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2012年6月17日

ギリシャ・送別会


Euro2012では決勝リーグに進んだことだし、その勢いで、今日の選挙もイイ方向へ(何が良いかはともかく)と願いところ。が、BBCのわかりやすいページによると、世論調査では相変わらず硬直状態とのこと。。。

連立政権樹立に失敗すれば、また第3ラウンドへ突入のリスクもあるとか。。。

選挙戦より、政治家で落とし所を協議し続けたほうが良いのではないか。。。

ギリシャの人たちの生活はすでにすごい状態みたいで、どちらの選択も短期的には希望を持てるものではないだろうから、投票はホントに難しいはず。政治家は良い側面だけ強調するだろうし、十分な情報を持って意思決定できてるとは思えない。

少なくともギリシャに関しては、随分前にtipping pointを超えてるだろうから、現実的にはもう一からやり直すしかないんではないか、という気もする。。。

ギリシャの外の人たちは、ギリシャがユーロに留まるのが一番良いんだろうけど、ギリシャ国民にとって中長期的にもホントにそうなのか、僕にはよくわからない。他の国も道連れ、的に投票する人もいるはず。

もしもギリシャがユーロを離脱する場合のシナリオとしては、今回の再選挙が決まった直後のブルームバーグの記事がある:こちらこちら

最近、中国も減速傾向が明らかになってきてるみたいだから、年末までにかけてすごいことになって、想像してたより悪い年がしばらく続くことに備えておいたほうが良いんだろう。。。

楽観的に考えられる要因・根拠がどこかにあるのだろうか。。。

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そんなグローバルな話はともかく、金曜夜、半年間働いてくれたエラスムス学生さんの送別会。
大学の近くのイタリアンカフェへ。

彼女には、実験手法の一つの確立に貢献してもらいました。教えたことは基本的に一回でマスターしてくれ、たくさんデータを出してもらって非常に助かりました。

同時期に、エラスムスの学生さんたちが欧州各国から集まり、別のラボに所属しつつも寝食共にし、たくさん友達ができたらしく、非常に良い経験ができたとのこと。うらやましい。。。

こちらとしては、初めての学部学生さんということで、どれくらいのレベルで教えれば良いかちょっと難しく、もう少しうまくやれば、彼女のポテンシャルをもっと活かせた気もする。。。このあたりは課題が大いに残る。

ディナーの最後に、この本をプレゼント。包装は彼女がジャーナルクラブとして紹介してくれた論文のコピーを。

チェコに戻っても頑張って欲しいです。

2011年10月23日

スコットランドの聖なる石~ひとつの国が消えたとき


スコットランドの聖なる石―ひとつの国が消えたとき (NHKブックス)
長女が通ってる補習校の図書室から借りて読んでみた。

この本は、スコットランド史を紀行小説風に描いた本で、特に「スコットランド」という国が消滅する前後のスコットランドとイングランドの歴史に焦点をあてている。

スコットランド史全体を簡単に触れながら、スコットランドがどのような背景で消滅し、それから300年後に議会が復活するまでをまとめている。それと同時に、各章の冒頭、歴史の舞台となる都市の現在の様子を紀行小説風に描いている。

国消滅前後の17世紀後半から18世紀前半の記述は非常に詳しい。

Robert Harleyなる人物が、「ロビンソンクルーソー」の作者として有名なDaniel Defoeを操りながら、如何に世論を操作していったか、という記述は特に興味深かった。

一方で、本のタイトルの「聖なる石」とは、スクーンの石のことを指すと思われる。が、この石は18世紀初頭の話とは、僕が理解している限り、関係ないし、本でも、冒頭部分で少し説明があるくらいで若干ミスリーディングなタイトル。

それはともかく、この本にもあるけど、スコットランドは国を失ったからこそ産業革命時代に繁栄できたというのはおそらく否定できないだろうし、むしろその牽引役として大きな役割を果たしたわけだから、イングランドと良い具合でシナジーを生みだした、と理解しても良いのかもしれない。

国を失う直前はDarien計画の失敗によって財政破綻状態だったらしいから、もしそのタイミングで議会を失わず、貴族同士の非生産的な争いを続けていたら、もっとひどい形で国を失っていたのだろう。その点では、国を失ったこと自体は悲劇だが、その後に人類史上に名を残す偉人を輩出したことは、スコットランドの人たちにとっては誇るべきこと。

この本が出版されたのは2001年。

その10年後の今、独立の話が冗談ではなくなってきている
数年以内に国民投票をするのは間違いなさそうだから、もしもそれが可決されるようなことになれば、文字通り国が復活する(おそれがある。。)。

ただ、1年住んで思うけど、スコットランドが独立国として政治経済を回していけるとはあまり思えないのは僕だけか。。。風車で経済まで回せるとは思えんしな。。。

それはともかく、感情論は理解できるけど、こんな時代だからこそ、またイングランドとwin-winの関係を築き上げる方向を模索した方が、結果的にはスコットランドの存在感を(良い意味で)高める方向に持っていけるのではないか。

とにかく、スコットランド史を勉強したかったから、この本は非常に良い読み物になった(かなりマニアックではあるが)。たくさん人物が出てきたので、忘れないうちに他の情報源で勉強しなおしたいところ。

2011年10月16日

格差社会 何が問題なのか


格差社会―何が問題なのか (岩波新書)

たまたまタイムリーなタイミングで読んだ。

この本は、2006年に出版された橘木俊詔氏による啓蒙書。
日本における格差社会の現状と原因、そしてその将来について非常にコンパクトにまとめられている。

OECDが発表したデータなどをもとに、欧米先進国と日本を比較しながら、日本はすでにアメリカ的な「低福祉・低負担の国」だということを力説。いくつかの具体例も挙げながら、現状を改善するための政策も提案している。

この手の話、僕は全然ナイーブなので、第一章でいきなりテクニカルな話が出たときは、途中で挫折するだろうと思った。けど、もう少し読み進めてみると、マスコミでも度々話題になる諸問題にメスが入れられ、非常に興味深い議論に引き込まれ、一気に読めた。

お薦め。

あとがきにあるように、著者は
・機会の平等・不平等
・結果の平等・不平等
・効率性と公平性の関係
・政府の役割
・企業と人々の意識と行動の変化
が、格差社会を議論する上で重要だとし、これらに基づいたトピックが比較的わかりやすく扱われている。

2006年の本なので、リーマンショック後の今となっては、やや「絵に描いたモチ」的な部分もあるのかもしれないが、基本的な知識を身につける上では非常に役立った。

この本を読むと、格差社会の問題は、最適解を導き出すのが難しい問題を複数同時に扱う複雑な問題だというのがホントによくわかる。最終的に日本はどういう方向を目指すかは、政治の判断によるところが大きいのだろうけど、今もしデモをするなら、政治を動かすくらいのデモをしておかないと、数十年後、格差のさらなる拡大が顕在化してからでは手遅れなのだろう。一方で、デモをする前には、この本を読むか、それに相当する情報を得て、何が問題か絞り込んだ上で、デモのターゲットを決めた方が良いのかもしれない。とにかく、格差社会の問題は、非常に不都合な現実だと思う。

2011年9月25日

原発のウソ


原発のウソ (扶桑社新書)

小出裕章氏による本。嫁さんが帰国中に買ってきたので読んでみた。

この本は、今年6月に出版されている。
なので、その時点での福島第一の話も盛り込まれ、原発に関わるネガティブな側面が満載されている。

センシティブなトピックなので、この本を読んだ後の感想は人によってかなり違うのではないだろうか。例えば、一方では、マスコミなどでは書かれてこなかった情報満載、と歓迎する人も大勢いるだろう。他方では、バイアスがかかりすぎていて受け入れられない、と思う人もいるだろう。この本に書かれていることをどう自分の考えに取り入れるかは、読んだ人それぞれに委ねられている。

この本の編集過程に興味があるが、少なくともこの本では、僕は後者の立場を取りたくなった。もちろん、知らなかった側面を知る・原発の最大リスクを評価するという意味ではこの本はすばらしいし、最大限支持したい。ただ、情報の伝え方は非科学的だ。

科学では、二つの対立する意見があって、その結論がわからない問題を議論する時、両者の主張をできるだけフェアに触れながら議論を展開しないといけない。特に、両極端の意見が存在する場合、それは重要になる。

が、この本ではその配慮が若干欠けている印象を持った。本を一般向けにわかりやすくするため、敢えてそういう戦略を取ったのなら、それはそれでわかる。が、僕個人としてはそのような戦略は、アンフェアで受け入れられない。

また、主張の展開に若干問題を感じる部分があった。
例えば、原発は海をあたためる、すべての原発をすぐに止めて大丈夫、といった部分に関する記載は、根拠・ロジックに飛躍があるように思った。

実際の原発事故で深刻になるのは、ガンのリスクだけでなく、心理的な側面もある。チェルノブイリの事故では、その心理的な部分が大きく現れていると聞く(それ自体がウソかどうか判断するスベを僕は持ち合わせてはいないが)。しかも、その心理的な部分は、ガンより先に現れるだろう。

この点において、この本は不要に不安・パニックをあおっている印象を持った。もしそうなら、この本は負の効果をもたらすリスクさえある、と言えなくもない。

もちろん、原発の問題は科学・非科学云々を超えた問題だと思うから、できるだけ多くの人がここに書かれている意見をできるだけ早く知る必要はある。実際事故が発生したら、最大リスクを評価しながら行動した方が良いとも思う。

が同時に、しっかりした知識を持っている人たちが、バランスの取れた議論をして、それをオープンにして欲しいとも思う。

2010年10月26日

スタイル

Style: Lessons in Clarity and Grace (amazon.co.jp)
Style: Lessons in Clarity and Grace (amazon.com)
Style: Lessons in Clarity and Grace (Amazon.co.uk)


9月のサテライトシンポの時、同じくスピーカーだった土谷さんが絶賛してたStyleという本を買って先日読了。

非常に良かった。

ここ数年、ライティング力向上を、と思って、いくつか関連の本を読んだりした。その中でもこの本には重要テクが凝縮されている。第10版まで出ているのも納得。

この本のポイントは、表紙・裏表紙をめくったところに書かれていて、それは以下の通り。(実際、この本を読まないと、その本質はなかなかわからないかもしれません。。)

Ten principles for writing clearly
1. distinguish real grammatical rules from folklore
2. use subjects to name the characters in your story
3. use verbs to name their important actions
4. open your sentences with familiar units of information
5. get to the main verb quickly:
* avoid long introductory phrases and clauses
* avoid long abstract subjects
* avoid interrupting the subject-verb connection
6. push new, complex units of information to the end of the sentence
7. begin sentences that form a unit with consistent topic/subjects
8. be concise:
* cut meaningless and repeated words and obvious implications
* put the meaning of phrases into one or two words
* prefer affirmative sentences to negative ones
9. control sprawl:
* don’t tack more than one subordinate clause onto another
* extend a sentence with resumptive, summative, and free modifiers
* extend a sentence with coordinate structures after verbs
10. above all, write to other s as you would have others write to you

Ten principles for writing coherently
1. in your introduction, motivate readers to read carefully by stating a problem they should care about
2. state your point, the solution to the problem, at or near the end of that introduction
3. in that point, introduce the important concepts that you will develop in what follows
4. make everything that follows relevant to your point
5. make it clear where each part/section begins and ends
6. order parts in a way that makes clear and visible sense to your readers
7. open each part/section with its own short introductory segment
8. put the point of each part/section at the end of that opening segment
9. begin sentences that form a unit with consistent topics/subjects
10. create cohesive old-new ties between sentences

この本では、以上のprinciplesが例文・例題をまじえつつ説明されている。この本は200ページほどだけど、構成がさすがにすばらしく非常に読みやすい。

日本語で文章を書く場合、主述の関係が曖昧になることが多かったりするけど、おそらくこの本に書かれていることは、英語に限らず、どんな言語でも普遍的な原則かもしれない。

とにかくお薦めの一冊。


2009年11月29日

The Presentation Secrets of Steve Jobs

研究者もプレゼン能力が人生を左右することがある。ジョブトークがその典型例か。ポスドクや独立職(PI)のポストをゲットする時、プレゼン能力が問われる。結構頭が痛い。。。

それだけでなく、普段のセミナー、学会で自分の研究を相手にアピールする時も重要なのはいわずもがな。

これまでいろんな人のプレゼンを見聞きしてきて、良いプレゼン、悪いプレゼン、感覚としてはそれなりに身についてきた気はするけど(だからといって実践できてるかは別問題だが・・・)、もうちょっとシステマティックにノウハウを学ぶチャンスはないかと思っていたところ、The Presentation Secrets of Steve Jobsなる本があったので読んでみた。

スティーブ・ジョブズのプレゼン秘儀?

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コンテンツ

タイトルの通り、Steve Jobsのプレゼンの舞台裏を詳しく説明している本で、3部構成になっている。

1部はCreate the storyで、どうやって「ストーリー」としてのプレゼンを作っていくか、2部はDeliver the experienceで、ストーリーの肉付け・演出的な部分、3部はRefine and rehearseで、如何に発表に磨きをかけるか、という内容。

もちろん、ビジネス向けプレゼンを意識しているから、2部とかはそれほど役に立たないといえばそう。これを研究のプレゼンでやると逆効果やな、とか、それはどう考えてもやれんぞ、とか、そういうところもあったので、その辺は読み飛ばした。

けど、この本、少なくとも1部と3部は非常に良いブレーンストーミングになる。

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何を学んだ?

僕がこの本から学んだことをいくつかピックアップしてみると、まず、パワーポイントをオープンする前にアナログで考えよ、という冒頭でのアドバイス。

確かに、パワーポイントでスライドを作りながら考えがまとまることはある。けど、ここでは、その上のレベルのことを言っていて、まずアナログレベルでメッセージを伝えるための「ストーリー」を考えよ、ということがポイント。

今、たまたまプレゼンの準備をしてたから、アナログで実践してみたけど、「ストーリーを作る」とはどういうことか、何となくわかる気がした。スライドをいきなり一枚一枚作りながら考えるのとはちょっと違って、これはお薦め。

他には、3部。

例えば、スライドじゃなくてオーディエンスに向かってプレゼンせよ、とか、プレゼン原稿を数回の練習を通してどう圧縮していくか、とか、you know、ahといった(日本語だったら「えーと」、「えー」)、無駄な言葉を如何に出さないようにするか、とか、予測不能な質疑応答をより予測的なものにするためのアドバイス、などなど、この3部はあらゆるプレゼンに役立ちそうなアドバイスとして参考になると思う。

他にも、Steve Jobsのプレゼン極意がいくつか紹介されていて、この本を読んだあとにウェブ上にある彼のプレゼンを見直してみたけど、アハ、的な発見があった。

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もちろん、読んで実行しなければ、この手の本は役に立たないわけだけれど、研究者は歳をとればプレゼンをするチャンスは増えていくわけで、人生の分岐点で大失敗する前にこういう本でプレゼンなるものを系統立てて勉強しておくのは非常に有用だなと思った。

Kindle版なら定価の半額以下9.99ドル(洋書版へのリンク)。円高中だから、円建てで買うならかなりお買い得かも。

2009年11月11日

kindle PC版

kindleのPC版が出たということで早速インストール。

非常に良い感じ。

1.自動シンク
kindle本体で記録してた情報(メモなど)を自動でシンクしてくれる(てことは、プライベートな情報をamazonは勝手に吸い上げてはダウンロードしてくれてるってことになるのか。。。)。

ただ、本によってはメモ・ノート情報が一切表示されない。。。なぜ??

あと、本の文章をコピー&ペーストすることはさすがにダメ(それできたら、本丸ごとコピーできるもんな。。。)。けど、本を読んだ後に、記録してた情報を活用する道が少し開けたかも。

2.見やすさ
カラー版で読みやすいし、文字の大きさ変更もかなり幅がある。こうなるとDXを買う必要はないのではないか?という気もする。今度、教科書のサンプルを読んでみて、もし良さそうだったら、買ってみようかという気にもなる。

3.操作性
kindle上だとカーソルをチマチマ動かさないといけないけど、PC上だとマウスで一気に場所を指定できて楽。さらに、ウィンドウ下にページ位置が表示されていて、ワンクリックでそのページに行ける。ハード本を読むとき、だいたいこの辺か?と思って開ける感覚に近い。

インターフェースも非常にシンプルですぐ使い方がわかる。

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関連エントリー

Kindle 2
キンドルのムシ
kindleその後

2009年10月13日

kindleその後

インターナショナル版のkindleが出て、洋書、英字新聞などを例えば日本にいながらネットワーク経由でダウンロードできるらしい。まだ日本語の書籍をkindleで読むのは無理みたいだけど、それができれば、ホントに本の世界は変わっていく。

kindle2使い始めて半年経って、使い勝手はそこそこわかってきたつもりなのでキンドルについて思うところを。

1.text-to-speech機能
本朗読機能。本によってはこの機能が禁止されていることもあるのは残念。けど、これを使うと本を読むスピードと理解の向上、英語リスニングのトレーニングにもなって非常に良い。キーパッド部分のボタン(↑+SYM)を押すだけで、text-to-speech機能にショートカットできて便利。ただ、たまにおかしな読み方をするので、機械が読んでいるから仕方なし、という忍耐力は必要か。

例えば、通勤電車でキンドル片手に本の読み聴きに使える。つまらない英会話教材でなく、自分の読みたい本や新聞記事で英語リスニングできる。

2.メモ、ブックマーク機能
本を読んでいて、気になるフレーズ、ページ、残したいコメント・考えを簡単に記録できるのも良い。
気になるフレーズにはアンダーラインを引いたり、いわゆるドッグイヤーとしてページの隅を折っておける。読んでいてふと思ったことをコメントとして保存もできる。

しっかり読み込み、一通り読み終わった後もチェックし直したい場合、この機能は便利。

ただし、その記録した情報の管理・活用するための機能がイマイチ。
たくさん記憶させている本ほどそれが如実にあらわれる。このあたりは、あとでPCなど大画面のデバイスと連携できたりすると非常に良いのに、と思う。(が、著作権の問題があるだろうから、そう簡単ではないのだろう)

3.価格
1年も使い続ければ、本体価格を十分取り戻せる印象(本、新聞、雑誌を購入し続ける前提で)。

例えばニューヨークタイムズを例に取ると、少なくともホームデリバリーで読むのに比べれば毎月30ドルくらいお得(ネットではタダだけど)。

他の本も、定価より安いし、値引きされたハードコピーと比べても少し安く、ハードだと送料と届くまでの時間がかかる。さらに、一時的にタダの本なんかもある。なので、利用すればするほどデバイス代が浮く勘定になる。洋書を定期的に読むことにコミットできるなら、この300ドル弱という価格は高くない。しかも最近、円高だし。

4.読みやすさ&買いやすさ
PCで文章を読んでいると目が疲れる。けど、キンドルの場合、普通の本を読むのと同じ姿勢で読め、同じ疲労感。e-inkの技術、一見シンプルだけどすごい。

ただし、アカデミックな教科書のように図がたくさんある本をキンドルで読むのはNG(kindle DXなら良いのかもしれない)。

すべてのキンドル本にはサンプルがあるので、それをまず読んでみて、読みやすそうと思ったら買う、という戦略が良いか。

まずサンプルをダウンロードしておいて、キンドル上で評価して買うか決めれる。買うのは、そのサンプル経由でキンドルショップにアクセスして購入ボタンを押すだけ。2,3ステップ。するとホントに60秒以内には本が送られてくる。

キンドルショップはPCで見るアマゾンのページと基本的に同じ構成で、関連本へのリンクやコメントもあったりして非常に便利。ようはその場で関連書籍コーナーを閲覧している感覚。この辺の便利さはアマゾンならではなのかも(その分、買いすぎないように気をつけないとアマゾンの戦略にまんまとハマる)。

5.PDF変換機能
PDFをキンドル用フォーマットに変換する機能があるけど、結局それは最初少し使っただけで使わなくなった。やはり図が埋め込まれているPDFファイルを変換するとひどいことになって使えない。

ただ、文書だけならtext-to-speech機能を持つファイルに変換されるからその点は便利かも。

6.その他の機能
mp3ファイルを聞けたり、ウェブブラウズ機能もある。けど、それは全然使っていない。音楽を聴きながら本を読むことが好きな人には良いかもしれないから、それは人によるかも。

インターネットにアクセスするなら、iPhoneの方が断然良いと思う。そもそも画面が白黒で遅いし、ウェブブラウズには向いてない。

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デジタル本そのものは、kindleを買うまで非常に懐疑的だった。けど、今は非常にポジティブにとらえているし、おそらくアナログレコードがCDに変わった時くらいの時代にあたるんだろうなぁという気がする。デジタル本の話題はどんどん熱くなってるから、これから数年でどんどん進化して、本のあり方そのものが変わっていく気がする。その分、デバイスなどが次々アップグレードされて、価格も安くなったりするだろうから、その辺は織り込んだ上で買わないといけないのかも。


2009年10月5日

本イベント

コロンビア大構内で開催されたGreat Children’s Readなるイベントに行った。

タイトルの通り、キッズのための本イベント。
ちょうど2年前も行って楽しめたので、今年も行ったみた。

内容はそれなりに盛りだくさんで、メインステージではライブショーがあって、昼ごろ、Hip Hop Harryなるキャラが登場しては親も一緒に踊ってる家族が多数。やっぱり黒人の人たちのノリ、センスは一味違った。。。



他にはスポンサーが出してるテントの下でキッズが喜びそうな企画がたくさんあって、一通りまわったら数時間経過。

本を買ったりしない限り、全部タダというのもありがたい。
天気も良かったしたくさんの家族連れで賑わってた。

ちなみに、今回も駐車場所を探すのにえらく苦労した。
結局、10ブロック以上北の、しかも橋の上に路駐した。120丁目前後で遊ぶなら穴場ではありそう。
ちなみに、近くの車の窓ガラスが割られてた。。。たぶん、カーナビか何か入れたままにしてたのだろう。いつやられたのか知らないけど、気づいたらショックだろうなぁ。。。穴場になりそうなところに停める場合、明るいうちに帰らないといけないみたい。。。

ところで、ミネソタとデトロイト、結局プチプレーオフやるらしい。。。

NFL、ジャイアンツ、またもや楽勝だったけど、マンニングの足かなり心配。ダラスの試合は最後だけ観たけど、残り1秒までわからないすごい試合だった。。。けど、これで2敗目。

2009年8月8日

Free

Chris AndersonFreeを読む。
kindle版が一時フリーで、いろんなところで話題になっていたからダウンロードして読んでみた。

この本、僕の理解した限りでは、グーグルに代表されるような’bit‘(つまりはデジタル情報)を扱う業界でなぜフリーがビジネスモデルとして有効なのか、豊富な情報に基づいて議論している。

やはりグーグルが中心的なテーマになっていて、いろんなフリーのビジネスモデルがどうお金を生み出すのか書かれている。

僕はこの辺のことはよく知らなかったから、いろいろ勉強になった部分はあった。特に前半は非常に面白かった。が、途中から本そのもののその冗長さがちょっと気になった。実際、一部は読まずにすっ飛ばした。。。

まるでブログを読んでる感じだった。つまりは文章がよく練られていない。きっと締め切りか何かに迫られて勢いで書いたのだろう。(その分、ごく最近のトピックも載ってたりした)

フリーだからフリー以上の価値はあったけど、今はそのフリー期間は終わっている。。。けど、この手のビジネスに興味がある人にとっては良いかもしれない。(この業界にいてる人なら、すでに知ってることばかりだったりするのだろうか。。。)

フリーを謳うなら、フリーであるべきな一冊。
特にデジタル本はatomではなく、bitなんだからフリーじゃないと自己矛盾している。

ちなみに、著者はwiredのCEOということあって、その知識量はすばらしかった。

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ちなみに、そのデジタルコンテンツでe-book市場の競争がかなり激しさ増してきたな。。。
とりあえずiPhone買って、様子を見ておくのが一番賢いかも。

デジタルなんだから、いろんなデバイスでデジタル本を読めるようにして欲しい。。。
その意味では、Barns&Nobleの戦略の方がアマゾンより良いかも。

Kindle買ったのに。。。


2009年7月17日

NJに来た二人のSS

昨日ニュージャージー州に二人のスーパースターが来た。

一人目はオバマさん

先週アフリカにいたと思ったら、今週はイチローにサインしてピッチャーとしての腕前を披露したりと米国内をいろいろ動き回って、メジャーリーガーよりもはるかに急がしそうである。。。

今回のNJ州での講演、実は、うちの大学で開催される予定だった。(キャンパスは違うが)
が、あまりにも多くの人が来るからということで、会場が変更された。(実は講演があることがあらかじめ大学内でメールがアナウンスされていた)

記念に一回くらい拝んでみたかったけど、平日の真昼間だったしやめた(会場遠いし)。

昨日はフルでそれどころではなかったが。。。

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もう一人のスーパースターはベッカム

ジャイアンツスタジアムでの試合に出たらしい。インタビューによると、アメリカのサッカーリーグにコミットしてるそうだが、その裏でがちょうど出版されるタイミングとのことで、実際のところどうなのだろう。。。お金稼ぎ?
試合に出るんだったら、チケット取りにチャレンジしとけばよかった。

昨日はフルでそれどころではなかったが。。。


2009年6月27日

モチベーションのD・N・A

Get Motivated!なる本を読んだ。

著者のTamara Loweという女性は、Motivational DNAなるモチベーションの根本要素を謳い、全米でビジネスセミナーをしているらしい。(この本で初めて知ったのだけども、そのセミナーではなかなかすごい人たちがゲスト出演するようだ)

そのモチベーションの要素であるMotivational DNAとは
Drives
Needs
Awards
その頭文字をとってDNA。
(なかなかうまい言い回し。こういうキャッチーさが人の心をつかむのに良いのだろう。。。)

DrivesはProducerConnectorという方向、NeedsはStabilizerVariabileという方向、AwardはInternalExternalという方向がそれぞれあるという。

そして、そのDNAという3次元の要素で考えると、各個人のモチベーションの高め方は全然違うよ、という考えのもと:
どうやって自分のDNAを知るか?
どうやってビジネスパートナーのDNAを探るか?
そのDNAで決まる各タイプはどんな性格・考えの持ち主か?
各タイプの人は何でモチベーションを高め、逆に萎えさせるか?
といったことが非常にわかりやすく書かれている。

そして後半からは、子育て、夢の叶え方的なことまで書いてある。

いわゆるハウツー本の典型で、血液型による性格分類に次元が付け足されたような、あるいは別の次元で評価するような、そんな本と言っても良いかもしれない。だから、好き嫌いがはっきりする気はする。

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読んだ感想として、良い点、悪い点を。

まず良い点は、非常にわかりやすく著者の主張が書かれていること。少なくとも本の構成は良い。英語の本だけれども非常に読みやすかった。

書いてある内容を鵜呑みにするのは危険だろけども、わかりやすく書かれている分、参考になる点は多々あった。

例えば、D・N・Aの方向ごとに6キャラクターがあるわけだけれども、本の中盤、それぞれに対して詳しい解説がある。

その中のstabilizerというキャラクターのところでは、まさにこれって彼そのままやな、、、とイメージしながら読み、腑に落ちる点は多々あった(この辺は血液型分類や星座占いの類のそれと似た感覚なのかもしれない)。

なので、その彼と一緒に仕事をやる戦略を練る上で確かに参考になった。その彼は自分にとって極めて重要人物なだけに。。。

人は複雑なものでもカテゴリーに分けて考えるとすっきりすることがある。だから、その意味ではDNAという3次元空間上で自分や他人の特徴を評価して対応を考える、という戦略はそれほど悪いことではないように思う。

もちろん、その評価は時間とともに変化し続けることもあるだろうから、柔軟性も必要、ということなのだろうけども。

一方、悪い点は、主張の根拠が希薄なこと。
まぁ、この手のハウツー本では仕方はない。科学に関わっている人にとっては、かなりモードを切替えながら読む必要はある。つまりは、「危険水域の本」と非難する人がいても全くおかしくない。このあたりは「信じるものは救われる」的な、ある意味、信仰の一つとして考えるのが良いのだろう。

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最後に、この本は買いか否か?と聞かれると、この手の本に興味がある人は買って損はないと思う。

実際、得るものはあったし、モチベーションが下がってどうしたものか?と悩んだ時、一つの解決策を提供してくれるだろう。

そして、文章が非常に強気というか何というか、励まされる文章はたくさんあったので、パワーももらえる。逆に強気過ぎてdepressされる人もいるかもしれないからその辺は注意が必要ではある。

ただし、書いてあることがある程度正しいとしても、実際に日々の生活(特に仕事)で実践してナンボなので、読んだ後が大事なのだろう。


2009年5月10日

デラックス

kindleがファミリーになるそうで、、、

Kindle
Kindle DX

ニューヨークタイムズでの情報はこちら

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デラックスは、PDFファイルをそのまま読めるらしい。。。
大きい分、アカデミックな用途として非常に良いのではないでしょうか。
実際、アメリカのいくつかの大学で試験的に導入するらしい。

従来のサイズだと、教科書をkindleで読むのは想像しにくかったけど(実際、メチャメチャ読みにくい)、現実的になる気もする。

ただ、今のkindleで足りない部分はたくさんあるので、アマゾンに付入る隙はたぶんたくさんある。

kindle2を数ヶ月使っての不満を4つ。
1.カラー
2.サイズ
3.コンテンツの値段
4.コンテンツ管理

まず1について:
今のバージョン、スクリーンはめちゃくちゃ見やすい。なので、カラー版が出て、今のバッテリー時間を維持できるなら、付加価値を与えそう。(切り替えられたりした方が良いかも。)

2について:
今回のDXがこの問題を克服することになるから、DXはその点でかなり魅力的。
新聞や雑誌、教科書類を随分読みやすくなりそう。やはり一画面で文章と図表を見れたほうが絶対に良い。

ちなみに、DXでは、ハードを回転すると自動的に画面が切り替わるらしい。大きいからこそ便利なのか、何となく無駄な機能な気もする。それより値段を安くして欲しい。

3について:
大抵の本は9.99ドルなので高くはない。
確かに定価と比べると得した気分になるけど、アマゾンでは多くの本をすでに割引していたりして、kindle版との差は数ドルしかないことがある。ということで、ハードウェア分のもとを取りたいと思った場合、相当数の本を買う必要がある。

こういう普及を狙ってる場合、ホントに閾値を超えるような値段設定があった方が良いのではないか、という気がする。実際、紙の本と比べて劣っている点がいくつかあるのが現状なんだし。。。

4について:
DXは数千冊分の本を溜め込めるとか。。。1000冊なんて、個人で持つ本としては天文学的数字になるので、何冊持てるとかを売り込むのはナンセンス。

それよりは、ためた本なりファイル、あと、自分で残したメモ、ページ、文章の情報を効率的に管理できるソフトが絶対に必要になる。

DXでどれくらい改善されるのか詳しく知らないけど、kindleでは、その辺が全然なってなくて、ソフトという点では原始時代。

あと、ページ切り替えももっと速くして欲しい。

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その他雑感

買う数ヶ月前までは電子ブックには正直かなり否定的だったけど、実際持ってみるとそのポテンシャルは非常に感じるので、アマゾンがこれだけ気合を入れているのはわかる。

ソニー以外の日系企業がうまい戦略で参入すると良いのにと思う。ハード・ソフト(コンテンツというよりOS的な部分)でかなり良いものを作ってくれそうだし。

けど、アマゾンは英語圏を相手にして市場を開拓してる分、ハードなどが少々ショボくても有利かもしれない。

あと、もともとアマゾンはオンライン書店でスタートしたわけだから、そのブランド力もかなり効いているのかもしれない。ソニーをもってしても厳しそうだし。。。

それから、こうやって新機種をすぐに発表されると、すでに持ってる人は裏切られた気になるので、そういうユーザーをキープできるように、安く買い替えできるとか、そういうサービスがあると非常に良いのではないか、という気がする。でないと、様子見の人はますます様子見ということになるだろう。

最後に、ベータとVHS、ブルーレイとHD―DVDのようなユーザーを無視した企業の醜い争いは絶対に避けて欲しい。


2009年3月16日

最近(少しだけ)読んだ洋書いっぱい

まだサンプルだけですが、最近読んだ本たちをカテゴリーごとに、備忘録も兼ねてまとめます。

<ビジネス書>
ProBlogger: Secrets for Blogging Your Way to a Six-figure Income
ブログだけで年収一千万円以上を稼ぐ人の話。サンプル版では具体的なノウハウの部分はなかったけど、世の中にはこんなすごい人もいるらしい。



Strengths Finder 2.0
サンプル短すぎ。。。けど、人の良いところを発掘したい場合、この本はいろいろ洞察を与えてくれそう。


The Five Dysfunctions of a Team: A Leadership Fable
チームワークに関するビジネス書。最近、チームのことを実生活も含め、いろいろ考えることがあるから、ついこういう本に手が伸びた。非常に読みやすい。



What Got You Here Won't Get You There
上の本と同様、リーダーシップについて語っているビジネス書。サンプルだけからは全体のポイントは伝わらないけど、何となく読みにくい印象を持った。



Getting Things Done: The Art of Stress-Free Productivity
タイムマネージメントや生産性のことを語っている雰囲気のビジネス書。売れてるだけあって、なかなか良さげ。



Buyology: Truth and Lies About Why We Buy
一応、ビジネス書のカテゴリーに入れてみた。ニューロマーケティングの本。タイトルは最低な気もするけど、今後、この手の本はたくさん出るような気がするから、とりあえず読んでみるのは悪くないかも。


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<政治関連>
The Audacity of Hope: Thoughts on Reclaiming the American Dream (Vintage)
オバマ氏の政治思想を知るにはこれ。



Epicenter: Why the Current Rumblings in the Middle East Will Change Your Future
9/11を予言していたことで話題になったThe Last Jihad
の著者の続本。かなり過激な内容もありそうだけど、中東絡みの外交問題を知りたい場合、非常に良いかも。



The Revolution: A Manifesto
昨年の大統領選で共和党候補の一人だったRon Paul。彼が政治思想をまとめているようだ。サンプルを読む限り、The Audacity of hopeの方が心に響いてきたな。。。けど、アメリカの政治を学ぶには良い本かも。




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<脳科学(含む、怪しい「脳の本」)>
How We Decide
意思決定の本で、臨場感あふれる表現はホントひきつけられる。この本は買って読んでみます。



The Brain That Changes Itself: Stories of Personal Triumph from the Frontiers of Brain Science (James H. Silberman Books)
脳に障害(外傷)と可塑性をテーマに、これまたオリバーサックスばりに、実話に基づいて多くの興味深い事例をまとめている。非常に読みやすいし、本のカバーデザインが非常に好き。



Musicophilia: Tales of Music and the Brain
音楽に関わる脳の障害を持つ人たちの話。さすがオリバーサックス。トピックそのものだけでも十分面白いのに、その上、各トピックを物語風に構成する才能はホント天下一品。



Human: The Science Behind What Makes Us Unique
分離脳の研究で超有名なGazzanigaがヒトのユニークさを語った本。さすがな内容の雰囲気。参考文献からしてプロも意識している感じで、じっくり読むといろんなことを学べそう。



This Is Your Brain on Music: The Science of a Human Obsession
音楽と神経科学の関係に興味がある場合、非常に良い本だと思う。ただ、教科書というわけではないので、本のポジションとしては少し中途半端な気もする。教科書という点ではPatelの本
が非常に評判が良い。



My Stroke of Insight: A Brain Scientist's Personal Journey
神経解剖学を教える神経科学者自身が脳梗塞になった体験を綴る貴重な一冊。著者自身、この体験を通して脳をより多く学んだ、と書いている。非常に面白そう。




Thinking in Pictures: And Other Reports from My LIfe with Autism
自閉症の人が自身の内面を語った非常に貴重な本。冒頭、オリバー・サックスが解説的な文章を寄稿している。



*ここから怪し目の本へ。。。

Brain Rules: 12 Principles for Surviving and Thriving at Work, Home, and School
脳をうまく機能させるための12のルールを紹介している。一見やばそうにも見えるけど、ウェブ上で公開している参考文献集などはかなり膨大で、文章そのものもこの手の本にしては非常にバランスが良い気がする。もちろん、プロの中では意見はわかれるかもしれないけども。。。実際、脳を研究している人間でも、みんながみんな、自分が身に付けた脳科学の知識を実生活に役立てているか?と言われると、かなり疑問だから、その意味では、悪くない読み物な気がする。脳本のセイフティーボーダーは(セイフティー側に)越えていると思う。ただ、薦めるか?と言われると、「まだ最後まで読んでないので、待ってください。。。」と答えそう。



The Female Brain
文字通り女性の脳について語っている。専門的に見るといろいろ問題を感じはするけど、楽しむ読み物としては悪くないかもしれない。脳本としてはボーダーライン、という感じか。



Making a Good Brain Great
デンジャー・ゾーンに思いっきり入ってます。。。。日本にもこの手のヤバイ本はたくさんあるけど、アメリカにあった。。。こんな本は買わないでください。。。というか、世の中を悪くするだけなので、書かないでください。。。


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<科学>
Quantum Enigma: Physics Encounters Consciousness
量子力学から見た意識論の一冊。目次を見る限り、意識論は後半。意識論はどうでもいい気もするけど(そもそも脳の本じゃないし。。。)、それまでは量子力学のことを純粋に学ぶのに良いかも。



The Stuff of Thought: Language As a Window into Human Nature
Pinkerの本。安っぽく解説すれば、言語論から思考などの深みを探っていこう、という本か。確かにハイレベルな論考という感じで面白そうではあるけど、読み進めるにはそれなりに時間をかける必要がありそう。



The Tipping Point: How Little Things Can Make a Big Difference
ブーム・伝染を起こす社会現象についての話。社会科学(ソーシャル・サイエンス)の複雑系といったら良いか。この手の本は他にもありそうだけど、なかなか面白そう。



My Life As a Quant: Reflections on Physics and Finance
quantとして有名な人の本。この分野に興味がある人は読み物として良いかも。



The Difference: How the Power of Diversity Creates Better Groups, Firms, Schools, and Societies
チームメンバーの多様性が如何にチームの問題解決能力を上げるかを複雑系科学から語っている本。前から気になっていた本で、実際面白そう。



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<その他>
Act Like a Lady, Think Like a Man: What Men Really Think About Love, Relationships, Intimacy, and Commitment
ベストセラーにランキングされていたから読んでみた。たぶん女性必読書。男とはどんな生き物か理解するのに役に立ちそう。嫁さんにぜひ読ませたい。。。逆バージョンも出ると良いのだけれども。。。



Outliers: The Story of Success
これもしばらくベストセラーランキングに入っている。異端児、とでも訳したら良いか。物語風なので、ポイントを効率的におさえていくにはあまり良いとは思わなかった。



Jazz The Basics
僕がいるキャンパスにJazzのことを教える教授がいた。Jazzのうんちくを語れるようになりたい夢を僕は持っているので、この本はぜひ読んでみたい。。。



The Black Swan: The Impact of the Highly Improbable
読みにくい文章だと思って、途中でやめた。売れてはいるようだけど、評判はそれほど良くないから、そういうことなのだろう。。。



The Miracle of Mindfulness: An Introduction to the Practice of Meditation
30年以上も前の本。ベトナムの仏教の教え?を英語に翻訳した本らしい。サンプルだけからはアウトラインもわからないけど、非常に気になる一冊。



The Power Of Now: A Guide To Spiritual Enlightenment
開眼した人のスピリチュアルな話?意識の話がたくさん出てきてる感じ。読みながら意識を失った。。。



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と、サンプルだけなら、たいがい読んでます。

これはKindle 2の、特にそのtext-to-speech機能のおかげです。
いままでこれだけの量の本に目を通したことはなかったので、これはホントです。