グラスゴーへ行ってきました。グラスゴーは、英国北部スコットランドの最大都市(念のため)。中村俊輔ファンが近くにいたら、グラスゴーのことを詳しく&熱く語ってくれるかも。。。。ちなみに、呼ばれたところはUniversity of Strathclyde。発音が手強いけど、ストラスクライド大と書けば良いか。
12日金曜日
夕飯として嫁さんが気をきかせてトリカツ(勝)を。受験生か。。。
13日土曜日
夕方のフライトだったけど、朝から大学へ行きトークの練習をしたり、one-on-one meeting対策をしたり。
学位審査前のステファンがオフィスに泊まりこみしてて、昼前に起きてきたので少し話を。スコットランドの英語はかなり大変とおどされる。。。(前エントリーはそれを受けて、あわててウェブで調べたのでした)
16時ごろにgo bus 28に乗ってニューアーク空港へ行こうとバス停へ。が、外は台風並みの嵐。
2ブロックくらい歩いただけでずぶ濡れになり、さらに、バス停で待っている間、道路にたまった水を車がはねたりして、靴やらズボンの下半分はずぶ濡れに。。。
幸先良い滑り出し。。。
心配してた飛行機。搭乗したら、まだ動いていないはずなのにたまに揺れていた、暴風で。。。インタビューはダメでもえぇから、死ぬのだけは勘弁して、と心底思った。
結局1時間遅れで飛んでくれた。しかも驚くくらい安定した離陸だった。でかい飛行機はすごい。
今回利用した航空会社はBritish Airways。実は、席がセミビジネスみたいな席で(もちろんエコノミーのチケットを自分で取ってたけどチェックインの時に勝手にアップグレードしてくれた!いわゆるビジネスではなく、エコノミーよりはちょっとゆったり目)、隣もいなかったので非常に快適なフライトだった。3時間は寝れたかも。ただ、機内食はアメリカ並みで、内容もエコノミーと同じだったはず。ダークナイトを途中まで観た。やっぱりおもろい。
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14日日曜日
ヒースロー経由でグラスゴーへ行く予定で、ヒースローには予定より1時間くらい遅れて着いた。が、コネクションまで残り1時間弱。
入国審査とセキュリティをパスする必要があって、列・列。。。セキュリティはショートカットさせてもらったけど、パスした時点で残り5分ほど。
結局乗り遅れた。。。
が、次の便に空席があったので、それにただで変更してもらう。東海岸方面から来た人はストームの影響で結構ミスったもよう。
昼過ぎ無事グラスゴーへ到着。空港からService 500というバスに乗った。帰り用のチケットをopen returnとして7ポンドで買った。そのバスは、30分弱で市街地まで行け、帰りもそのバスで帰れて便利。
乗るまでは良かったのだけれども、途中、カバンの中を見てたら何か少ないことに気がついた。実は、インタビューのカンペ系書類を機内に忘れたことが発覚。
やってもうた。。。
幸い、パスポート、DSなど、帰国にエッセンシャルなものはあったので、カンペは諦める。
乗ったバスは、市中心のバス停にいくつか止まって、Buchananバスターミナルへ。
ホテルはExpress by Holiday Innという川沿いにあるホテル。フリー朝食付きで、市の中心まで徒歩5分強のロケーション。部屋も良い感じの広さだった。
チェックインして、まずは大学の下見。大学は丘の上にあった。そこで働くことになるかもしれない建設中のビルはほとんど完成状態だった。中庭もあってなかなか好印象。
その後、街の中心に行って、コンセントのアダプターを探した。ホテルで聞いたけど、すでに貸し出し中で、けれども今日中にPCを使って、カンペをノートに手書きで作りなおさないといけないから、どうしても必要だった。
ちょうど旅行代理店があったので、ちょっと聞いてみた。そしたら、Central StationのBootsというコンビニみたいな店にあると教えてもらう。行ったら、アフォーダルな値段でホントにあった。さすが旅行代理店店員!
グラスゴーの中心街はBuchanan Streetみたいで、歩行者天国の広い通りで、非常に賑やかだった。通りそのものが広いからゴミゴミ感は人の数の割りに少ない。そこはショッピング街で、いろんなお店があった。
グラスゴー全体は、予想してたよりはるかに大きな街で、下手なアメリカの街より便利そうな印象を受けた。フットボールのチームが二つもあるのも頷ける。
ちなみに、心配したスコットランド訛り、確かに聞こえてくる会話は何を言ってるかわからない確率が普段よりかなり高かった。。。
夕食はDiMaggio’sなるイタリアンレストランへ。GoMA(近代美術館)の近く。
値段は普通で、店の雰囲気や味も良かった。ちなみに、地球の歩き方に載ってたから行った。
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15日月曜日(インタビュー1日目)
1日目はインフォーマル・インタビューとトークという構成。
今回のインタビューは、候補者たちが同時進行的にスケジュールをこなす形式で、これまで受けたインタビューで最も効率的なインタビューだった。
ちなみに、呼ばれてた候補者は5人!
まず、one-on-oneミーティングが20分一コマで組まれていて11人のファカルティーと会った。主要職に就いてる人を中心に会っていき、大学・研究所・UKのグラント制度・生活などの情報を聞いたり、教えてくれたりという感じ。もちろん、研究の話も。一コマ20分と短いので、スコットランド訛りのきつい人でも何とかごまかせた。。。
ランチは会議室でみんなで食べて、それから午後のトークの時間帯に突入。が、基本的に他の候補者のトークを聴けるようにはなってなくて、自分の番が回ってくるまでの空き時間には、他の空いてる候補者たちと一緒に研究所内ツアーが組まれていた。実験室、動物飼育施設を見学した。
トークは18分+7分質疑応答。
今回は20分弱ということで、10分論文ネタ、10分プレリミナリーデータをまじえた将来プラン2つ、というコンテンツ。今回もチョークトーク的なイベントは組まれてなかったので、将来プランを積極的にいれた。スライド数もちょうど半々という感じ。論文ネタはかなり端折って(データはスライド3枚のみ)メッセージだけを伝えるストーリーにした。
質問は3つ来て、ちょっと的外れな回答をした気もしないでもないけど、何とかクリア。デキは、質疑応答はともかく、トーク中はほとんど緊張せず、オーディエンスを一通り見ながらできて、悪くなかったと思う。
ディナーは19時半からで、Cafe Gondolfiというレストラン。5人の候補者とファカルティー4人が参加。ペン大の時に比べたら負担が分散された分まだましだった。隣に座った人は研究所のヘッドで、分野は神経科学じゃなかったからフットボールのネタをふってみた。えらく食いつきが良かった。。。さすがグラスゴー。
どうも、セルティックとレンジャースはある意味宗教らしく、グラスゴーに住むなら、どっちかにコミットしないといけないらしい。。。ヤンキースとメッツが同じリーグでプレーオフ進出を争うみたいな状況をイメージしたら容易に想像できるか。
レストラン自体はフォーマルすぎない良い感じのところだった。結局、みんなでワインを4本あけて、全員スターターとメインを食べたから、一人40~50ポンドくらいか。ゴチになりました。
ちなみに、今回呼ばれた候補者は、5人中僕も含め3人はアメリカから。1人はエディンバラ、1人はロンドンから。アメリカからの候補者が手強くて、一人のCVは僕と少なくとも同レベルでネイティブスピーカー。もう一人はK99まで持ってた。。。さらに、副学長とコラボ経験があるというコネつき。。。文句は言えない出来レースかよ、と思って、ちょっと意気消沈。。。
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16日火曜日(インタビュー2日目)
この日はフォーマルインタビューが組まれていた。
形式は、主要職の8人からボコボコにされる、といういわゆる「面接」をイメージするとちょうど良い。
質問の内容は:
なぜアプライした?
最近出した論文の貢献度は?
これからどんな感じで論文を出していく?
予算はどうやって取る?
ティーチングの経験は?
ティーチングに臨む上でチャレンジングなことは?
将来の研究はどんな感じ?
他の分野の人とどうコミュニケートする?
5年後インタビューするとしたら自分をどうアピールする?
いつから来れる?
最終連絡はアプリケーションに載ってたアドレスで良い?
などなど。
30分の面接で、各質問に対して応えないといけないから、ほとんどの時間僕が話さないといけなかった。。。かなりタフ。日本語でも「そりゃタフな質問やで」という質問もあったしな。。。
スーパーバトルモードになって、かなり消耗した。。。
ちなみに、逆ギレ、いや逆質問もできて、
ポジションはパーマネント?
スタートアップ資金はおいくら?
という質問をした。
インタビュー終了。
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11時には開放され、city sightseeingなる2階建てバスに乗って観光ツアーに。ホテルでクーポンをもらって9ポンド(元値は10ポンド)。
各席に音声ガイドがついていて、イヤホンでガイドを聞きながら、グラスゴーの主要箇所を回っていくツアー。一周一時間強で、20スポットくらいバス停があった。チケットを買えば乗り降り自由で、その気になれば、何週でも回れる。グラスゴーを手っ取り早く観光するには非常に良いツアーだった。平日だったからか、2階の最前列に座って回ることができたし。
観光バスがまわってるだけあって、魅力的なスポットはいくつもあって、僕が降りたのはKelvingrove Art Gallery & Museumという美術館。印象派の絵が少しあったけど、美術館というよりは美術博物館的な感じ。educationにフォーカスしてた。ちなみに、入場料はタダ(クーポンで得した1ポンドだけ寄付してきた)。そこから、丘の上にそびえ立ってるグラスゴー大が見えたけど、ハリーポッターかと思うくらい年季の入った荘厳とでもいうか、とにかく超古い校舎が見えた。
ちなみに、この日の夕食はichibanなる日本食レストラン。レストランというより少しおしゃれな「食堂」というデザインで、メニューは充実してた。値段も普通のレストランという感じで、悪くなかった。お茶でお金を取られるとはちと予想外だったが。。。
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17日水曜日
グラスゴーを立つ日。
早朝、空港行きのバスに乗った。実はこのService 500 というバスでは、なんとフリーwifiサービスがあったのでラップトップをあけてメールをチェック。
そしたらストラスクライド大からメールが来てた。
なんとオファーをいただきました!!
正直、こんなに早く知らせが来るとは思ってなかったので、かなりビックリ。
僕がトップなのか(unlikely)、数人にオファーを出したのか(very likely)、はたまた全員にオファーを出したのか不明だけど、もしかしたら、最低限のパフォーマンスをしたらOKという感じだったのかもしれない。
さらにポストはパーマネント(!!)なので、このオファーを取れば、数年後どうなるかわからん、という状況と手を切ることができたりもする。メチャ美味しいオファー。(といっても、大学の経営がひどくなったらクビは切られるのだろうけど)とにかく、一気に肩の荷が下りたのを感じた。。。
その足で、ロンドンへ。
ケンハリスさんの新オフィスへ行く。
彼と一緒に大学内のパブに行って、ビール2杯ずつしばきながら3時間くらいいろいろ喋った。(ビールはおごり)
あえて研究プロジェクトの話はしないよう心がけたが、最後に、「で、俺たちの論文はどうよ?」的な質問をうけ、応えた。。。彼と具体的な研究の話をすると何となく酔いがさめる。。。それはともかく、3時間くらいいろいろ話をした。日本訪問をかなり満喫したようすだった。
夕食は一人でホテルの近くにあったタイレストランSiam Gardenへ。たまたま見つけたけど、悪くなかった。
ホテルはEarls Court駅の近くにあるBarkston Gardens Hotelというホテル。安いホテルだけに部屋は東京にある安いホテルと同じ感じ。フロントのお姉さんは、愛想が悪いわけではないけど、何となくサービス精神にかけるというか何と言うか、安っぽいホテルにありがちな対応。けど、フリーインターネットがあったので、嫁さんにオファーの知らせをしたり、たまったメールの返事を書いたりできて、良いロケーションで80ドル台で泊まれたからコストパフォーマンスはまずまず。
ちなみにロンドン観光は、ケンに会う前にインペリアル大の裏にある自然史博物館に行って、勉強したくらい。
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18日木曜日
US再入国。
飛行機はBritish Airwaysで、席はエコノミー。なので、アップグレードされてなかった。。。今時、ビデオシステムが全席共通プログラムのやつでなかなかの最悪ぶり。British Airwaysはカウンターの対応も良くなかったし、今後は極力避けたい会社の一つ。20日くらいから大規模ストライキをするとか言ってるし、経営者がダメダメなのだろう。客室乗務員はフレンドリーで良かったけど。
入国審査は何の問題もなし。
空港からラトガーズまではまたgo bus 28を利用。アジア人・白人の乗客は僕一人だけだった。。。1.35ドルで空港から移動できるという安さだから、リスク承知でつい利用してしまいたくなる。。。
という感じで無事に美しいニューアークシティーへ戻ってきました。
実はこの日、長女の5回目のバースデーでもあったので、帰りにでかいバルーンとちょっと豪華な食材を買って帰り、夜はささやかなパーティー。お父さん、がんばったぞ!と娘にアピールしたかったけど、どうせわかってくれんやろうし、それよりもUKお土産を期待してたみたいだから、心の中で一人(あと嫁さんと)達成感を少しだけ味わう。。。
ということで、今後インタビューの予定はないので、これで就活は終盤へ(ネゴシエーションなる得体の知れない代物があるが・・・)。ペン大の結果はまだだけど、自分のラボを持てるのはおそらく確定なのではないかと思われる(フォーマルなレターをもらってそれにサインするまでは油断できんが)。この一年間の就活の総括については、そのうち改めてエントリーを立てたいと思います。
12日金曜日
夕飯として嫁さんが気をきかせてトリカツ(勝)を。受験生か。。。
13日土曜日
夕方のフライトだったけど、朝から大学へ行きトークの練習をしたり、one-on-one meeting対策をしたり。
学位審査前のステファンがオフィスに泊まりこみしてて、昼前に起きてきたので少し話を。スコットランドの英語はかなり大変とおどされる。。。(前エントリーはそれを受けて、あわててウェブで調べたのでした)
16時ごろにgo bus 28に乗ってニューアーク空港へ行こうとバス停へ。が、外は台風並みの嵐。
2ブロックくらい歩いただけでずぶ濡れになり、さらに、バス停で待っている間、道路にたまった水を車がはねたりして、靴やらズボンの下半分はずぶ濡れに。。。
幸先良い滑り出し。。。
心配してた飛行機。搭乗したら、まだ動いていないはずなのにたまに揺れていた、暴風で。。。インタビューはダメでもえぇから、死ぬのだけは勘弁して、と心底思った。
結局1時間遅れで飛んでくれた。しかも驚くくらい安定した離陸だった。でかい飛行機はすごい。
今回利用した航空会社はBritish Airways。実は、席がセミビジネスみたいな席で(もちろんエコノミーのチケットを自分で取ってたけどチェックインの時に勝手にアップグレードしてくれた!いわゆるビジネスではなく、エコノミーよりはちょっとゆったり目)、隣もいなかったので非常に快適なフライトだった。3時間は寝れたかも。ただ、機内食はアメリカ並みで、内容もエコノミーと同じだったはず。ダークナイトを途中まで観た。やっぱりおもろい。
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14日日曜日
ヒースロー経由でグラスゴーへ行く予定で、ヒースローには予定より1時間くらい遅れて着いた。が、コネクションまで残り1時間弱。
入国審査とセキュリティをパスする必要があって、列・列。。。セキュリティはショートカットさせてもらったけど、パスした時点で残り5分ほど。
結局乗り遅れた。。。
が、次の便に空席があったので、それにただで変更してもらう。東海岸方面から来た人はストームの影響で結構ミスったもよう。
昼過ぎ無事グラスゴーへ到着。空港からService 500というバスに乗った。帰り用のチケットをopen returnとして7ポンドで買った。そのバスは、30分弱で市街地まで行け、帰りもそのバスで帰れて便利。
乗るまでは良かったのだけれども、途中、カバンの中を見てたら何か少ないことに気がついた。実は、インタビューのカンペ系書類を機内に忘れたことが発覚。
やってもうた。。。
幸い、パスポート、DSなど、帰国にエッセンシャルなものはあったので、カンペは諦める。
乗ったバスは、市中心のバス停にいくつか止まって、Buchananバスターミナルへ。
ホテルはExpress by Holiday Innという川沿いにあるホテル。フリー朝食付きで、市の中心まで徒歩5分強のロケーション。部屋も良い感じの広さだった。
チェックインして、まずは大学の下見。大学は丘の上にあった。そこで働くことになるかもしれない建設中のビルはほとんど完成状態だった。中庭もあってなかなか好印象。
その後、街の中心に行って、コンセントのアダプターを探した。ホテルで聞いたけど、すでに貸し出し中で、けれども今日中にPCを使って、カンペをノートに手書きで作りなおさないといけないから、どうしても必要だった。
ちょうど旅行代理店があったので、ちょっと聞いてみた。そしたら、Central StationのBootsというコンビニみたいな店にあると教えてもらう。行ったら、アフォーダルな値段でホントにあった。さすが旅行代理店店員!
グラスゴーの中心街はBuchanan Streetみたいで、歩行者天国の広い通りで、非常に賑やかだった。通りそのものが広いからゴミゴミ感は人の数の割りに少ない。そこはショッピング街で、いろんなお店があった。
グラスゴー全体は、予想してたよりはるかに大きな街で、下手なアメリカの街より便利そうな印象を受けた。フットボールのチームが二つもあるのも頷ける。
ちなみに、心配したスコットランド訛り、確かに聞こえてくる会話は何を言ってるかわからない確率が普段よりかなり高かった。。。
夕食はDiMaggio’sなるイタリアンレストランへ。GoMA(近代美術館)の近く。
値段は普通で、店の雰囲気や味も良かった。ちなみに、地球の歩き方に載ってたから行った。
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15日月曜日(インタビュー1日目)
1日目はインフォーマル・インタビューとトークという構成。
今回のインタビューは、候補者たちが同時進行的にスケジュールをこなす形式で、これまで受けたインタビューで最も効率的なインタビューだった。
ちなみに、呼ばれてた候補者は5人!
まず、one-on-oneミーティングが20分一コマで組まれていて11人のファカルティーと会った。主要職に就いてる人を中心に会っていき、大学・研究所・UKのグラント制度・生活などの情報を聞いたり、教えてくれたりという感じ。もちろん、研究の話も。一コマ20分と短いので、スコットランド訛りのきつい人でも何とかごまかせた。。。
ランチは会議室でみんなで食べて、それから午後のトークの時間帯に突入。が、基本的に他の候補者のトークを聴けるようにはなってなくて、自分の番が回ってくるまでの空き時間には、他の空いてる候補者たちと一緒に研究所内ツアーが組まれていた。実験室、動物飼育施設を見学した。
トークは18分+7分質疑応答。
今回は20分弱ということで、10分論文ネタ、10分プレリミナリーデータをまじえた将来プラン2つ、というコンテンツ。今回もチョークトーク的なイベントは組まれてなかったので、将来プランを積極的にいれた。スライド数もちょうど半々という感じ。論文ネタはかなり端折って(データはスライド3枚のみ)メッセージだけを伝えるストーリーにした。
質問は3つ来て、ちょっと的外れな回答をした気もしないでもないけど、何とかクリア。デキは、質疑応答はともかく、トーク中はほとんど緊張せず、オーディエンスを一通り見ながらできて、悪くなかったと思う。
ディナーは19時半からで、Cafe Gondolfiというレストラン。5人の候補者とファカルティー4人が参加。ペン大の時に比べたら負担が分散された分まだましだった。隣に座った人は研究所のヘッドで、分野は神経科学じゃなかったからフットボールのネタをふってみた。えらく食いつきが良かった。。。さすがグラスゴー。
どうも、セルティックとレンジャースはある意味宗教らしく、グラスゴーに住むなら、どっちかにコミットしないといけないらしい。。。ヤンキースとメッツが同じリーグでプレーオフ進出を争うみたいな状況をイメージしたら容易に想像できるか。
レストラン自体はフォーマルすぎない良い感じのところだった。結局、みんなでワインを4本あけて、全員スターターとメインを食べたから、一人40~50ポンドくらいか。ゴチになりました。
ちなみに、今回呼ばれた候補者は、5人中僕も含め3人はアメリカから。1人はエディンバラ、1人はロンドンから。アメリカからの候補者が手強くて、一人のCVは僕と少なくとも同レベルでネイティブスピーカー。もう一人はK99まで持ってた。。。さらに、副学長とコラボ経験があるというコネつき。。。文句は言えない出来レースかよ、と思って、ちょっと意気消沈。。。
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16日火曜日(インタビュー2日目)
この日はフォーマルインタビューが組まれていた。
形式は、主要職の8人からボコボコにされる、といういわゆる「面接」をイメージするとちょうど良い。
質問の内容は:
なぜアプライした?
最近出した論文の貢献度は?
これからどんな感じで論文を出していく?
予算はどうやって取る?
ティーチングの経験は?
ティーチングに臨む上でチャレンジングなことは?
将来の研究はどんな感じ?
他の分野の人とどうコミュニケートする?
5年後インタビューするとしたら自分をどうアピールする?
いつから来れる?
最終連絡はアプリケーションに載ってたアドレスで良い?
などなど。
30分の面接で、各質問に対して応えないといけないから、ほとんどの時間僕が話さないといけなかった。。。かなりタフ。日本語でも「そりゃタフな質問やで」という質問もあったしな。。。
スーパーバトルモードになって、かなり消耗した。。。
ちなみに、逆ギレ、いや逆質問もできて、
ポジションはパーマネント?
スタートアップ資金はおいくら?
という質問をした。
インタビュー終了。
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11時には開放され、city sightseeingなる2階建てバスに乗って観光ツアーに。ホテルでクーポンをもらって9ポンド(元値は10ポンド)。
各席に音声ガイドがついていて、イヤホンでガイドを聞きながら、グラスゴーの主要箇所を回っていくツアー。一周一時間強で、20スポットくらいバス停があった。チケットを買えば乗り降り自由で、その気になれば、何週でも回れる。グラスゴーを手っ取り早く観光するには非常に良いツアーだった。平日だったからか、2階の最前列に座って回ることができたし。
観光バスがまわってるだけあって、魅力的なスポットはいくつもあって、僕が降りたのはKelvingrove Art Gallery & Museumという美術館。印象派の絵が少しあったけど、美術館というよりは美術博物館的な感じ。educationにフォーカスしてた。ちなみに、入場料はタダ(クーポンで得した1ポンドだけ寄付してきた)。そこから、丘の上にそびえ立ってるグラスゴー大が見えたけど、ハリーポッターかと思うくらい年季の入った荘厳とでもいうか、とにかく超古い校舎が見えた。
ちなみに、この日の夕食はichibanなる日本食レストラン。レストランというより少しおしゃれな「食堂」というデザインで、メニューは充実してた。値段も普通のレストランという感じで、悪くなかった。お茶でお金を取られるとはちと予想外だったが。。。
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17日水曜日
グラスゴーを立つ日。
早朝、空港行きのバスに乗った。実はこのService 500 というバスでは、なんとフリーwifiサービスがあったのでラップトップをあけてメールをチェック。
そしたらストラスクライド大からメールが来てた。
なんとオファーをいただきました!!
正直、こんなに早く知らせが来るとは思ってなかったので、かなりビックリ。
僕がトップなのか(unlikely)、数人にオファーを出したのか(very likely)、はたまた全員にオファーを出したのか不明だけど、もしかしたら、最低限のパフォーマンスをしたらOKという感じだったのかもしれない。
さらにポストはパーマネント(!!)なので、このオファーを取れば、数年後どうなるかわからん、という状況と手を切ることができたりもする。メチャ美味しいオファー。(といっても、大学の経営がひどくなったらクビは切られるのだろうけど)とにかく、一気に肩の荷が下りたのを感じた。。。
その足で、ロンドンへ。
ケンハリスさんの新オフィスへ行く。
彼と一緒に大学内のパブに行って、ビール2杯ずつしばきながら3時間くらいいろいろ喋った。(ビールはおごり)
あえて研究プロジェクトの話はしないよう心がけたが、最後に、「で、俺たちの論文はどうよ?」的な質問をうけ、応えた。。。彼と具体的な研究の話をすると何となく酔いがさめる。。。それはともかく、3時間くらいいろいろ話をした。日本訪問をかなり満喫したようすだった。
夕食は一人でホテルの近くにあったタイレストランSiam Gardenへ。たまたま見つけたけど、悪くなかった。
ホテルはEarls Court駅の近くにあるBarkston Gardens Hotelというホテル。安いホテルだけに部屋は東京にある安いホテルと同じ感じ。フロントのお姉さんは、愛想が悪いわけではないけど、何となくサービス精神にかけるというか何と言うか、安っぽいホテルにありがちな対応。けど、フリーインターネットがあったので、嫁さんにオファーの知らせをしたり、たまったメールの返事を書いたりできて、良いロケーションで80ドル台で泊まれたからコストパフォーマンスはまずまず。
ちなみにロンドン観光は、ケンに会う前にインペリアル大の裏にある自然史博物館に行って、勉強したくらい。
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18日木曜日
US再入国。
飛行機はBritish Airwaysで、席はエコノミー。なので、アップグレードされてなかった。。。今時、ビデオシステムが全席共通プログラムのやつでなかなかの最悪ぶり。British Airwaysはカウンターの対応も良くなかったし、今後は極力避けたい会社の一つ。20日くらいから大規模ストライキをするとか言ってるし、経営者がダメダメなのだろう。客室乗務員はフレンドリーで良かったけど。
入国審査は何の問題もなし。
空港からラトガーズまではまたgo bus 28を利用。アジア人・白人の乗客は僕一人だけだった。。。1.35ドルで空港から移動できるという安さだから、リスク承知でつい利用してしまいたくなる。。。
という感じで無事に美しいニューアークシティーへ戻ってきました。
実はこの日、長女の5回目のバースデーでもあったので、帰りにでかいバルーンとちょっと豪華な食材を買って帰り、夜はささやかなパーティー。お父さん、がんばったぞ!と娘にアピールしたかったけど、どうせわかってくれんやろうし、それよりもUKお土産を期待してたみたいだから、心の中で一人(あと嫁さんと)達成感を少しだけ味わう。。。
ということで、今後インタビューの予定はないので、これで就活は終盤へ(ネゴシエーションなる得体の知れない代物があるが・・・)。ペン大の結果はまだだけど、自分のラボを持てるのはおそらく確定なのではないかと思われる(フォーマルなレターをもらってそれにサインするまでは油断できんが)。この一年間の就活の総括については、そのうち改めてエントリーを立てたいと思います。
6 コメント:
おおっ、おめでとうございます。ブログではわからないような苦労と努力があったのでしょうが、さらなるご発展を願っております。それでも、これまでのブログの内容からオファーのメールを貰った時の脱力感が手に取るようにわかります。本当に大変なのはこれからでしょうが、頑張って下さい。
ところで、これを受けたらペン大はなしということなのでしょうか?
ご無沙汰してます。
> ところで、これを受けたらペン大はなしということなのでしょうか?
先方にはペン大のことも伝えてあるので、ペン大にも薄い望みは引き続きかけたいとは思っています。ただ、ストラスクライド大のオファーも非常に魅力的なので、両者に情報をアップデートしつつ最終的に決める、ということになると思います(昨日、ペン大にも連絡しました)。
とにもかくにも、自分を評価してくれるところがあるだけでもホントありがたい話です。どこに行くにしろ、相手の期待に応えられるよう頑張りたいです!
おめでとうございます!
「自分のラボ」…ステキな響きです!こんなにもセキララに就職活動を公開していただけると,後塵を拝する者としては非常に勉強になります.ぜひ今後のネゴの過程なども出来る範囲で公開してくださると嬉しいです.
改めまして,お久しぶりです.今年のSfNではお会いできませんでしたが,またお会いできるとよいですね.もしかして今年はラボのセットアップで忙しくなりそうですか?
ご無沙汰してます。
> おめでとうございます!
ありがとうございます!って、まだ正式決定ではないんですけどね。。。(汗)
インタビューの詳細情報はウェブで探してもなかなか見つからなかったので、この手のエントリー立ててみることにしました。ただ、私が受けたインタビューは全部違ったので、他の人には参考にならない気もしてます。。。
ところで、はまさんも論文いよいよって感じですね!理論と実験両方をバリバリできる人って、世の中探してもなかなかいませんよ。心底すごいと思います。
SfNは優先度高なのでぜひ行きたいと思ってますよ。ぜひお会いしましょう!
完全に出遅れましたが、おめでとうございます! 拙blogにもイギリスの大学で教鞭を執っておられる方から何度かコメントいただいてますが、その方によればイギリスの環境もなかなか良いみたいですね。僕もShuzoさんに負けないように頑張ります! でもまずは渡米!とかいう初歩的なところからかも。。。
ありがとうございます!と言っても、まだ正式じゃないですから(って、しつこいですね。。。)
UKは、アメリカほどのプレッシャーはないけど、グラントの選択肢はいろいろありそうで、腰をすえてコツコツやっていくには良いのかなぁ、という気がしてます。(数日間の滞在だけの情報ですが)あと、EU圏ですから、観光にも良いですしね!
一方、米国は強烈なプレッシャーはあるけどパワフルにやりたい人向けという感じなんですかね。
とにかく、どこにしろ独立したらしたで「マネージメント」という新しいタスクが増えてメチャ大変だと思いますけど、とにかく自分の研究ができるよう、頑張っていきたいです!
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