2013年2月24日

一時帰国


この一週間、日本に帰ってました。
前半は玉川大学・脳科学研究所のリトリートで箱根へ、後半木曜日は理研という日程。昨日夕方、グラスゴーへ帰ってきました。超充実の一週間で、いろいろお世話をしていただいた関係者の方々にはとても感謝しています。

玉川大学のリトリートは、PIからポスドク・大学院生全員が発表する形式。それだけではなく、2日目夜にはコッテリ系の議論の場があって、サイエンス三昧な日程。発表内容もレベルが高いものが多く、脳科学の研究所として今後さらに発展していくポテンシャルを強く感じました。

理研では、以前から親しくしている友人たちと主に会い、朝から深夜2時までこちらも超充実な一日。

リトリートと理研両方でトーク。聞こえは良いけれども、正直、独立後まだトークをできるレベルには達してないので、古い話でお茶を濁さざるを得なかったのは、何とも情けない話。。今回の帰国で良い刺激を受けてきたので、今後に活かしたいところ。

リトリートでは、博士課程の大学院生の数人から「ブログ見てます」と言われた。。もちろん、このブログではなく、こちらのブログのこと。止めて随分経つので、もうブログ経由で人に知られることはないだろうと思っていたけれども、大学院生の若い人にそう言われると、何となく複雑な心境。。。大学院生・ポスドクの人でこの手のブログなりをする人がもっと出てくると良いのに、と強く思う。時間を投資するだけのメリットもそれなりにあるのだから。

今回、久々に東京を体験して、ありえないくらいデカい都市だなと改めて感じだ。マンハッタンは、何でもあると言っても、サイズという点で東京よりはるかにコンパクトだし、ロンドンと比較しても、ビル群やら電車網やら人の多さやら、東京の方が威圧的。これだけ巨大化してきたパワーなりリソースをもう少し分散させておいたらどうだったんだろう、という気もしないでもないけど、他にもデカい都市がいくつかあるわけだし、日本はホントすごい国だなと改めて感じた。

あと、街は、歩くととてもきれい。くわえタバコで歩いている人とは会わなかったし(条例か何かで禁じられてる??)、建物のターンオーバーも早そうだから、全体的に綺麗。治安という点での安心感も高い。

一方で、逆説的ではあるけれど、電車から見える町並みはちょっとアナーキー。並んで建っている家々の統一感が欠け、ところ狭しと家が建てられている様子は、街全体のデザインという点では、あまりきれいではないなぁ、という印象を受けた。そして、狭い道を車・自転車・歩行者がシェアするので、交通安全という点でのリスクはいたるところに潜んでる。これは東京に限らないことだと思うけど、とにかく矛盾を抱えている。

もう一つ矛盾性を感じたのは、仕事としてのサービスと仕事ではない親切心のギャップ。欧米だと、その辺の差が少ない(それはそれで問題ではあるのだけれども)。そのギャップがどのような歴史なり文化なりを背景に生まれてきたのか興味あり。

と、昔だったら当たり前だったことが、そうでなくなって(良い意味でも悪い意味でも)、久々に日本に戻ると昔気付いていなかったことに気がつくようになってきた。

慣れというものは、生きる上で不可欠である一方、ある意味怖くもある。