2009年11月29日

The Presentation Secrets of Steve Jobs

研究者もプレゼン能力が人生を左右することがある。ジョブトークがその典型例か。ポスドクや独立職(PI)のポストをゲットする時、プレゼン能力が問われる。結構頭が痛い。。。

それだけでなく、普段のセミナー、学会で自分の研究を相手にアピールする時も重要なのはいわずもがな。

これまでいろんな人のプレゼンを見聞きしてきて、良いプレゼン、悪いプレゼン、感覚としてはそれなりに身についてきた気はするけど(だからといって実践できてるかは別問題だが・・・)、もうちょっとシステマティックにノウハウを学ぶチャンスはないかと思っていたところ、The Presentation Secrets of Steve Jobsなる本があったので読んでみた。

スティーブ・ジョブズのプレゼン秘儀?

---
コンテンツ

タイトルの通り、Steve Jobsのプレゼンの舞台裏を詳しく説明している本で、3部構成になっている。

1部はCreate the storyで、どうやって「ストーリー」としてのプレゼンを作っていくか、2部はDeliver the experienceで、ストーリーの肉付け・演出的な部分、3部はRefine and rehearseで、如何に発表に磨きをかけるか、という内容。

もちろん、ビジネス向けプレゼンを意識しているから、2部とかはそれほど役に立たないといえばそう。これを研究のプレゼンでやると逆効果やな、とか、それはどう考えてもやれんぞ、とか、そういうところもあったので、その辺は読み飛ばした。

けど、この本、少なくとも1部と3部は非常に良いブレーンストーミングになる。

---
何を学んだ?

僕がこの本から学んだことをいくつかピックアップしてみると、まず、パワーポイントをオープンする前にアナログで考えよ、という冒頭でのアドバイス。

確かに、パワーポイントでスライドを作りながら考えがまとまることはある。けど、ここでは、その上のレベルのことを言っていて、まずアナログレベルでメッセージを伝えるための「ストーリー」を考えよ、ということがポイント。

今、たまたまプレゼンの準備をしてたから、アナログで実践してみたけど、「ストーリーを作る」とはどういうことか、何となくわかる気がした。スライドをいきなり一枚一枚作りながら考えるのとはちょっと違って、これはお薦め。

他には、3部。

例えば、スライドじゃなくてオーディエンスに向かってプレゼンせよ、とか、プレゼン原稿を数回の練習を通してどう圧縮していくか、とか、you know、ahといった(日本語だったら「えーと」、「えー」)、無駄な言葉を如何に出さないようにするか、とか、予測不能な質疑応答をより予測的なものにするためのアドバイス、などなど、この3部はあらゆるプレゼンに役立ちそうなアドバイスとして参考になると思う。

他にも、Steve Jobsのプレゼン極意がいくつか紹介されていて、この本を読んだあとにウェブ上にある彼のプレゼンを見直してみたけど、アハ、的な発見があった。

--
もちろん、読んで実行しなければ、この手の本は役に立たないわけだけれど、研究者は歳をとればプレゼンをするチャンスは増えていくわけで、人生の分岐点で大失敗する前にこういう本でプレゼンなるものを系統立てて勉強しておくのは非常に有用だなと思った。

Kindle版なら定価の半額以下9.99ドル(洋書版へのリンク)。円高中だから、円建てで買うならかなりお買い得かも。

2009年11月26日

この一週間強の出来事

先週火曜日
ボスが一時復帰中だったので、久々にラボミーティングを開催。やっぱりラボミーティングは定期的にないと、ラボというか、日々の科学の営み上良くないなぁ、と痛感。。。

午後は、それなりに時間をかけて考えて、文科省にメールする。
事業仕分けの本来の意図を良く考えて、中長期的な視点をもって議論して意思決定してね、と意見。

先週水曜日
日本から二つうれしい知らせが届く。
少なくとも2回は日本に帰国することになった。(うち一つは今年中)

先週木曜日と金曜日
山積している仕事でかなり空回り状態になっている上に、先日の学会の旅費払い戻しにイチャモンをつけられ、その対応で時間を浪費。。。

昨年はチェックをボスに間違って換金されるというトラブルに見舞われ、今回はrevise要求。。。全く同じリクエストをしている知人はOKだったのに、自分だけrevise。。。担当者が違えば、結果も違う。。。That's America。

何か呪われている。。。

金曜日の夜は、日本人同士のホームパーティー。美味しい料理に楽しい会話で盛り上がる。運転のため、お酒を途中で呑めなくなったのはちと残念だった。。。

土曜日
ギューリー先生の還暦シンポ&パーティー。
OB&OGが世界中から集まって、朝からインテンスなシンポジウムで、夜はギューリー邸にてパーティー。僕が参加して良いのか、ちと気がひけたけど、参加する。あんな還暦お祝いをされる人なんて、世の中そうはいないと思う。それだけの人物だからギューリーという先生はすばらしい。良い思い出になった。

日曜日
これからしばらく土日も働く許可を嫁さんから得て、午後は図書館へ。
図書館で勉強なり仕事をするなんて、大学院受験勉強以来だった気がするけど、それなりにはかどった。

月~水
山積の仕事を少しずつ切り崩しては、また積んでいくことの連続。。。

木曜日
今日はサンクスギビングだったけど朝から通常営業。
山はなかなか減らない。。。

山と家族にサンクス。

2009年11月17日

みんなで文章を考えてアピールする時の一アイデア



上のムービーみたいな方法で、しかるべきところに意見陳述するというのはある気はする。

2009年11月15日

抜き打ち検査

木曜日の昼過ぎ、大きなバッグを引きずってオフィスに入ってきた男がいると思ったら、ボスだった。。。

今回は事前連絡もなく一時復帰。。。

次の土曜日、パーティーイベントがあるので、近日中に帰ってくるだろうなぁとは思ってたけど、1週間以上前に帰ってくるとは。。。

あれ、言ってなかったか?

とかごまかすし。。。(聞いてないよ)

翌日、金曜の午前、スタバに行っては2時間ほど進捗のチェックを受ける。ある意味、抜き打ち検査を受けたようなもんである。。。

久々にじっくり議論してわかったけど、たまにやるbrain storming的ディスカッションはたぶん良い。ただ、毎週はたぶん良くない(もちろん相手によるとは思う)。

というのは、一人でいろいろ考えて進めば、一応方向性というのは保って進めるので良い。ただ、一人だけの思考だとどうしても局所解にはまり込むし、多くの点を見落としてしまう。

その点、たまにフィードバックをもらうと、局所解を抜け出すきっかけになる。ただ、過去の経験から、すべてのフィードバックを鵜呑みにするとカオティックになるので、その辺は考慮に入れて、無視するとこは無視する。特に、思考回路が根本的に違う共同研究者とは、こういうやり方がベターかなぁ、という気が最近する。

この考えそのものも局所解にハマってるんだろうけど。。。

---

ところで、一つジョブ・インタビューに呼ばれた!Xデーは来年1月中旬。

今シーズン、案の定全戦全敗かと思ってたら(論文が出た直後にリジェクトメールつきつけられたりしたし)、箸にも棒にもかからんというわけではないことがわかって少し希望を持てた。オファーをもらうところまでは行かなくとも、とにかく場数を踏んで将来につながるようしっかり準備しないといけない。

何事も経験。そして、そこから何かを学ぶ。

Talk Like Singing

ミーハーなのでTalk Like Singingに行ってきた。最安30ドルのバルコニー席からみたけど、もとは取れたと思うし、ストーリーはすばらしいと思った。

---
いったいどんなショーになるんだうと思ってたけど、基本的にはコメディー・ミュージカル。日本語と英語両方が使われるので、ストーリーをしっかりフォローしようと思ったら、両方を理解できないといけない。

メインキャストは香取慎吾、川平慈英、堀内恵子、新納慎也で、川平慈英がMVPですばらしかった。新納慎也という人は知らなかったけど、メチャナイスチャラだった。

良かった点、悪かった点を。

<良かった点>
1.ストーリー展開(ネタバレなし)
オリバーサックスの本にインスパイアされたようなストーリーで、さすが三谷幸喜というべきか、しっかりしたストーリーを面白おかしく、アップテンポに展開していき、エンディングもグッドで終盤はホントにひきつけられた。日本用、アメリカ用、それぞれにリメークしたら、きっと日米どっちでもウケるんではないか。

2.キャラ
4人がメインキャラだけど、みんな個性的で、すばらしいキャラだった。

3.ネタ
たくさんワロタ。

4.ナマ香取慎吾
日本でナマ香取慎吾をあの距離で観ようと思ったら、相当頑張らないとダメだと思うけど、ショー初日2日前にチケットゲットして、30ドルでスーパースターを見れたんだから儲けモンである。

ちなみに、さすがに「ウチワ」を持ってる観客は(見た範囲では)いてなかった。。。男性オーディエンスもたくさんいたし。

<悪かった点>
1.日本語偏重
日本語がわからないとチンプンカンプンという場面がたくさんあったので、日本語がわからないアメリカ人には非常にフラストレーションを感じた部分があったと思う。

どのオーディエンスをターゲットにしてたのか気になった。
マンハッタンでやるけど、日本人だけをターゲットに、と目標を低く設定していたのなら良いとは思うし、アリだと思う。実際、オーディエンスは日本人が大半だったし、マッチしてたとは思う。が、マンハッタンにまで殴りこんで来ておいて、それくらいの意気込みしかなかったのだとするとちょっと淋しいしいかも。

日本語を使うのはユニークでオリジナリティーがあるので面白い試みだと思うけど、前半の日本語の使い方(配分)は疑問を持った。下手な英語で良いから、意気込みはもっともっと見せて欲しかった。

2.ミュージカル?
ブロードウェーのミュージカルをいくつか観たことがある人が今回のショーを観るとするなら、いわゆるミュージカルとして観るというより、「歌・ダンス付きコメディーショー」として観るべきだと思う。

堀内さん、歌はうまいなぁとは思ったけど、ブロードウェーで人生かけてチャンスを勝ち取って活躍してる人たちとは全然レベルが違った。その辺を期待するミュージカルとは違った。

ちなみに、今のところニューヨークタイムズにレビューは出ていないし、現地で話題になってるとは言い難い。

と素人が偉そうに辛口コメントしてみたけど、日本人と日本好きな外人さんが観る分には非常に非常に楽しいショーだったので、チケット代分の観る価値はあると思います(一応フォロー)。

2009年11月11日

kindle PC版

kindleのPC版が出たということで早速インストール。

非常に良い感じ。

1.自動シンク
kindle本体で記録してた情報(メモなど)を自動でシンクしてくれる(てことは、プライベートな情報をamazonは勝手に吸い上げてはダウンロードしてくれてるってことになるのか。。。)。

ただ、本によってはメモ・ノート情報が一切表示されない。。。なぜ??

あと、本の文章をコピー&ペーストすることはさすがにダメ(それできたら、本丸ごとコピーできるもんな。。。)。けど、本を読んだ後に、記録してた情報を活用する道が少し開けたかも。

2.見やすさ
カラー版で読みやすいし、文字の大きさ変更もかなり幅がある。こうなるとDXを買う必要はないのではないか?という気もする。今度、教科書のサンプルを読んでみて、もし良さそうだったら、買ってみようかという気にもなる。

3.操作性
kindle上だとカーソルをチマチマ動かさないといけないけど、PC上だとマウスで一気に場所を指定できて楽。さらに、ウィンドウ下にページ位置が表示されていて、ワンクリックでそのページに行ける。ハード本を読むとき、だいたいこの辺か?と思って開ける感覚に近い。

インターフェースも非常にシンプルですぐ使い方がわかる。

---
関連エントリー

Kindle 2
キンドルのムシ
kindleその後

2009年11月6日

Heart Murmur

今日の昼、次女を循環器系のスペシャリストのところに連れて行くことになっていたので、ヤンキースのパレードはテレビで少し見るだけで我慢。。。

松井はしっかりした服だったけど、ジーンズにヤンキースパーカーといったかなりラフな格好の選手も結構いてた。セレモニーといっても、やっぱりアメリカンだなぁと思う。

なぜ次女が病院にいったかというと、生後直後の診察でHeart Murmur心雑音)があるので経過観察しようということになっていたから。

そして今日がその経過観察の日で、昼、スペシャリストのところへ行った。

まず受付で書類を受け取り、次女の名前から保険情報までを記入して、スペシャリストへの情報開示の文書にサイン。

診察はまずナースさんが簡単な筋電(マルチチャンネル!)を計って、血圧測定。

その後、スペシャリストの先生が来て、聴診器で心臓音を確認して、別室へ移動して超音波で心臓の鼓動をイメージングした(リアルタイムで画像解析もしてた。ハイテク。。。)。

さすがに3ヶ月の赤子にジェルを塗ったくって超音波センサーをこねくり回してたら、さすがにビックリしたのか、人生最大の泣きを。。。

診断を一時中断して、しばらくあやして再チェック。

とりあえず大丈夫そうなので、もう来る必要はない、とのこと。

思うに、こういうのって、知らぬが仏ではないけど、昔だったら問題が少しあることすらわからないうちに自然に普通になってて、診察感度が良くなった分、少しの異常(?)まで見つかり、こうやってスペシャリストのお世話になる人が増えるのだろう。

素人には何が異常なのかなんてさっぱりわからないし、単に医療費を保険会社から搾り取るための行為なんではないか、なんて疑念すら脳裏をよぎる。アメリカは医療技術はすごくても医療制度は腐ってるから、あながちウソではないかもしれない。日本とアメリカでHeart Murmurでお世話になる赤ちゃんの統計を調べてみるのも興味深いかもしれない。

それはともかく、googleに教えてもらった参考になったサイトはこちらこちら。日本語で心雑音として検索してもいろいろ有用なサイトが見つかった。

15/69

午前中、15/69になったといううれしいメールを受け取る。

とりあえず第一関門突破ではある。けど、ここから最終的には2/15にならんといけないわけだから(業績&言葉の)大きな壁が立ちはだかる。。。

とにかく、never stopで、もっともっともっと努力せんといけません。

2009年11月5日

ワールドチャンピオンとMVP

But after Wednesday’s World Series triumph, Matsui is, at least for now, bigger than Ichiro.

In what might have been Matsui’s final game with the Yankees, he showed that he can still perform professionally and exceptionally.


松井、ホントやってくれました!

おそらく怪我してからはかなりフラストレーションがたまってたと思うけど、そういうことは微塵も見せず、とにかく直向に、never give up, never stopで努力を続ければこういうこともあるんだということを示してくれて、ただただ感動というかなんというか、ホントにすごい。追い詰められても腐らず、夢・目標を見失わず、やるべきことだけにしっかりフォーカスしていかんといけません。ホントに偉大な人だと思った。

Trust me






Trust me ...

2009年11月1日

Happy Halloween

ハロウィーンということで、またまたWildlife Conservation Society関連のQueens Zooへ。

ハロウィーン企画として、trick-or-treatはもちろん、フリーのフェイス・ペインティングやカボチャクラフトなどのイベントが企画されてた。

昨年、Bronx Zooでのフェイス・ペインティングが非常にプロフェッショナルだったので、今年もフェイス・ペインティングを目的に行った。今年はQueens ZooとProspect Park Zooで企画されてたから、ローテーションみたいになってるのかも。

それはともかく、今年も長女はフェイスペインティングをしてもらって、彼女自身かなり気に入ってたみたい。中には中年のおっちゃんもspookyなペインティングをしてもらっていて、このまま夜に備えられる、とか言ってた。。。確かにそれくらい完成度は高かった。。。

一通り企画を楽しんだ後、2時ごろには帰宅の途へ。

ついでにミッドタウン北部を車で通ってみたけど、昼間は誰も仮装してなかった。
当たり前か。。。