Get Motivated!なる本を読んだ。
著者のTamara Loweという女性は、Motivational DNAなるモチベーションの根本要素を謳い、全米でビジネスセミナーをしているらしい。(この本で初めて知ったのだけども、そのセミナーではなかなかすごい人たちがゲスト出演するようだ)
そのモチベーションの要素であるMotivational DNAとは
Drives
Needs
Awards
その頭文字をとってDNA。
(なかなかうまい言い回し。こういうキャッチーさが人の心をつかむのに良いのだろう。。。)
DrivesはProducerかConnectorという方向、NeedsはStabilizerかVariabileという方向、AwardはInternalかExternalという方向がそれぞれあるという。
そして、そのDNAという3次元の要素で考えると、各個人のモチベーションの高め方は全然違うよ、という考えのもと:
どうやって自分のDNAを知るか?
どうやってビジネスパートナーのDNAを探るか?
そのDNAで決まる各タイプはどんな性格・考えの持ち主か?
各タイプの人は何でモチベーションを高め、逆に萎えさせるか?
といったことが非常にわかりやすく書かれている。
そして後半からは、子育て、夢の叶え方的なことまで書いてある。
いわゆるハウツー本の典型で、血液型による性格分類に次元が付け足されたような、あるいは別の次元で評価するような、そんな本と言っても良いかもしれない。だから、好き嫌いがはっきりする気はする。
---
読んだ感想として、良い点、悪い点を。
まず良い点は、非常にわかりやすく著者の主張が書かれていること。少なくとも本の構成は良い。英語の本だけれども非常に読みやすかった。
書いてある内容を鵜呑みにするのは危険だろけども、わかりやすく書かれている分、参考になる点は多々あった。
例えば、D・N・Aの方向ごとに6キャラクターがあるわけだけれども、本の中盤、それぞれに対して詳しい解説がある。
その中のstabilizerというキャラクターのところでは、まさにこれって彼そのままやな、、、とイメージしながら読み、腑に落ちる点は多々あった(この辺は血液型分類や星座占いの類のそれと似た感覚なのかもしれない)。
なので、その彼と一緒に仕事をやる戦略を練る上で確かに参考になった。その彼は自分にとって極めて重要人物なだけに。。。
人は複雑なものでもカテゴリーに分けて考えるとすっきりすることがある。だから、その意味ではDNAという3次元空間上で自分や他人の特徴を評価して対応を考える、という戦略はそれほど悪いことではないように思う。
もちろん、その評価は時間とともに変化し続けることもあるだろうから、柔軟性も必要、ということなのだろうけども。
一方、悪い点は、主張の根拠が希薄なこと。
まぁ、この手のハウツー本では仕方はない。科学に関わっている人にとっては、かなりモードを切替えながら読む必要はある。つまりは、「危険水域の本」と非難する人がいても全くおかしくない。このあたりは「信じるものは救われる」的な、ある意味、信仰の一つとして考えるのが良いのだろう。
---
最後に、この本は買いか否か?と聞かれると、この手の本に興味がある人は買って損はないと思う。
実際、得るものはあったし、モチベーションが下がってどうしたものか?と悩んだ時、一つの解決策を提供してくれるだろう。
そして、文章が非常に強気というか何というか、励まされる文章はたくさんあったので、パワーももらえる。逆に強気過ぎてdepressされる人もいるかもしれないからその辺は注意が必要ではある。
ただし、書いてあることがある程度正しいとしても、実際に日々の生活(特に仕事)で実践してナンボなので、読んだ後が大事なのだろう。
0 コメント:
コメントを投稿