトも不要に。おかげで、プリンタのインク使用量も劇的に減り、プリンタのランニングコストが削減できた。
タブレットを買っているので、全体のコストはまだマイナスだとは思うけれど、タブレットは他の用途でも活躍するので良い。

2.論文の携帯性向上
タブレットにたくさんのPDFを入れておけるので、いつでもどこでも論文を読め便利。

3.アノテーション・メタデータによる論文管理
PDFへメモやハイライトを残すアノテーション機能や、タグやランキング付けをするメタデータ保存機能は、同一論文を読みなおす時に便利で、論文中のキーワードを探す時などの効率が向上したように思う。

PCとタブレットを同期すれば、どの端末からでも論文にアクセスもでき便利。ただ、タブレット版のアプリは機能がイマイチなので、タブレットでは、読んでメタデータなどを残すといった感じで紙+αの役割のみ(ただ、PC版・タブレット版、定期的にアップデートがされているので、機能は良くなってきています)。


論文の読み方は人それぞれだと思うので、これがベストだとは思わないけれど、少なくとも僕の場合、以前に比べたら大きな変化でした。ちなみに、Qiqqaの登録はこちらから可能です。

2013年の課題は、データベースを拡充させ、アノテーション・メタデータについて自分なりのやり方を確立させること。

2012年12月23日

Cafe Andaluz


昨日は結婚10周年ということで、シティ・センターのCafe Andaluzというスパニッシュレストランへ。

店内はスパニッシュな雰囲気で(外は雨でスコティッシュだったけれど)、音が反響しやすいのか、近くのお客さんの話し声は全く気にならない、けどやかましすぎない適度なノイズが自然と生み出されていた。子連れフレンドリーで、実際、子連れがたくさんいてた。

クリスマスシーズンで特別ディナーもあったけど、普通のメニューを頼む。
ガーリックトースト、イカの唐揚げ、ムール貝、そしてパエリアを注文。

ガーリックトーストは、チーズも焼いてあってめちゃイケた。
パエリアは、お焦げ少なめのしっとりしたなかなかのテースト。

最後にデザートを注文。
長女が注文したラズベリーPavlovaはインパクトがあった。
デザート類やや甘めだったけど美味しかったです。

ウェイターさんにスパニッシュな人もいて、場所はジョージ・スクエアからすぐの便利なところで、価格帯もリーズナブルな良いレストランでした。

エディンバラとグラスゴーのウェスト・エンドにもお店があるもよう。

2012年12月16日

北斎


札幌滞在時に寄った寿司屋さん

超絶寿司を頂く。あんな美味しい寿司を食べたのは生まれて初めてだし、これからもなかなかないはず。

まずはお通しとして、エイのエラが出てきて、まずやられる。あの軟骨の触感は独特。

寿司は、背伸びして「おまかせ」をいただく。

すべてのネタが何かしら味付けされていて、一部はネタによってシャリの形もカスタマイズされていた。例えば、トロには生姜が少し乗せられ、口の中に入れたらホントにとろけて調和した。。。ウニもとろけた。。。牡蠣は薄く柚子で味付されていて、生エビはシャリより大きかった。1貫ずつ出されてはいただき、寿司屋のご主人との会話を楽しみながら、「おまかせ」は玉でしめられた。

途中、福島のお酒「風が吹く」をいただく。これも最高。

海外から来たからか、開店と同時に入ったからか知らないけれど、いくつか付け出し系の料理をサービスで出して頂き、これがまた美味しい。八丁味噌につけた牡蠣が特に。

ご主人は40年間寿司を握られてこられたそうで、ご主人曰く、そのレベルではお客さんにカスタマイズさせた寿司を握るのがポイントとのこと。「おまかせ」ではじめてそのレベルを体験できるのかもしれない。

一つ一つの食器、小さいながらも綺麗な店内と葛飾北斎の小さな絵、そして会話中は忘れてしまうくらいの適度なボリュームのジャズ、そして気取らないご主人とそのご主人の美味しすぎる寿司、けどリーズナブルな価格。

札幌駅から徒歩数分の最高の寿司屋さんでした。