2011年6月19日

REF、MRC、夏休み前

もうすぐ今年度も実質終わりということで、この1,2週間、いろんな締切やイベントがたくさん。

まず2週間前の月曜、probationary meeting。
probationary periodや前回のミーティングについてはこちら

最近戻ってきた2010年のレビューをダシに、メンター二人と今後の方針などを15分ほど話す。

そこでも話題になったREFなるものが、その週の水曜日、スタッフミーティングでのメイントピックに。

REFは大学の研究を評価する制度のことで、次は2014年に実施される(書類提出の締切は2013年末)。これに基づいて、政府から大学へのお金の配分が決まる。

なので、REFは、大学の死活問題でもある超重要イベント。

スタッフミーティングで、所長がその「ルール」を説明。

各スタッフは論文と支出金の二つで評価し、他のファクターなども評価して、研究所としての総合点を計算するもよう。

まず論文の評価。
インパクトファクター(IF)に基づいて4カテゴリーに分け採点。
暫定基準では、IF10以上が最高カテゴリー、次はIF5以上。

各カテゴリーに割り当てられる点数は非線形で、最低カテゴリー(確かIF2以下だったと思う)は0点。出すだけ無駄。。。

カテゴリー2が1点。

最高カテゴリー4の点数は10強だったと記憶している。
逆に言えば、神経科学の分野だと、NeuronやNature Neuroscienceに出すのと、いわゆるCNSに出すのは一緒といえばそう。。。(これはこれでおかしいが、その差はグラント獲得といった点に間接的にきいてくるのだろう)

研究所的には、カテゴリー3以上のジャーナルに出せとの御達し。

次の評価対象は使用金額・支出金。
集金能力ではなく、支出能力が評価される。

なので、仮に2013年末に巨額のグラントを当てたとしても、それを使ってなかったら、勘定されない。

とにかく、spend, spend, spendと所長は繰り返してた。もちろん、spendするには集金しないといけないから、悪くない評価法ではある。

他の評価基準は、研究者個人というよりは研究所なり大学の能力を問われそうな項目だったのでここでは省略。

とにかく、IFの高い雑誌に論文を出して、お金を集めて使って高得点を稼ぐ、これが高得点を稼ぐためのルール。

論文は、2013年末までにpublishedになってないといけないらしいので、2013年冒頭までに論文を投稿しないといけない。

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その週の火曜には、大学内でResearch Dayなるものが開催された。全学対象だったから、ポスターもいろんな発表があった。こうやって、横断的なイベントを開催するのは良い試みだと思った。

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この一週間、まずMRCのグラント申請。

今回は結構バタバタで申請書を用意することになってしまって、結構穴がたくさんありそうな気がする。ただ、BBSRCの申請からレビュープロセスで学んだ教訓はそれなりには活かしたつもりだけど果たしてどうか。ついでに、中規模のグラントの申請もほぼレディーに。

グラント絡みで言うと、2週間くらい前にウェルカムトラストの結果が公表されてた。
ちょうど僕が今の大学へ来る直前くらいに新制度が導入され、今回その記念すべき一回目の結果が発表された。

採択者を見てたら、なんと元ボスが採択されてた。。。しかもNew Investigatorで。。。

神経科学者が結構当ててるのは良いけど、予想以上に敷居が高い。5,6年で元ボスのレベルを目指すのは、ちと。。。

ということで、ウェルカムトラスト、もちろん目標にはして良いけど、BBSRC、MRC、EPSRC中心でラボを回すのが基本、ということになりそう。

ちなみに一昨日、久々にその元ボスとスカイプ電話。
ウェルカム・トラストは最大7年いけるけど、彼は5年でアプライしてたみたいで、ちと後悔してた。。。あと、ポスドクは高い、ともボヤいていた。。。それにしても、彼はすごい。

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プライベートネタとしては、今週、長女が通ってるダンス教室の発表会が開催された。
下はプレスクーラー(保育園・幼稚園児)、上は大学生くらいまでが生徒。規模の大きいダンス教室で、バラエティーに富んだ発表会でなかなか楽しめた。

それにしても、うちの子以外はほぼ全員白人だった。。。その分、うちの子は目立ってたな。(ちなみに、学校では同じクラスにアジア系の子が4人くらいいる)

と、今年度もあと一週間で実質終わり。
嫁さんたち家族は来週末帰国。

僕はスコットランドに残って、合宿モードで研究に専念し、この一年間のフラストレーションを解消させます。

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