求人公募広告(例えばポスドク募集広告)を見てると、モチベーションが高い人(highly motivated persons)を好む、といった表現をたまに見る。
モチベーションの高さだけで人を雇う姿勢はどうだろう?と最近思うようになった。
もちろん、雇用者サイドから見たら、モチベーションと生産性は相関する、ということなのだろうから気持ちはよくわかる。
一方、被雇用者サイドから見ても、露骨に履歴書だけで評価されるよりははるかに良いし、分野・業種を替えたい人にも良いし好感度もアップ、な気もする。
が、最大の問題は、その広告を出している職場に行って、果たしてモチベーションを持続できるか?ということ。
人のモチベーションは環境に大きく依存し、常に変動する(たぶん)。
仮に今、非常に高いモチベーションの持ち主で優秀な人でも、入る環境が良くなければたちまちモチベーションを失ってしまう。
何を言いたいかというと、モチベーションが高い人募集、と言う前に、モチベーションを高める・高いモチベーションを維持するための環境をその雇用者が提供する努力をしているか、それを自問した上でそういう広告を出しているか?ということをふと疑問に思った、ということである。
例えば研究は一人だけでやるというよりは、ポスドクや学生の場合、ボスとの相互作用で進む。たぶん、これは研究業界にも限らないはず。
なので、被雇用者サイドも、甘い言葉にのらず、労働環境がモチベーションを保てるだけ良いのかということを事前にわかる範囲でしっかり把握した上で選ばないといけないのかも、、、と最近、そういうひねくれたことをふと思うような「大人」になってしまった。。。
で、その環境を見極める時、そこのボスのフレキシビリティが重要なのかもしれない。
ここでのフレキシビリティはラボマネージメント全般に関してであって、いわゆるサイエンティフィックなそれとはちと、というかかなり違う。つまり、人のモチベーションを高める要素はおそらく人によって違うはずだから、ボスの価値観だけで、自分はこれでモチベーションが上がるからお前もそのはずだ!、的なボスはダメ(たぶん)。
部下という一人一人の人間をしっかり見極めて、カスタムメード的にインタラクションできるようなボスがたぶん良い環境を創り出すのかも?、とそんなことをふと考えたりする。
まぁ、こればっかりは言うは易し行うは・・・なんだろうけど。。。
けど、心がけがあるかないかは小さな違いには結びつきそうな気もする。
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