2012年4月28日

アカデミック・スプリング


この一週間、UKでの注目ニュースは、フォンハッキング、それからダブルディップリセッション

前者では、今週The Leveson Inquiryなる公式調査会(?)の公聴会があり、BSkyB買収関連でトップクラスの政治家が関与してたことが判明したもよう。スコットランドのAlex Salmondも名前が挙がった(が、政治生命の危機ということではない雰囲気。。。ちと残念。。。)

後者は、この100年間で最低らしい。。。これまでのツケをどれくらいかけて精算しないといけないんだろう。。。

そんな中、個人的注目はAcademic Spring

何でもSpringを付けたら良いとは思わないけど、大学・研究業界にとっては奴隷解放運動的な歴史的イベントの一つになるかもしれない。

なぜ奴隷か?

研究者は、
論文を出す時に高額のお金を払わされ、
論文査読は無給しかも締切まで課せられ、
他人の論文を読む時も高額の購読料を払わされる。。。

同じ業界の「匿名奴隷」がNo、そしてエディターがNoと言う限り、仮にいくらお金を払いたくても、論文が世に出ることは、ない。。。

これだけ聞いたら、研究者は何てアホなんだ、と思うが、それはそれでシステムとしてsustainableだった。

が、時代なのか、元は税金でサポートを受けてる大学・図書館・研究者が雑誌社にボラれるのはおかしいんとちゃうか、というのが今回の一連のニュースの肝だと理解している。

数週間前ウェルカム・トラストが(実際、少し前から、いわゆるCNSに匹敵するopen accessの雑誌を立ち上げようとしている)、そして今週、論文市場最大手のハーバードがこのSpringに加担した。

おそらく図書館経営に困ってる他大学もこれに追随することは容易に想像できる。

連鎖反応が起こり始めてる。

この運動は、奴隷解放までは言わなくとも、オープンアクセスの流れをさらに強めるのは間違いなさそう。その点では、雑誌社への税金の流れが減り、その浮いた分、世の中をより良くするのに使えるかもしれない。

一方で、オープンアクセスそのこと自体で、税金を払っている人たちにどれくらい直接恩恵をもたらすかは、やや不透明。

というのは、同じ研究者でも、同じ神経科学者でも、自分の専門と違う論文全文を読むことは少ないし、読んでもそもそも理解できないことが多い。。。オープン・アクセスになったからといって、どれくらいの非研究者が論文を読むようになるのだろう。。。

その意味では、知識の壁を壊すSpringも必要。

もちろん、今回のSpringによって、サイエンスライターの人たちがオリジナル論文により簡単にアクセスできるようになる、という点では、そのSpringのための必須イベント、とも言える。ただ、その次のSpringには相当の時間がかかるか。

とにかく、雑誌社には、ペーパーレス化を進めて無駄を省き、より透明かつリーズナブルな料金設定をして、今の時代・テクノロジーにあったビジネスモデルを模索して欲しい。

研究者と雑誌社は共存共栄していかないといけない。

2012年4月15日

イースターホリデー


今年のイースターホリデーは、4月1日から4日まで家族でパリへ。
目的地は、€1.9Bもの負債を抱えているディズニーランド・パリへ。

1日(日)
飛行機は16時過ぎ発のeasyJet
子連れだとspeedy boardingのお客さんの次に案内してくれメチャお得。
前から5,6列目に座れた。

easyJetの利用、これで2回目だけど、ゲート・オープンからレディーになるまでなんとなく早い。

みんな、席は早い者勝ち、という心理があるだろうし、結果的にみんな早くゲートに来ては搭乗してくれるのかもしれない。だとすると、easyJetのこの戦略は革新的。

グラスゴーからパリCDGまでは1時間半。近い。その気になれば、日帰りもできるのではないか?

CDGからはTGVなる特急列車に乗って、Marne la val Ches駅まで。10分。

ホテルはMagic Circusで、駅前の54番バスのりばから無料シャトルバスに乗って行く。このホテルには、子供用2段ベッドがあって部屋そのものは快適。
朝食ビュッフェ、屋内プールもあり。

予約する時、ディズニーのホテルと比較した記憶があるけど、コストパフォーマンスはこちらが上、と判断して予約した気がする。もちろん、「ディズニーブランド」のヴァリューをどう評価するかによって、コストパフォーマンスは変わるのだろうけど。。

2日(月)
この日は、二つあるパークのうち、ディズニーランド・パークへ。中央のお城はsleeping beautyということで、ピンク。しっかり作りこんであった。

9時半過ぎにはパーク内に入れ、各エリアへのアクセスは10時から。
平日だったけど、イースターシーズン突入ということで、いろいろと並んだ。

一人のプリンセスと写真撮るのに75分も並んだり。。。

と、ファストパスを使っても思うようには回れなかったけど、娘たちはそれなりにエンジョイしてたもよう。

閉園間際のショーを待たずにホテルへ。

3日(火)
この日は、ディズニースタジオの方へ。
前日と同じチケットをプリントアウトしまってて、せっかく並んだのにゲートで文字通り門前払いされたけど(アホ)、何とかチケットを発行してもらい入場。。

一日2回スケジュールされてるカースタントのショーは文句なしですごかった。。

夕食は、Rainforest Cafeにて(なぜかアメリカン。。)

4日(水)
フライトは12時台だったので、朝、娘たちはホテル内の屋内プールで遊んで、空港へ向かう。
14時頃には入国審査を済ませ、無事グラスゴーへ。

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パリは就活で一回訪問して以来だったけど、今回はパリ市街へは行かなかったので、あまりパリへ行ったという感じではなかった。フレンチも食べるチャンスがなかったし。。

ディズニー関係、日本のディズニーリゾート、フロリダのディズニーワールドディズニークルーズ、そして今回と、えらくお金を使ってきたけれども、比較でいうと、今回のディズニーリゾートがいろんな点で最もコストパフォーマンスは低かった気がする。そりゃ負債もたくさん抱えてるわけだ。。

まず、以下のテクニカルプロブレムに遭遇
1.カリブの海賊
10分くらい並んで、搭乗までもう一息というところで、アトラクション中断。。。

2.バズの射撃アトラクション
何回も途中で止まるは、シューティング音痴のはずの嫁さんのスコアがありえないくらい大スコアになったりと、アトラクションになってなかった。止まった時、的狙い放題だったのは良かったが。。

3.ゴーカートのアトラクション
幸い登場した車は大丈夫だったけど、一部途中でエンストして、渋滞が発生してた。。。

4.アラジンのマジックカーペット
直前のサイクル中、停止。。。

5.スタジオ・トラム・ツアー
ディズニースタジオで長いバスに乗るアトラクション。
これまた搭乗直前、テクニカルプロブレムでバスが出発できず。

6.一部のアトラクション休止中
いくつかアトラクションが休止中だった。

とりあえず覚えてる範囲でこれだけ。
2日だけで。アメリカの二流リゾートでもここまではなかったように思う。

それから、夕食を食べれるところがパーク内にはほとんどなかった。
基本、ランチのみというレストランばかりだった。
営業すると赤字になるのだろうか。。。
せっかくのフランスワインを振る舞える店はどこにもないそうで、パリで営業してる意味があまりないといえばない。。。

ということで、ディナーは
初日はファーストフード。2日目はディズニーヴィレッジのRainforest Cafe
とかなり不本意なディナーだった。。。

と、残念なところは多いけど、やはりディズニーはディズニーで、プロフェッショナルなところのクオリティーはやはり高い。

キャラクターの対応(態度?)、一部アトラクションの演出、ショー関連はすごい。プリンセスも美人だったかも。。。

言葉に関しては、まずフランス語、続いて英語、という具合にアナウンスしてくれ、食べ物を買ったりするときもすべて英語でいけ、フランス語は不要だった。

お客さんは、欧州のいろんな国から来てる感じで、アジア系はかなりマイノリティー。わざわざアジアから来るくらいだったら、本場アメリカを目指した方が賢いといえばそうか。

ということで、プロフェッショナルさ、フランスらしさに若干欠け、ディズニーというブランドとフランス・パリという利点をあまり活かしきれてない感じでちょっと残念だった。

ちょうど20周年記念のイベントがあってたけど、次行きたくても行けない、なんてことがないように、経営を頑張って欲しい。

2012年4月1日

脳の中のウソ

脳の中は毎日がエイプリルフール。。。


大画面でぜひ。


AとB、どちらが明るい?
AとB以外を隠して比べてみるとホントの答えがわかります。

次は動画二つ。




聴覚だってウソをつく。
The Continuity Illusion
(リンク先ページの下にあるmp3を再生してください)
途切れてるはずの音がつながる。。

tritone paradox
いわばネッカーキューブの聴覚版


次の二つの動画は、複数の感覚の合わせ技

ba?ga? da?
音だけ聞くとba
口の動きはga
両方合わせるとda


脳は幽体離脱体験だって作り出す。

脳の中は毎日がエイプリルフール。。。