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2015年12月31日

2015年

今年印象に残っているメジャーなニュースは、ギリシャ財政危機、難民問題、パリのテロ事件、冥王星探査、COP21、そしてイングランド北部での洪水。多くは2016年中にも進展がいろいろありそうか。

エルニーニョ(+気候変動)の影響で来年は今年より暖かくなるらしく、UKでは、冬、強風・大雨でまた甚大な被害が出るのかも。実際、昨日、グラスゴーで降ったタイプの雨は、日本ではあっても、UKに来てから見たことなかったかも。おそらく世界的に大荒れの一年になるのだろう。経済に関しても、中国やオイル、そして新興国絡みでいろいろ荒れそう。

UKの研究に関しては、今後5年間はインフレーションに応じて研究予算を増やしてくれるようで、チャンスが減る、というリスクは回避でき期待。そのためには、結果が問われる2016年となりそう。

その研究、自身の研究について。
論文として出たのは3つ(これこれこれ)。年明けにもう一つ出て、もう一つは査読中。コラボでも何でも良いから、このペース+数報で最低出し続けたい。グラント獲得は、大き目のものを一つ、中型一つ、超小型一つゲットと次第点。数百Kのものを毎年1つは狙いつつ、2年に一個のペースで当てられるとラボがしっかり回ってくれる。(そうでないと厳しいマネージメントに・・・)
先日のシンポジウム開催は非常に良い経験になって、来年はFENSのシンポジウム。こういう経験を積めるのはありがたい。
ということで、研究については、アピールできる点も一応あり良い一年のように見える。が、足元は依然極めて厳しい。。。2016年は非常に重要な一年に。

研究以外の大学関連について。
ティーチングは手の抜き方がわかってきて、負担量・負担感が大幅に減ってきた。けど、これ以上頼まれたら、NOと言いたい。立場としては、4月にSenior Lecturerへ。同世代でReaderなりProfessorとしてバリバリ頑張ってる人たちはたくさんいてるので、もっと頑張らないといけません。

プライベートについて。
今年最大のイベントは永住権取得。ビザの心配をする必要がなくなり、子供手当て的な社会保障も普通にもらえるようになって、ようやく一人前に。ファイナンスに関しては、家や車絡みで細かい支出があって悩ましい。。VATがボディーブローとして家計の負担になってる感が強い。。。今年、ホリデーらしいホリデーは夏の数日だけだったけど、来年は、春一時帰国し、夏はFENSに絡めて北欧方面を旅行予定。今後、数年間の旅行プラン(希望)を練ってみたけど、お金と時間がとにかくいります。。。

2016年のテーマは「集中」。

NOというべきこと・時はしっかり言い(もしくは無視し)、やるべきこと・やりたいことに資源を集中投入していきます。

2015年8月22日

UK永住権取得

無事UKの永住権を取得しました。以下、その記録を。

申請時の状況は、Tier 2 (General)のビザで5年滞在(2010年8月から)。僕も含め4人家族。

取得までの概要は
0.下準備
1.Life in the UKテストに合格する
2.英語試験に合格する
3.申請書を作成
4.各種添付書類を用意
5.郵送による申請
6.申請費引落
7.Biometrics登録
8.永住権を認めるレターと証拠文書返却
9.Biometric Residence Permitが届く
という流れだった。

5は8月4日
7は8月15日
9は8月21日
と、申請から永住権発行までは2週間強だった。

ただ、僕の場合、申請書がアップデートされた直後に申請したため、新しいフォームで申請し直すよう指示があった(以下詳細)。けど、そのために処理期間が長くなったかというと、そうでもないかも、という印象。つまり、少なくとも2週間程度はかかるのだろう。

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以下、各ステップの詳細を。

0.下準備
半年前の2月頃、申請に何が必要かウェブでチェックした。こちらこちら

その時点で、時間がかかりそうなのは、Life in the UKテストと英語試験ということを認識。が、それ以上は何もアクションは起こさず。

申請3ヶ月前の5月から少しずつ動き出す。

まず、大学のHuman Resourceの人に相談。
すると、4月に申請費が大幅アップしたことを知らされる。。。いつまたルールが変わるかわからないから、申請できるうちに早くやっておけ、とのアドバイス。

そして、申請書をダウンロードして記入内容を一通りチェック。90ページ位の申請書。。。

改めて、時間がかかりそうなのは、
Life in the UKテスト
英語試験
ということを確認し、申請までのスケジュールを考える。
Dependentである嫁もその2つのテストに合格する必要があるので、関連情報をシェアする。

1.Life in the UKテストに合格する
詳細はこちら
嫁もほぼ同時期に試験を受け、無事合格。
テキストをしっかり勉強するよう何度かプッシュした。。。

2.英語試験に合格する
詳細はこちら
嫁も同時期に合格。嫁は、カウンシルが提供している無料英語クラスに通っていて、そこではその英語試験の内容を想定したクラスだったもよう。いろいろ資料ももらっていた。

3.申請書を作成
こちらから「最新版」PDFをダウンロードして記入。
ビザ更新時のようなウェブベースの記入ではない。。

手書きより電子的な記入の方が見る方も良いだろう、という期待から、Acrobatを使って、PDFを編集。

パスポートサイズの写真2枚ずつ添付する必要あり。写真は自作。

それから、子供のパスポート情報の記入ページを追加したり、旅行歴を追加したりした。
全部で90ページに。

けど、Tier1など、他のカテゴリー用のページが大半を占め、実質、記入したページはその¼ ~ ⅓程度。半日もあればすべて記入可能。

トリッキーだったのは、以前Biometricsを登録した場所と日付の欄。ブログのエントリーとして残してたのが役立った。。。普通、覚えてない。。

それからイミグレーション履歴のページも厄介な部分。
幸い、Google Calendarで過去の旅行をすべてトラックできた。自分の行動を後でトラックできるよう記録しておくと役立つことがある。

4.各種添付文書を用意
若干厄介、というか面倒くさい。
僕の場合、
・写真
・パスポート
・Biometric Residence Permit
・大学からのレター
・UKテストの認定証
・英語テストの認定証
・3ヶ月分のBank Statement
・3ヶ月分の給与明細
・嫁との共住証拠(カウンシルタックスのビル過去2年分)
・義父の葬儀に参列するためUKを離れた期間ある旨を書いたそのレター(自作でOK)
・イミグレーション履歴資料
を添付。

それから、各添付情報のコピーも必要。

少し詳細を。

大学のレターは、6月末にHuman Resourceの人に依頼。すると、イミグレーションの履歴を記入するフォームを記入するよう言われ、それに記入後、研究所長のサインをもらい、パスポートと共に提出。すると、翌日にレターを用意してくれた。

が、7月中旬、レターの内容の誤りがあることが判明。。。
レターの再発行を依頼するも、担当者夏休み中。。。
8月に再発行してもらう。

イミグレーション履歴資料は、イミグレーション履歴の証拠として、丁寧にミニ冊子を作った。
構成は、1ページ目は履歴一覧。出国・再入国と旅行先・目的、そして何ページ目にイミグレーションスタンプがあるかを表としてまとめた。
2ページ目以降は、パスポートの入国スタンプのコピー、ついでにどの旅行か追記。

不要かもしれないけど、もし審査の時に、イミグレーション履歴も細かくチェックされる場合、審査する方は大変だろうから(というか、それで時間をかけてほしくなかったから)、丁寧なものを作った。(印象アップのため)

5.郵送による申請
大学からのレターを再発行してもらった8月4日に、すべての文書類をまとめてPost Officeへ行き郵送。トラッキング情報によると翌5日に配達された。

6.申請費引落
8月7日にクレジットカードで申請費が支払われていた。6Kなり!!(日本ーUK間、家族4人2往復分!!)

7.Biometrics登録
1週間後の8月14日にHome Officeからレターが届く。
本来なら、Biometricsの登録案内だけだと思われる。
翌15日に家族でPost Officeへ行き、登録。
顔写真を撮って、指紋スキャンされ、サインして20ポンド弱搾取されるだけ。土曜日にもやってくれていたのでありがたかった。

が、僕の場合、その登録案内と一緒に、受け取らなくても良いレターも入っていた。。。

そのレターには、申請条件を満たしてないから、10日以内に申請条件を満たすようにせよ、と。さもなくば申請はリジェクトされると脅されていた。。。

その条件とは、最新の申請書で申請せよ、と。

確かに、ウェブをチェックしてみると、申請書が更新されていた。。。申請直前8月3日に。。。(なんとアンラッキーな。。。)

ということで、土曜日15日の朝からオフィスに行って、申請書作りなおし。が、どこが変更されていたのか、わからずじまいだった。。つまり、全く同じ内容でその「新しい申請書」で作りなおし。Biometrics登録ついでに郵送。17日には届いた。

ちなみに、電子的に情報を入力していて助かった。もし元の申請書のコピーがなかったら、手元にパスポート等はないわけなので、記入できないのでは?と思った。。。(冷や汗)

8.永住権を認めるレターと証拠文書返却
8月20日、郵便が届く。

開けるとパスポート類が入っていた。

こんなに早く返却されることは期待してなかったので、もしやリジェクトでは?と、ドキドキしながらレターを読む。すると、Biometric Residence Permitが別途届く、とあった。つまり、永住権が無事発行されたとわかる。

9.Biometric Residence Permitが届く
翌8月21日、カードが届く。クレジットカードサイズのカード。ビザのそれと見た目は全く同じ。

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ということで、数ヶ月かかると脅されていたけど、実質2週間程度の審査期間だった。日本人だからか、Tier2(General)での申請だったからは知るすべなし。

とにかく、これで別の国へ移住しない限り、ビザというストレスから開放されると思うと、文字通り開放感というか何というか、随分気が楽になった。

それにしても、UKの移民制度はUSよりもタフ。
制度は厳しくなり続けると思われるし(つまり、ここで書いた情報もすぐに過去のものに。。。)、申請費もインフレ率の数倍のペースで値上げされていくのだろう。。。911前だったら、今回払った申請費分は豪遊に使えてたのに、と文句を言っても時代が違う。。。

高い申請費を払ってるから、ビザ更新時みたいにせめてウェブベースで申請書を作れたりすると、申請サイドも審査サイドも楽になるだろうに、と思ってやまない。。とにかく、申請をdiscourageするようわざとやっているのでは?と疑いたくなる点が多々あった。

ちなみに、以下がこのブログでのビザ関連エントリー
UKビザ更新
UKビザ取得
H1Bビザ取得
それにしても、どれだけの時間とお金を使ったんやろか。。。

2015年7月18日

英語試験

先週のLife in the UKテストに引き続き、今週は英語試験。
英語試験も永住権申請の条件として課せられている

どんな条件が要求されているかはこちらに(2015年11月にまた変更されることが示唆される記述も。。。)

とにかく、自分の場合、Trinity College LondonのGrade 5の試験を受けることに。

試験内容はこちら(PDF)やこちらに詳しい。
トピックフォームを予め用意しておかないといけない。

ーー
スコットランドの場合、グラスゴーのシティセンタに営業所(?)があり、2週間ほど前にウェブで予約。

火曜日に受けてきた。

受付で待っていると呼び出され、まず荷物類をロッカーに入れさせられた。
他の受験生とは口を聞くな、と言われる。

続いて、試験まで2ステップのIDチェックがあった。
まず、パスポートのスキャンと顔写真撮影。空港のセキュリティチェックみたいな感じ。
続いて、別の部屋に行き、再びパスポートチェック、そして声チェック。
1から10までの数字をゆっくり2回マイクに向かって話せと言われる。

そして、また部屋を移り、10分の試験。
そこには試験官である中年のおばちゃんがいてた。

簡単な挨拶の後、試験官がタブレットを操作して録音をスタート。

試験は2部構成。

まず用意してきたトピックフォームに基づいた会話。
メイントピックに関する5つの話題の中からランダムに試験官が話題を選び、それについて話すように言われる。適宜ツッコミが入る。
最後に、質問はないか?と聞かれる。

僕の場合、「Brain」をメイントピックに。最後の質問タイムは「脳について考えたことある?」と聞く。答えはNot really...(相手が違う、って感じ。。。)

次に、6つのトピックの中から試験官がランダムに選んだ2つのトピックについて会話。FestivalsとEntertainmentが選ばれた。

Festivalsについては、「日本にもたくさんフェスティバルがあると思うけど、何が有名?」と会話がスタート。東北の三大祭の話をしたりして、最後はエディンバラ・フェスティバルの話で終わる。

Entertainmentについては、「普段どんなエンターテイメントで楽しんでる?」と切りだされ、先週末娘たちと観たMinionsの話をしたりする。。。雑談。。。

締めくくりとして「2つのトピックについて何か質問はある?」と聞かれ「オススメのフェスティバルは?」と質問。やはりエディンバラ・フェスティバルらしい。

部屋を出て、廊下で少し待たされる。その間、対応者が試験官の評価用紙をIDチェックの担当者に持って行っていた。

そして、ロッカーのある部屋に連れて行かれ、荷物を取り出す。
「おめでとう」と言われ、評価用紙とボールペンをくれ、証明書発行について説明してくれる。

さらに、避難路みたいなルートを案内され、他の受験生とは会うこともなく外に出されお別れ。

所要時間1時間弱。

ーーー
なかなかビジネスライクな試験だった。試験官もプロフェッショナルで、時間配分を気にしながら、次々とトピックを切り替えていったのが印象的だった。

ちなみに、要求されているレベルは、こちらに動画からも予想できるように低い。

前半は予め用意していたことを話し、後半は、結果的には予め想定していたこととは全然違うネタをアドリブで話すことになったので、かなり実践的で、確かに英会話試験としての質は高いとは思った。

が、このために150ポンドは、かなりボリ気味。。。

まだ証明書は届いてないけど、これで試験類はクリア。後は書類を用意して(これがまた超面倒)永住権申請へ。

2015年7月11日

Life in the UKテスト

UKに住み始めて8月で丸5年ということで永住権申請の手続きを進めてます。その申請条件の一つに、Life in the UKテストに合格するというのがあって、水曜日試験を受けてきました。

これは、UKに住み続けたかったらUKの常識を知っとけよ、という意図だと思われる。UKの歴史・文化・地理的なことに関する24の質問に答えて18問以上正解する必要がある。

問題内容は、公式ハンドブックに記載されている。
180ページのハンドブックで、UK市民権・永住権取得者としての原則からごく最近までの歴史、そして政治・裁判制度やスポーツ・文化的なことが広く浅くカバーされている。

試験は、近くにある試験会場で、コンピューターを使って答えていく。結果は、試験後ただちにわかって、認定証も即日発行。

50ポンドの試験。

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以下、自分の体験談を。

ハンドブックそのものは改訂されたすぐ後、2年以上前に買っていた。少し読み始めたところでやめて、再び読み始めたのは今年4月頃。

時間を見つけて少しずつ読み進めた。はじめは丁寧に読んでたけど、途中で鬱陶しくなってとりあえずひと通り読み終わることに専念。6月に読破。

その後は、ここにある模擬試験をこなす。
40セット模擬試験があり、難易度高。

1巡目の合格率は40~50%前後の危機的状況。。。

これはいかん、ということで、ハンドブックも部分的に読みなおしたり、2巡目の模擬試験をこなし、確実に18問正解できるようにした。

試験の予約手続きはここでアカウントを作ってやる。

グラスゴーの場合、ストラスクライド大学から徒歩15分のAdelphi Centreに試験会場がある。シティセンタからクライド川を越えた東。

その2階のlearndirectというところで受ける。

週3日ほど、いろんな時間帯で受ける機会があった。9つくらいの席があり、見た限り満席という日はなかった。なので、受けれなくて困る、という心配なし。1週間前までに予約すればOK。

水曜日5時の試験を予約し、4時半頃に付いた。すでに同時間帯の受験者3人もいてた。まず、待合室に案内され、来た順番で受付。

受付では、予約時のID(biometric residence permit)と3ヶ月以内に発行された住所を証明できる文書(カウンシルタックスのビル等)のチェックを受ける。さらに、生年月日やポストコードなどの確認を受け、ロッカーの鍵を受け取る。

ID以外の荷物をロッカーにいれパソコンがある試験会場へ。先に受付を済ませた人はすでに試験を開始していた。

試験は、まずルールの説明画面があり、4問ほど練習、そして24問の本試験。本試験の制限時間は45分。

不安な問題にはフラッグをつけることも可。

5分くらいで回答し終わり、ケアレスミスがないか一問一問確認しなおし10分強で終わった。終わったら、試験監督に言って、荷物を持って受付へ。

すぐに合否を教えてくれ(点数は教えてくれなかった)、証明書をくれた。証明書はA4の安っぽい紙で、スタンプと受付担当者のサイン、そして自分のサインをする。

気になる問題の難易度は、「UKの有名なテニストーナメントは?」といった超常識問題が半数、中程度の問題がさらにあって、3~5問トリッキーな問題が含まれてる感じ。4択とYes or Noの質問が2:1くらいの割合だったか。

上述の模擬試験でしっかり準備しておけば、確実にクリアできる。ハンドブックを一通り読んだだけだと、やや不安か?という感じ。

この試験はともかく、この機会にUK全般のことを広く浅く知れたのは良かった。ただ、ハンドブックはイングランド中心でバイアスを感じたので、スコットランドに住み続けるにはスコットランド史をもっと知る必要がありそう。

2015年5月23日

10年

日本を離れてから今日でちょうど10年たちました。人生の4分の1弱を日本以外で過ごしたことになります。

10年前に渡米した時、今の状況は全くの想定外だったので、人生なんて何が起こるか予想できません。

ここでは、海外生活の良い点・悪い点をまとめてみます。まず良い点を5つ+アルファ。
1.日本に敏感になれる
日本を外から見れ、比べる対象があるので、自然と敏感になれます。ニュースを見ながらだったり、日本に一時帰国した時などに、日本は素晴らしい、逆に、日本てどうよ、といろいろ考えることがあります。

2.努力なしで英語力アップ
「努力なしで」というか、英語を聞いて・話して・読んで・書いていかないと生きていけないので、自然に労力を割くことになります。英語力アップのペースは、少なくとも僕の場合は、少しずつ少しずつ。ある日突然、ということは起きませんでした。

英会話力をアップさせたかったら、やっぱり使い倒すのが一番で、それしかないと思います。細かい文法なんてホントにどうでも良くて、とにかく使って意志を伝える。実際伝わる。相手はバカではない(ことが多い)。

頭で文章を作って発話、ではなく、発話しながら文章を作る。英語を教えてもらう、ではなく、英語でしかコミュニケーションできない部下、がいると手っ取り早いと思います。なぜなら、自分から話す量が増えざるを得ないから。

3.「海外旅行」が身近に
UKなら、ヨーロッパ旅行が身近に。米国なら、米国内やカナダ、カリブ海方面の旅行が身近に。日本からに比べたら破格の出費で実現可能。もちろん時差ボケなしで。インターネットがあっても、この物理的な距離は縮まらない。

4.価値観が変化
これは必ずしも良いとは限りませんが、価値観は大なり小なり変化します。第一の点にも通じますが、日本での当たり前が、海外ではクレイジーだったり、その逆も。そのギャップに少しずつ慣れ、価値観にも影響を及ぼします。その変化は、人間としての成長、という意味では良いことだと思います。視野が広がります。

5.外国人の知り合いができやすい
仕事柄、これは大きなメリットだと思ってます。英語力を超えた部分でのコミュニケーションの取り方も、日常的な体験から身に付くので、学会などで初めて会う人ともコミュニケーションをしやすい。仕事の同僚も自然と多国籍になるので、いろいろ勉強できます。

6.その他
他にマイナーなこととしては、日本の低俗なメディアに惑わされなくなったり、一時帰国した時に海外生活を羨ましがられたり(実際はそうでもないこともたくさんありますが。。。以下参照)、欧州カーが身近になったり、夏は涼しかったり(スコットランド限定)、家がアフォーダブルだったり(居住地域に依存)、シングルモルトが身近だったり、ゴキブリや蚊で悩まされることがなかったり(実は大きなメリット)、いろいろあります。

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次に悪い点を5つ+アルファ。
1.移民制度の影響を受ける
特にUKは厳しいです。ビザを更新する度に時間とお金がかかり、精神衛生上非常に良くないです。米国では一切感じなかったこととして、UKにいると、「所詮、よそ者」的な感覚があります(周りの人達からそういう感覚を受けることはないですが、移民制度やニュースから)。

2.食生活の変化
「日本食」と「日本での食事」は根本的に違う。前者は、海外で日本のメニューを食べることをここでは指します。

最低限の東アジア系の食材は手に入りますが、質の点で落ち、にも関わらず高額。わざわざ日本食レストランに行くのは、コストパフォーマンスの悪いbad ideaと思ってたりもします。。ということで、「日本での食事」にこだわってしまうと、海外生活はかなり困難と思われます。

3.帰省が「海外旅行」になってしまう
定期的に家族で日本に帰る必要がありますが、その度に「海外旅行」分の出費が必要。当たり前ですが、このコストは侮れない。数年に一度は家族でUK旅行(フランスやイタリアではなく)がMUST、という状況を想像するとわかりやすいか。

4.文化の違い
良い点として挙げた「価値観の変化」のネガティブサイド。文化の違いに慣れるには、それなりの労力と時間が必要。最もストレスが大きいのは住み始めた直後ですが、今でもわかってないことがたくさんあります。プライベートはもちろん、仕事でもその違いに苦労することがあります。

仕事の場合、例えば仕事への取り組み方の違い。プロフェッショナルかそうでないか、と一般化できる部分の違いだけで割り切れない部分もありそうで、表面的にはわかっても、本質的な部分で今でも理解できてなかったりします。。。なかなか慣れません。

5.子供の教育
日本人なので、家では日本語です。そうすると、子供に日本語をどうやって身に付けさせるかが大きな課題に。毎週土曜日の補習校は不可欠ですが、それだけだとどうしても限界があって、妥協点を見極めるのは親として悩ましい問題です。

一方で、親がスコットランドの教育制度を知らないので、親が最低限の知識を身につけないと、子供に不利益をもたらすリスクが多々ありそうで、これも大きな課題となってます。

6.その他
スコティッシュアクセントが理解できなかったり、たまに通勤バスにガラの悪い人が乗ってたり(被害を及ぼすわけではないですが)、間接喫煙の頻度が高かったり、雨ばっかりだったり、スコットランド独立が他人事でなかったり、日本のテレビが見れなかったり、温泉がなかったり、道路がガタガタだったり、こちらもたくさんあります。

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現時点では、10年後もスコットランドなりUK(まだ存在していれば)にいるだろうと思ってますが、過去の経験からして、想定外のところに住んでるかもしれません。少なくとも言えるのは、日本に適応するには時間がかかる状態にまで変化してしまった、こと。10年経つといろんなものが変化します。


2014年6月29日

夏と家とFENS

1週間ほど前、グラスゴーでは20度~25度くらいの半袖で過ごせるBBQ日和が続いたけど、夏至くらいを堺に、曇りがちで肌寒い普通の「夏」に逆戻り。。。もう夏は終わり??

ここ最近、プライベートの方でいろいろあり、大きなイベントは、家購入。
今住んでいる地域(というよりスコットランド?)は、レントより買う方がお得ということがよくわかり、2年くらい前から家探しをスタート。が、昨シーズン、3年以上UKに住んでいないと普通にモーゲージが組めないことがわかり、活動休止。。。

昨年夏以降から活動再開も、オファー合戦で連敗が続き、5月頃出た物件でようやくオファー合戦に勝ち(その分、お金を積むことに・・・)、いくつかの事務的な手続きを経て、正式に入居可能に。

場所は、娘たちの学校から徒歩数分と便利なところ。

家購入に関して、当初、この国の仕組みを全くわかってなかったので、本やインターネットで勉強したり(ほとんど嫁に委任・・・)、オファー合戦でのヤクザな世界を垣間見れたりといろいろ社会勉強になった。

日本だと、ヤクザな部分はヤクザっぽくわかりやすい気がするけれど、こちらは、普通の人達が普通にヤクザなことをした。。。恐るべし。

モーゲージは25年なので、これから借金地獄です。。。
後は、スコットランドが独立しないことを祈るばかり。。。

引越しは、今週。

が、週末にはFENSのミーティングがスタートし、その後、家族と合流し10日ほど旅行。さらに7月末にも休暇予定なので、7月中、新居で生活できるのは実質1週間程度。。。

ちなみに、そのFENSのミーティング、イタリア・ミランでの開催で、今回は3つポスターを発表します。ラボメンバーが国際レベルのミーティングで発表するのは、実は今回初。

もしこのブログを読まれている同業者で、参加される方がいたら、ぜひ覗いてやってください。

演題は以下の通りです:
日曜午後
BRAIN STATE DEPENDENCY OF EVOKED SPIKING ACTIVITY IN THE AUDITORY THALAMOCORTICAL SYSTEM


月曜午前

ラボのメインテーマである脳状態関連2題と、病気・疾患(正確には症状)関連1題という構成になってます。

2014年5月24日

9年

昨日で海外生活も丸9年過ぎました。米国5年強+英国4年弱。

日本にいたとしてもそうだったのだろうと思いますが、毎年毎年何らかの変化が起こってます。

仕事に関しては、ようやく大学のロジックというか何というか、今のポジションなりのやり方が見えてきて、どこで手を抜くべきか、どこは我慢して嫌でもやるべきかというのがわかってきたような、まだまだ上手くこなせていないような。。

プライベートに関しては、やはり子供の変化が大きくて、少しずつ少しずつ手がかからなくなりつつあり、これから少しずつ時間の使い方も変えていく必要が出てくるのかもしれません。それから、実はこの数週間で、家探しに大きな進展が見られているので、これから数ヶ月中に大きな変化が起こりそう。

海外ならではのこととしては、やはり英語。
UKに来てから英語を喋る機会が圧倒的に増えたおかげで英語で話すことそのものの苦手意識は年々なくなってきて、むしろ、日本語でしゃべる時にも感じるコミュニケーションの壁みたいな感覚が結局のところの壁なのかなぁ、というのが最近の印象です。相手に応じてネタをどう用意するかとか、そういうところ。

だからといって、英語をしっかり聞き取れペラペラ喋れる、というレベルからは程遠く、未だに映画の英語は聞き取れなかったりするし、むしろ英語でのコミュニケーションのやり方・コツを少しずつ身につけてきた、という感じです。これは口で説明するのはなかなか難しい。。。少なくとも英語で仕事の話をする分には、基本的には誰でも最低限はこなせるか、何とかなるかな、というレベルにはなってきました。(僕のアクセントのフィルタを持ってない人に出くわすとえらくストレスを覚えますが。。)

いろんな価値観も枝葉のところで変わってきましたが、それは日本国外にいたからなのか、それとも年齢によるものなのか、自分でもよくわからないのが正直なところです。。。ただ、日本を外から見て、他の国と比べやすくなって、日本の良い点・悪い点を評価しやすくなったのは確か。

逆に言えば、スコットランドの悪い点にどんどん慣れてきているのかも。。。

そのスコットランドに、少なくとも次の3~5年、下手すると引退まで、さらには引退後もいてる可能性がありますが、今はそれでも良いかな、とも思ってます。とにかく9年も経てば、いろんなものが変わります。

2014年4月13日

大学院生キャリアを考える際の5要素

たまに大学院生とキャリアの話になることがあるのですが、今の大学院生たちは非常に難しい立場にあると思います。経済的にも、精神的にも非常に不安定で、とにかく将来が見えない。

そんな中でも、科学への情熱を燃やして頑張っている人たちも確かにいれば、一方で、先の見えない状況の中、文字通り暗中模索で苦しんでいる人たちがたくさんいて、後者のタイプがどんどん増えてきているように思います。日本に限らず、UKでもそう。

以下、そんな大学院生たちと接しながら、重要かも?と日頃思ってることを5つ。

目標
何事もどこに行くか決めその準備を早く始めるのが大事。
まずはゴールを設定したい。できるだけ早く。

もちろん、それができないから悩んでいる人たちが多いのだけれども、ゴールがないと、ランダムウォークで人生という時空間を彷徨い続けることになる。ゴールを決めなくて成功した人たちもいるとは思うけれど、成功している人たちの多くは明確なゴールなり夢なりを持っているように思う。

ゴールは無謀なものでも簡単なものでも何でも良い。とにかく持ちたい。
ゴールは後で変わって良い。柔軟性も大事。
ゴールは長期でも中期でも短期なものでも何でも良い。
ゴールがすぐに決まらなくても、そのゴールを決めるための準備をできるだけ早く始めたい。

例えば、大学院が3年という期限付きなら、遅くとも1年目から「大学院後」のことを考え始めた方が良い。気が付いたら、手遅れ、という状況を避けるためにも。

仮に「手遅れ」だと気がついても、気が付かないよりマシ。そこから動き出せば、人生を変えられる(と信じる)。

知識
意思決定をする時、どんな情報を持っているかは重要。

ここでの知識はいろんな意味を含む。自分と敵についての知識に集約されるかもしれない。「敵」は多義的。科学のことだったり、目指しているキャリアのことだったりする。

例えば、アカデミア志望なら、科学そのものの知識量は生き残る上で重要なのはいわずもがな。論文や教科書などをむさぼり読むくらいでないといけない。プロにはなれない。

それに加え、アカデミアで求められるスキルもあるので、そのスキル向上のための知識も必要。そのスキルとは、「コミュニケーションスキル」として集約できるかもしれない。プレゼン力だったり、文章表現力だったり、日々の会話能力だったり。日本人の場合、英語力も重要。トレーニングで向上できる面も多々ある。

他にはcritical thinkingもサイエンスでは非常に重要。で、ないと研究を自分で進められない。知識を身に付けていくうちに自然と身に付いていったりもする。

オールラウンド・プレーヤーになれないなら、自分の強みを見つけて、そこに資源を投入する。自分を徹底的に分析して、アカデミア向きの強みを見つけられないなら、アカデミア志望の理由を自分で問い直す。もしかするとアカデミア以外のキャリアが向いているのかもしれない。信頼できるアカデミアの先輩に、自分は向いているのか、腹を割って話し合ってみるのも良いかもしれない。

非アカデミア志望なら、どんな選択肢があって、選択肢ごとにどんな人材が求められているか、それが自分にあっているか早めに見極める必要がある。

「孫子」ではないけれども、敵と自分を知れば、戦(就活)で生き残れる確率が上がる。

そんな情報をどこから集めるかという情報入手先の同定・選定というプロセスも非常に重要。

キャリア相談については、大学に特別の部署みたいなものがあるかもしれない。
とにかく、自分と敵を知ること。その知識を身に付けるには時間はかかる。

均衡
バランス。ワーク・ライフバランスのこと。

大学院生の場合の「ワーク」はもちろん研究。

「ライフ」はワーク以外。大学院生で結婚している人はまだ少ないけれども、趣味などの時間や、非アカデミア希望の場合、そちらに進むための「ライフ」もある。

どこを均衡点ととるかは人によるので、一概には言えない。けれども、次の「結果」・「過程」もやはり重要なので、「ワーク」に最低限の時間をつぎ込むことは必要なのでは?と思う。そこにコミットできないなら、なぜ大学院に進学しているのか、根本を問い直して欲しい。

UKの場合、とにかく3年在籍してthesisを提出すればPhDが取れる専門学校なので、「ワーク」をとことん減らすという戦略も人によっては最適解であったりもするが。。

結果
大学院での結果は、論文を筆頭に、CVに書けるトピック。
少なくともアカデミアを目指す場合、例えば、ポスドクのポジションにアプライする時に最初に見られるのはCVなので、CVがダメだと苦労する。

ただ、大学院生の場合、仮に論文の数が少なかったり、質が良くなかったりしても、ポスドクになってからでも挽回可能。その場合、次の「過程」がものをいう。

アカデミア外の場合、もし研究関連キャリアなら、大学院の時に何を身につけたかはやはり重要な気がする。

完全に違うキャリアを目指す場合でも、表面的な結果はインタビューで何をやったかアピールする上で重要かも。

過程
大学院3年間なら3年間をどう過ごすか?何を学ぶか?ということ。これは2番目の「知識」とも関わる。

結局、大学院3年間は、その後の人生につながっていくわけだから、その後の人生を左右する。

何を学ぶか、というのは多義的で、研究関連のことはもちろん、将来につながる何かを身につけること。人生経験的なことも含まれる。

後で点と点がつながることも多い。一見結果に直結しないようなことでも、5・10年後に役立つこともある。なので、過程を疎かにしてはいけない。

結局のところ、これは最初のゴール設定とも大いにリンクしてくると思う。ゴールに関わると思って何かを学んだなら、かなりの確率でそれは役に立ってくる。

この「過程」は、いわゆるreference letterの内容になったりもするので、人生を直接左右しうる。手を抜くと、良いreference letterを書いてもらえず、仮に良いCVでも就活に苦労するかもしれない。

以上5つ。

人生は人それぞれなので、おそらく人によってアドバイスする点が違ってくるだろうし、ピンと来ない人も多いと思う。とにかく、自分の人生なので、自分で考えて行動に移さないと、解決策を見いだせない。

2013年12月31日

2013年

今年もお世話になりました。

2013年を振り返ると、いろいろフラストレーションの溜まる一年、とあまりスッキリしない一年だったかも。。。そういう年頃なのかもしれない。。。

研究に関しては、夏からポスドクがラボメンバーに加わってくれ、来週、新メンバーが増えるので、2014年、生産性を上昇させないといけない。これに加え、年末に大学院生のプロジェクトで希望の持てる結果が出てきたり、グラスゴーに来てから始めていたコラボもクリスマスイヴについに結果が出たので、来年はこれをテコにしたいところ。ということで、この1週間、休み返上で書物。この時期、みんな休みなので、一年で最も集中できる。2014年はこの辺のメリハリも課題(毎年似たことを言ってる気もするが)。

他には、欧州ではHorizon 2020が本格的にスタートするので、欧州内で研究ネットワークを広げないといけない。7月のFENSフォーラムはそういう視点で臨みたいところ。

プライベートに関しては、長女の通ってる日本語補習校で行事委員という仕事を引き受け、その仕事でいろいろ忙しかったけれど、何とかここまでこれ、あとは3学期+アルファを残すのみ。2014年春以降、少しはリラックスした週末を送れるか?送りたい。。。

プライベートで他には、物件をこの一年物色してきたけれど、途中、ビザ絡みでモーゲージを組めないことがわかったり、良いと思った物件がもう一つだと判明したりと、何となく縁に恵まれなかった。。。2014年、この状況は改善されることを切に願う。

2014年、コモンウェルズ・ゲームがグラスゴーで開催されたり、国民投票が実施されたりと、スコットランドはいろいろ盛り上がりそう。

グラスゴーでの年越しもこれで4度目。
よく考えたら、2005年から日本で年末年始を過ごしていないことに。。。
次の年末年始は日本で過ごします。

2013年9月1日

UKビザ更新

UKビザTier2 Generalの更新が無事完了したので備忘録を。
僕の場合、2010年8月に最初のビザを取得し、今回は英国内での更新。

Dependentsは、妻と子供2人。

ガイドラインはこちらで、条件によって申請手続きが違って超複雑になってますが、必要な情報はすべて入っていたと思います。

大まかな流れは、以下の通り。
・必要書類用意
・オンライン申請・申請費支払
・書類送付
・バイオメトリック情報送付(手数料支払)
・ビザ発行

1回目申請時にクリアしたポイントの一部(英語力など)は今回も持ち越せたりと、一回目に比べると申請手続きそのものは簡単だった。が、お金と時間がとにかくかかります。。。

今回のタイムラインは以下の通り:
5月上旬 ガイドラインに目を通す。(特別アクションは起こさず)
6月3日 大学にCertificate of Sponsorshipの発行依頼
6月21日 再三催促し、Certificate of Sponsorship発行
6月23日 オンライン申請
6月24日 写真など必要書類を準備
6月25日 送付
6月27日 ポストオフィスのトラッキングサービスで書類が届いたことを確認
7月11日 バイオメトリック情報取得のためのレターが届く(が、情報にミスあり)
7月12日 レター再発行依頼
7月18日 レターが再度届く
7月19日 ポストオフィスでバイオメトリック情報送付
8月21日 ビザ(バイオメトリックカード)が届く
8月22日 パスポート類返却
*ビザ発行日は8月19日とレターにあった。

以下、各ステップごとに。

必要書類等用意
更新ということで、用意すべきものは簡単だった
・大学からのCertificate of Sponsorship
・パスポート
英語力・経済力関連の書類は、初回をパスしていると用意する必要はなかった。

大学からは2ヶ月見ておけば良い、と言われていたので、6月上旬にCertificateの発行を依頼し、6月21日発行。結果的には、ちょうど2ヶ月で発行。

オンライン申請
こちらから対象ビザを選び、アカウントを作り、申請情報を入力。

一通り入力し終わると、最終ステップに入り、カバーレターのPDFが作成される。
申請費をクレジットカードで支払う。
4人分、£1,880なり(それなりの海外旅行を楽しめます。。。)

送付書類用意
オンライン申請時に作成されるカバーレターに郵送すべきID類が記載されていた。

妻への要求文書がやっかいで、一緒に住んでいることを証明する証拠が要求された。
・運転免許書
・NHSからのレター
・学校に通ってる場合はそれ関係の手紙
・銀行からのステートメント
このうち2つを出す必要があった。
我が家は、ジョイントアカウントにしてなかったため、始めの二つを。なので、パスポートだけでなく、運転免許書まで送付する必要があった。
できるなら早めにジョイントアカウントを作成しておくと、申請中、IDを手元に確保できて良い。

ちなみに、「数ヶ月以内に発行されたもの」とあったけれど、そんなものなかったので、2010年に発行されたものを送った(しかも、NHSからのレターはSakataではなくSakapaになってたりする。。。さすがNHS!)。

ついでに、カウンシルタックスの請求書と結婚証明書も送付してやった。
つまり、
・運転免許
・NHSのレター(誤字あり、3年前発行)
・今年のカウンシルタックスの請求書
・結婚証明書
を郵送。

結果的には、これらでOKだった。(あくまで結果論)

あとは、家族全員分のパスポートと写真。

書類送付
Post OfficeのDelivery Guaranteedで郵送。
翌日トラックしてみると、送付先変更、とでて、ちと心配したが、次の日には無事届いた。おそらく、指示してあった送付先は私書箱だったので、そこから改めて別の住所に送る仕組みなのだろう。

ちなみに、届いたというacknowledgementもないので、トラックしてないと、届いたかすぐに知るすべなし。。。

バイオメトリック情報取得のレター
2週間後にレターが紙で送られてきた。しかも、再生紙で。。。
しかも、妻の誕生日に誤りつきで。。
オンライン申請の意味なし。。。
金返せ。。。

電話し、妻のレターを再発行してもらう。
1週間後に来た。(この辺はUSとは違うか?)

バイオメトリック情報登録・送付
レターが届いた翌日に、グラスゴーのCity CentreにあるPost Officeへ行く。
そこで写真を撮られ、指紋スキャン。
一人20ポンド弱かかる。ディナーより高い。

一方、担当のおばさんはグラスゴーの人らしく、とてもフレンドリーで良い人だった。
他に一組いたけれども、基本的にはすぐに済む。
予約不要。

あとはとにかく待て

と言われた。

ビザ発行
8月22日、無事にパスポート類がすべて届く。
数年前からパスポートへのシールではなく、免許みたいな電子チップ付きカードがビザになったようで、国外を出る時はその両方を持っていかないといけない。

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ビザがないと働けない・住めないのはわかるけれども、パスポートを1ヶ月以上も預けないといけない仕組みだけは何とかして欲しい。。。もしこの間に緊急帰国する必要が出てきたら、と思うと、ホント不安になる。

この点、USの方が、国内申請できないとはいえ、まし。
国外、例えばフランスのUK領事館で申請する必要があって、数日で発行されるなら、喜んでそうする。

申請費に関しては、Home Officeへの予算削減の煽りが移民へ添加され、さらに値上げされるらしい。2年後に永住権申請になるけど、家族4人分いったいいくらかかることやら。。。しかも半年くらいかかるらしい。。。

とにかく時間とお金がかかります、この国は。。。


2012年6月10日

Jubilee、トーチなど


ここ数週間のUK内や比較的ローカルなトピックをまとめて。

Diamond Jubilee

スコットランドでもユニオンジャックを結構見れるイベントだった。コンサートは、前日のPageantとメリハリがついててなかなか素敵だった。コンサートだけならともかく、こういうコントラストは、アメリカでは体験できなかった演出ではないか。


トーチリレー

金・土とグラスゴーにトーチが来た。
ちょうど長女のダンスショーと重なって、イベントには何もいけなかったけど、ジョージスクエアはイベント会場として盛り上がってたもよう。


日本イベント
今日はグラスゴー大の近くで、日本イベントが開催され家族で行ってみた。

屋内イベントで、寿司などのお店、折り紙・習字等のイベントコーナー、さらには合気道・盆踊り体験まで、盛り沢山だった。

地元のスコティッシュの人たちも結構来ていて、エンジョイしてる雰囲気だった。日本の文化は強い。

こういうイベントは、娘たちにも「日本」を少しでも体験させられる良い機会だからホントありがたい。


David Livingstone Centre
Jubileeの先週日曜、近くのDavid Livingstone Centreへ行った。

National Trustの一施設で、スコットランド・UKを代表する探検家・アフリカ開拓者のDavid Livingstoneの観光施設。うちから車で15分くらいのところ。

この人のことは全然知らなかったので、良い歴史の勉強になりました。

National Trustの施設には大抵子供が楽しめる「仕掛け」があって非常に良い。親だけでなく子供も全展示を見るように工夫がされている。

このDavid Livingstone Centreでも「ライオン探し」が仕込まれてた。

ちなみに、今年からNational Trustの会員になったので、週末の選択肢が広がった。そんなに高いものではないので、これはお薦め。


海水浴とBBQ
少しさかのぼって5月末。

1週間くらい連日夏日を記録し(グラスゴーではありえない。。)、Troonの海水浴場へ行ってみた。

ここは超遠浅。干潮だったから、浜辺から海まで100m以上あったんではないか。
海水はさすがに冷たかったけど、子供、特に長女は、持参した砂遊びグッズでエンジョイしてたもよう。

早めに帰り、この日の夕食は、念願の、自宅でのBBQ。アイスまで外で食べれて、至福の時を過ごす。。。

が、これは一年に一度きり、と言わんばかりに、その「夏」の後、またグラスゴーの夏になった。。。

上着必須。早朝、吐く息が白い日すらあり。。。

2012年5月27日

7年


5月23日で海外生活も丸7年経過。

この間、家族が一人増え居住国をスイッチし、と公私共に大中小いろいろありました。グラスゴー生活も2年弱。UKや大学関連のシステムは、日本とも米国とも結構違うから、未だにいろいろ勉強中。研究という点では一応やりたいことが、自転車操業的な状態だろうがなんだろうが、なんとか回り始め、家族もグラスゴーにすっかり(ある意味僕以上に)馴染んで悪くない。これまでのところ。

7年前に今の状態なんて選択肢にすらなかったから、人生なんて何が起こるかわからない。

気になる英語に関してさらにコメントするならば、やはり7年というのは、変化を起こすのに十分な長さだと思う。

スコティッシュアクセントはもちろんのこと、「普通の英語」でも聞き取れないことは、情けないけど、今でも結構ある。。。それでも、コミュニケーションは最低限とれ、電話なりskypeでのコンファレンスも、やれ、と言われればできなくはない。こちらが言うことは、100%は無理でも、おおまかな意図は伝わる(と信じている)。発音はともかく、少なくとも文法は全く気にする必要はないことを学んだ。

読みに関しては、スピードはどうか知らないけれど、論文や新聞をできるだけたくさん読むよう心がけてきたおかげか、問題はほとんど感じない。今は日本語より英語を読む量の方が圧倒的に多いと思う。こんなブログでもやらないと、日本語で文章を書くということがメール以外なくなるんではないか、という気すらする。。

書きに関しては、スピードと正確性でかなりハンディを負ってるけれど、一応外部資金もいくつか調達でき、in progressという感じ。

これでも7年前と比べたら、大成長だと思う。聴けない・話せない・書けない、の3拍子揃ってたから。。。

米国時代は正直あまり英語を使わなかったけど、独立してからは研究関係で日本語を使う場面がほぼ皆無になり、そのおかげでいろいろ成長できたように思う。

もしも今の英語力で海外生活をスタートしてたなら、この7年間は全く違うものになっていたとは思う。だから、英語圏に住むなら絶対英語ができた方が良いに決まっている。けれども、はじめできなくても何とか生きていける。

次の7年、このままグラスゴーに留まるか、UK内のどこか、国へ移るのか、さらには日本に戻るのか、正直自分でも全くわからない。一応probationary periodは前倒しでクリアすることになりそうだから、visaの問題がなければ、グラスゴーで残りの人生を送ることは一応可能にはなりそう。それはそれで悪くない。むしろ、グラスゴーは思ってた以上に良い所だから、良い選択肢だと思う。

UK内、別の国への再移住の可能性もそれなりにあるとは思うし、気持ち的にそういう部分もある。

日本に関しては、年々、日本で生活する適応力が低下しているかもしれないから、実は、言葉を超えた部分で結構苦労するんでは、という気もする。。。そもそも日本でポストを得るチャンスすらないという話もあるが。。

とにかく、この7年間で価値観からいろんなものが大きく変化した。それについてきてくれた家族にとにかく感謝しつつ、次の7年間も人生勉強していきたいところです。

2011年8月7日

一年

グラスゴー生活がスタートして早いもので1年経過。

まず仕事関連。
各種ペーパーワークを片付け3つ小グラントを当てたりとポジティブな側面もあったけど、やっぱり大きなグラントにはまだ壁があったり、肝心のプロジェクトもまだまだ。とにかく次の一年は、結果をもっと意識していかないといけませんです。それから、ティーチングなる得体の知れないものがボチボチ。時間管理能力がますます問われそう。

全体的には、今まで体験したことのないことをいろいろ体験することになって、大変な部分もあったけど、基本的には自発的にものごとを始める・やるということが増えたか。その点で、モチベーションコントロールはやりやすい。ただその分、責任というものも増えてるんだろうなぁ、という気も強まっている。

ラボのミッションというものを度々意識するようにしてきたけど、基本的にブレなかったのは一応評価して良いか。これからは、次のレベルのことをもっともっと意識すべきなんだろう。

---
プライベートでも、いろんな変化目白押しだったけど、基本的に周りの人たちが親切なのに非常に助けられた感が強い。全体としては、気候にさえ慣れてしまえば、非常に住み易いところだと思う。

各論としては、例えば会社(電力会社とかいったその手の類)。いろんな会社とやり取りする時、もちろん日本ほど良い対応はないけど、アメリカよりはましかな、という感じ(約束は大抵守ってくれる一方、それ以上を期待するのはNG、と言うと的を得ているか)。BTはひどい。。。けど、フォローは悪くはなかった。

食事に関しては、NJ州だとお金さえ出せば日本食材が手に入ったけど、グラスゴーでは若干限りあり。一方で、普通のスーパーで売ってる食材は、米国滞在中に行ってたレベルのスーパーよりは品質管理をしてくれてる。レストランは市街にいろいろありそう。ただ、次女がもう少し大きくなってくれるまではやはりキビシメ。

気候。気温は年間を通して、涼しいから寒いのレンジで落ち着いている。暑い、と思った日はいまだ一日もない。。。汗をかく、ということがない。。。雨はよく降るけど、激しくふるケースは比較的レア。気温も降水量も変化が少ない。一方、逆説的だけど、24時間以内の天気は激動。風はよくふく。だから風力発電が盛んなのだろう。

それから、人は良いのだけれども、喫煙率が高いのは最大のネガティブ要因。バス通勤になって、バス停で待っていると大抵間接喫煙になってしまう。脳梗塞の率が高めだったりするのは、おそらくこの辺の超不健康生活習慣とリンクしているのだろう。

そのバス通勤を研究関連から補足すると、バス通勤は非常に良い。毎朝、バスに乗って市街地まで行く時間は論文を読み込むのにちょうど良く、しかも朝一番頭がスッキリしてる時間帯だから問題を考えるのにとても良い。論文を溜め込むことがなくなったのがこの一年での最大の変化の一つかも。

と、そんなグラスゴー生活一年。

2011年5月7日

COSHH

COSHHとはThe Control of Substances Hazardous to Healthの略。危険物取扱いの一種。

2週間ほど前の連休の合間、そのCOSHHに関する講習会があって参加。リスク・アセスメント講習の化学・生物系マテリアル編。

UKでは、危険な試薬等(ドクロマークやら×マークやら火マークがついてるやつ)を扱う場合、しっかりリスク・アセスメントして、それを文書として記録し、それをラボに置くよう義務付けられている。

今回の講習会では、そのリスク・アセスメントの概要・手順などを説明してくれた。

その中で「リスク・コントロールの階層」なるものが登場し、リスク・コントロール10項目の優先順位の話が出てきた。いろんな場面で応用できるのかなぁと思った。

以下がその「階層」:
1.elimination
ようは、危険物は使わない、ということ。
危険な試薬は使わない。
原発なら、作らない。
生肉なら、食べない・売らない。
個人情報なら、ウェブサービスに一切登録しない・登録させない、サービスそのものをしない。
自動車事故なら、自動車をなくす・運転しない。
油料理による火事のリスク評価なら、油料理をしない。
ハードディスク破損のリスク評価なら、ハードディスクを使用しない。
PhD後の人生についてリスク評価するなら、そもそも大学院には進学しない。。。
そういうことか。
極端な発想ではあるけど、リスク要因を根絶できるならそれが手っ取り早い、ということ。

一方、安全だとわかっているものに代替できないか、ということも考えるもよう。

2.reduction
削減。低濃度のものを扱う。
原発なら、数を最小限に。
生肉なら、信頼できる店だけ(もしあれば)で食べる。一度に食べる量を減らす。
個人情報なら、登録サイトを最小限にする。
そんなところか。

3.engineering controls
装置などを導入してリスクをコントロールする、ということ。例えば、安全キャビネットを設置し、その中で化学・生物系危険物質を取り扱う、ということ。
原発なら、より安全なデザイン、防潮堤設置、耐震性向上、予備電源確保、そんな感じ?

4.general ventilation
これはCOSHHに特化してそうなのでパス。

5.good housekeeping
危険物を取り扱う場所のハウスキーピング。
原発なら、もろもろの設備の定期点検?
生肉を取り扱うなら、常に清潔な環境にしておくとかそんな感じか。

6.reducing time of exposure
危険物取り扱い時間の削減。
原発なら、稼働時間の削減?
個人情報なら、サービスを利用しなくなったら即情報を削除する、とか、新製品の発表会なんて待ってないで、ハッカーの攻撃が判明した時点で速やかに公表するとかも検討して良いか?

7.training
訓練。
事故を起こさないように、取り扱い者の教育・訓練を徹底する、ということ。
生肉なら、感染を最小限にするよう取扱者に徹底する、そんな感じか。

8.welfare facilities
ここでは、例えば手洗い場を設置して、取扱い後に手を清潔にして、危険物質が体内に入るのを防ぐ、とかそういうことだと思う。
生肉を扱うなら、手洗い・消毒を小まめにできるように設備を整える、そんな感じ?

9.PPE
personal protection equipmentの略だったと思う。これはマスクやラボ・コートやグラブなどのこと。
自転車に乗るなら、ヘルメットをかぶる、そんな感じか。

10.health surveillance
取扱者の定期的な健康診断。
これは事後審査的なものだから、優先度最低というのは納得。
PhD取得者に進路状況を確認し、今後の役に立てる、その類のリスク・コントロール。

以上、10項目。
このランキングがどこまで絶対的なものかは議論の余地があるとは思う。実際、講習会でも少し議論になった。けど、項目としては悪くないし、大まかな優先度は当たっているように思う。リスクに対して、こうしてシステマティックに評価するのはなかなか合理的な発想かなぁと思った。

講習会中、他に出てきたトピックとしては、リスクの数値化。
1.事故の程度
2.事故の起りやすさ
という二つのファクターで考え、それぞれ5段階評価し、リスクはその掛け算として数値化するらしい(掛け算はいかがなものか、とは思うが)。

1について。
原発の場合、かなりsevere。だから最大評価のレベル5。
PhD取得後のリスク評価の場合、ある意味生活・人生に直結するからsevereと言えなくはないけど、原発ほどではないか。レベル3か4くらい?

事故の程度は、何を扱っているか理解していれば、そこそこ客観的な判定ができる気はする。ただ、「即死」をレベル5とするなら、原発より自動車事故の方がリスクの程度は大きいと言えなくもない。結構、難しい。。。

さらに問題は2の判断。

原発なら、地震や津波の確率などを考慮にいれるのだろう。けど、経験・知識に依存する部分もあるから、客観的に評価するのは難しい。例えば、原発へのテロの確率なんてどう勘定したら良いんだ。。。自然災害の予測で完全なものはおそらくありえない。

より実際的な問題としては、大学院生が危険物質をラボで扱う場合、大学院生が違えば事故の起りやすさは違ってくる。

リスク評価は文脈に依存する。

日本やアメリカでもこういう発想はあったのだろうけど、そういう話を聞いたことがなかったし(覚えてないだけかもしれない)、時期が時期だけに、なるほど、と思いながら参加した講習会だった。

2011年4月24日

グラント申請:レスポンス編

この1ヶ月半、研究関連では、プロジェクトライセンスが正式に発行され、申請していたグラントにいくつか進展あり。

まず一つはリジェクト。。。
お金のリクエスト部分の問題が主な理由だったもよう。次回に活かそう。

他には、2つからレフリーのコメントが戻ってきて、それぞれにリスポンスする機会を与えられた。

うち1つでは、二人のレフリーは基本的に好意的だった。リスポンスでは、追加プロジェクトのsuggestionにどう対応するか?というのがポイントだった。研究所内でコラボしてクリアできそうだったので、同僚に相談してコラボの約束を取り付けレスポンスレターを送った。5月中には結果がわかるはず。

もう一つはBBSRC。

二人のレフリーのうち、一人は好意的、もう一人がやっかいで、とりあえず申請案のポイントを再強調してお茶を濁す。。。感触として、ボーダーからボーダー以下という感じか。厳しめ。結果は6月中旬ごろ。

それにしても、こうやってレフリーからフィードバックをもらえるのは非常に良い。実際、プロジェクト開始直後だったり、開始直前だから、今プロからフィードバックをもらえると早いうちに軌道修正できる。

研究関連、他にもいろいろあったけど、メジャーなところはそんなところか。

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プライベート関連でもいろいろあって、まず長女が6歳の誕生日を迎え、日本語補習校の卒園式・入学式を迎えた。

誕生日では、近くの施設を借りてクラスの子達を招待してパーティーをした。クラスのほとんどの子が参加してくれ、娘はみんなから誕生日プレゼントをもらっていた。。。(ちと、もらいすぎ)

一方で、実家の父親の前立腺がんが発覚。近年、日本でも増えているらしい。幸い、手術は無事に終わって元気に退院したもよう。

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ちなみに、UKでは、震災関連の新聞報道はここ数週間1,2記事/日に。

一方、the big day関連の記事が増えてきている。個人的には、Royal Weddingはあまり興味ないけど、これから1週間、さらに盛り上がるのだろう。こういう時代だからこそ、おめでたい話で盛り上がるのは良いこと。

娘の通う学校では、4月前半は春休みで、イースターがこの週末、来週末はthe big day関連でまた休み。ということで、ゴールデン・ウィークどころかゴールデン・マンスになってる。今月の登校日10日もない。。。共働きのところは非常に大変な月になっているのではないか。

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しばらくエントリーをアップしなかったことについて。

震災後しばらくは、ブログもtwitterも発信する気が起らなかった。twitterもRTばかり。普段からろくな情報をアップしてないことを改めて自覚した。

ブログは4月から再開しようと思っていたら、今度は自宅の電話回線・ブロードバンドが不通に。。。3週間くらいBTに振り回され、今週ようやく復旧(BTサイテー)。

と、この1ヵ月半いろんことがあって、思うこともたくさんあるけれど、とにかく、仕事を頑張るしかない。日本人の一人として。

2011年1月9日

大詰め

スコットランドは4日はバンクホリデーなので(イングランドもそうかはよく知らない。。)みんなは5日から仕事始めでした。

この2ヶ月くらいかけてきたグラント申請書が大詰め。この一週間はその校正と予算関連のペーパーワークが主。11日締切なので、明日最終チェックでsubmitという流れ(のはず)。

申請書のコアである研究提案は10ページ以下でも、それ以外の項目がかなりあって、最終的には30ページ強の申請書に。

今回はpeer-reviewを同じ研究所のベテランプロフェッサー二人、proof readingは隣のラボのPhD学生さんとポスドクにお願いした。

メッセージは伝わっても、やっぱり細かい表現・エラーが逆nudgeとして働く。その辺のリスクを最小限に留めたい場合、今の僕の英語力だけでは限界があるのが辛いところ。。。ラボメンバーにnativeスピーカーを持つのはessentialだな。

とにかく明日の最終チェック、頑張ります。

UK全体としては、4日からVATが2.5%アップし、食料品以外のものが実質2%強値上げ。新聞によると便乗値上げしてる業界やら店が結構あるらしく、ショッピング欲は激しく抑えられたのは間違いない。問題は、これが短期的なものですぐにみんなお金を使い出すのかそうでないのか、景気(財政)回復にどれくらいつながっていくのかというところか。UK、危機感を行動に移してるのは良いとは思うけど、各論の部分がホントに良いのかは実験的な部分もあるんだろう。

ちなみに、金曜日の晩から雪がまた降って土曜の朝までに数センチの積雪。

土曜日は40マイルくらい東にある日本語学校の日なので、ウェブで道路状況などを確認してとりあえずOKそうだったので向かった(エディンバラ空港は閉鎖されていたが)。今回、道路はすでに対応済みで大きな問題はなかった。

クリスマス前の寒波もそれほどドカ雪ではなかったのに、都市機能が完全に麻痺したのは何でだったんだろう。。。

今日は近くのショッピングモールにいって長女とアイススケート。時間制限付だけど大人+子供で6ポンド弱+スケート靴フリーなので結構お得。それにしても、こっちの人はうまい人が結構多い。

2011年1月1日

謹賀新年

新年あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。

昨年は研究に割いた時間が少なくフラストレーションのたまる一年でした。今年はゴールを常に意識した時間の使い方を心がけたいと思ってます。

特に今年は、独立した、ということを一日でも早く示す必要があると思ってます。比較的早く結果が期待できるテーマ、数年後に少し形になるテーマ、そして今までまじめに考えてこなかった新規分野、この3つのテーマを、一つのコアテーマを中心にしながら進めていきたいと思っています。

話は変わってグラスゴーでの初めての年越しについて。

ジョージスクエアでは、カウントダウンイベントが開催されていたようで、新年と同時にいたるところで花火が上がってました。うちの周辺としては、叫びながら爆竹を各うちの前に叩き付けて走っていった上半身裸の高校生くらいの一人の若者がとてもインプレッシヴでした。。。初笑いをもっていかれた。。。

テレビは11時半ごろからロンドンとエディンバラの中継がたまに入って、10分前くらいからロンドンの中継。ロンドン・アイの花火、初めて見ましたが今年は音楽とシンクロさせてて、なかなかすごかったです。


来年2012年はオリンピック年なので、世界にアピールすべくもっと気合いが入るのかもしれませn。これは一回ナマで見る価値あるかも?と思いました。

とにもかくにも今年はかなり重要な一年なので頑張ります。

2010年12月30日

パーティー、50(以上)の夢

ここ数日の天気は曇時々雨、気温は0~5度くらいのレンジ。なので、これが「平年並み」なのだろう。けど、温暖化の影響でこれからも寒波は度々訪れてそれが「平年並み」になるんではないかと危惧し始めた今日この頃。

月曜日、同僚宅のパーティーに家族で参加。

2時スタートで8時ごろまでお邪魔した。大人は7人いて、うち6人がアジア人。うち一人はご両親は日本人だけどブラジル国籍という方だった。

招待してくれた夫婦が中華料理をご馳走してくれ、これがメチャうまかった。招待してくれたヒュイさんとは働いてるビルが同じで、次男さん(くん?)とうちの長女が同じ学校・学年・クラスという縁。

みんな英語は母国語ではなかったからか、会話も意外とやりやすかった。途中、日本の話になって、知人などを介して日本の「典型的な研究室」のいいイメージを持っていた。。。
・学生でラボに所属しても、面倒見るのはボスではなくその下で働いてる人
・勝手に休むとボスから携帯に電話が入る
など。

こういうイメージをみんな持っているとすると、この認識はそう簡単には変わらないだろう。。。

それはともかく、パーティーそのものは楽しかった。

---
ここ数日はというと、仕事もしつつ、2011年のto-do listなどを考えたり。あと、「50の夢」なるものもつらつらと書き出してみた。これが結構楽しい。

公私含めた夢なり目標を一応50以上書き出したあと、スプレッドシートで整理してみた。カテゴリー分けして達成年を設定したり、難易度と重要度を主観的に定量化してみた(採らぬ狸の・・・である)。これをやると優先順位みたいなものがしっかり見えてくることを発見。特に重要度は優先順位と直結するから、重要度が高くて難易度が低いやつはそれだけ実現可能性が高いことになる。

その50以上のリストの中には、「スコッチウィスキーのウンチクを語る」とか「ジャズのウンチクを語る」とか入ってるくらいなので、残りは推して知るべしといえばそうだが。。。

とにかく、これらのリストを一つの行動指針にしたいところ。

とりあえず、2011年はウィスキーの蒸留所に3軒いったる。

2010年12月26日

クリスマス

グラスゴーで初めてのクリスマス。

アメリカではイルミネーションに気合をいてる家が結構あって派手だった。グラスゴーの場合、中心街のジョージスクエアやブキャナン・ストリートはさすがに派手。けど、家庭レベルでは、屋内に大きなツリーを飾って、それが通りから見えるくらい。UK的ワビサビ?

大学ではみんな23日で仕事納め。イヴの日、通常モードで行ったら、結局二人くらいにしか会わなかった。研究所全体で。。。

事務系の人たちは(早くても)1月5日まで戻ってこない。ので、他人頼りの仕事は完全にスタック。11日にグラント申請のdeadlineで、最後の承認プロセスがいるのだけれども、間に合うんだろうか?と、一抹の不安を残したまま年越し。

注文して年内に届くかも?と思ってた荷物も年越し以降に。。。いたい。。。

昨日25日。
昼過ぎ、食料品を買いに出かけたら、大型店ですら休み。Tesco, Asda, Sainsbury’sというメジャーな店をハシゴしたがことごとく休み。。。ジーザス様のバースデーに働くなんてけしからん、といわんばかりに。アメリカではそこまで徹底してなかった気がする。

今日はBoxing Dayで祝日&日曜。
さすがに今日は営業してるだろうと思って、午前近くのショッピングセンターに行った。休みだった。。。

午後、同じ系列の店に行ったらやってたから、「昨日元旦、翌日午後から初売り」的な感じなのかも。それでも、やっぱり一部の店は休みだった。儲けより伝統をそのまま引き継いでるのを久々に体験できた。

今日は2010年最後の日曜日だから、一応今日のうちに今年を振り返ってみる。

今年はとにかくいろんなことがあった。
1月 パリでオーディション
2月 大雪の合間、ペン大でインタビュー
3月 グラスゴーでインタビュー
4月 バケーション
5月 グラスゴー行き決心。USビザ取得でカナダに行ったらトラブる。。
6月 一時帰国して食い倒れ
7月 UKビザ取得、引越
8月 グラスゴー生活スタート
9月 日本一時帰国(2回も)
10月 生活が軌道に
11月 トークダブルヘッダー、寒波
12月 寒波、寒波
後半はどちらかというとこれからもありそうだけど、8月まではレアな体験をいろいろできた。英語のトークもとりあえず準備さえすれば、何とかなりそう(伝えられる)とわかった。

グラスゴーで独立してから決定的に変わったのは、時間管理能力のデマンド。もちろん、国を変わった分、制度的な違いもかなりあって、それを学ぶのにえらく時間がかかった。いままでの自分の中の「常識」が通じずストレスフルな日が増え、時間を相当浪費した。プロジェクトライセンスやらで、論文以外の書き物をする「量」もかなり増した。一方で、仮に国を変わらなくても時間管理能力に対するデマンドの質的変化は起ってた気がする。量が増えて質が問われだした、と言った方が良いのかもしれない。例えば、日々のメール量がえらく増えた。たかがメール、されどメール。電話の機会も増えた。アメリカに5年いて、電話する機会はほとんどなかった、というか避けてたけど、避けるわけにはいかず、企業やら事務系の人と電話することが増えた(と言っても多いというわけではないのだけれども)。電話すると、メール書きの時間を節約できるというメリットもある。けど、メールじゃないといけないケースもあるからメールも書かざるをえない。僕は日本語で書くのにもそれなりに時間かかるから、英語だとさらに時間がかかる。

問題、というか課題は、その辺をどうunder controlの状態にして、時間を有効に使うか、ということ。

ゴールを常に意識した優先順位付け、がとにかく重要なのだろう。実際、一見優先順位が高そうなことを一気に落として先送りにしてる。それより大事なことが他にあるから。ゴールに近づかない仕事にnoと言うことを学習していかないといかない。一方でソーシャルな部分(特にアドミニストレーション的に必要なもの)もあるから、その辺、見極めが難しい。

2011年はその辺の時間管理能力を磨いていかないといけない。

2010年12月19日

見学、パーティーなど

氷点下の日が続き、今日まとまった雪が降りました。。。(また)

今週あった主なイベントを。
月曜。渡英時のお金を大学から取り返せた。キャップが設けられてたけど、一応、上限一杯もらえた。

火曜。メンターの勧めで、とあるクラスを見学させてもらう。そのクラスは、PhD1年生のコースで、いくつか挙げられてるトピックを各学生さんが選んでは、それについて文献調査・レポート作成・プレゼンをこなすというそれなりに実践的な内容。トピックには、赤ワインは良いか?とか、リューマチ用の薬Xはホントに効くか?といったディベートネタ。

その日僕が見学したのは、そのコースの最後のプレゼン。
各学生が5分トークして質疑応答するという形式。5分といえど学生さんによって出来栄えが全然違ってた、

質疑応答中、質問する学生さんはごく一部に限られていて、それとプレゼンのできとの間には良い相関があったように思う。学生さんの研究者としての(もちろん「現時点での」ということではあるけれど)能力の違いを短時間に見れる機会になった。

5分で何がわかる?と思いがちだけど、5分は短いようで実はそうではないんだなぁと思った。もちろん、アセスメントをする側を誤魔化すことも可能だろうけど、それはそれで才能がいるとは思う。

ちなみに、もしもこのクラスを担当することになった場合、チューター的に学生さんの対応をし、レポートとプレゼンのアセスメントをすることになるもよう。これくらいなら手始めとしては良いかもしれない。(それでもそれなりの負担はありそうだが)

水曜。夕方前に新人スタッフ歓迎会。
学部長主催で、新人と学部長や副学部長と関連スタッフが参加するというレセプション。ワインとスナックが振舞われ、規模的には15人くらいのパーティー。メールでやり取りしたことはあったけど、お互い会ったことがなかったという人と実際話ができて良かった。新人さんは僕も入れて4人くらいだったか。

その新人さんの中に化学系の人がいて、話が少し弾んで今度お互いの研究の話をしよう、ということになった。化学との接点はますます重要になるだろうから、こういう人脈は大事にしたい。

木曜。研究所の神経科学グループのクリスマスランチ。近くのモンゴル料理屋へ。
合計30人くらいは参加してたか。昼からアルコールが入って、3時間のランチの後、1/3くらいの人は二次会でパブへ行ってた。。。みんなもとから働く気はなかったもよう。。。

金曜。長女の学校でNativityが開催された。長女がいてるP1のクラスは、衣装をきて5曲くらい関連曲を歌う役。P2の子はセリフ付きだったから、来年は長女も何か喋ることになるもよう。

土曜。日本語学校の2学期終了。縦割り授業という全校生合同の授業で、オクラホマミキサーと盆踊りをやるという企画。学校の後、近くにあるショッピングセンターへ。モールとアウトレットが併設されてて、規模的にはかなりのものだった。クリスマス直前ということですごい人手だった。我が家も、VATが上がる前にいろいろ買いたいものがあったのでいくつか物品購入。しかし、ショッピングは疲れる。。。

グラント書きの方は、1つ目が大詰め。2つ目のグラント用のアイデアを掘り下げて検討開始。これら二つのグラントで書くネタを当面の柱にしたいところ。とにかく「独立した」ということを一日でも早く示すことが当面の最優先課題です。