2013年10月13日

日本とスコットランドの教育

最近OECDによる国語力・計算力に関する調査結果が発表され、日本はことごとく上位。

それを受けて、日本はなぜ強いのか、についての記事がGuardianに掲載されていた

日本人にとっては新鮮味に欠けるけれど、そこでは日本の教育システムのしっかりしてる点、そして弱点が述べられている。その弱点は、もちろん英語。文法や読解力はすごいのに英語でのコミュニケーション力が乏しいと。。。

一方、コメント欄では、英国人(?)から見た日本がいろいろ分析されている。長年築き上げられてきた文化・社会構造の違いに着目しているコメントがいくつかあったりと、記事以上に勉強になる。

自分の子供はスコットランドの学校に通っているけれど、確かに日本と全然違う。

そもそも教科書がない。。。

「ドリル」的なものはもちろんない。

ノートもある意味貧弱で、ノートというよりメモ帳的なサイズのミニ冊子に手書きで文を書いたり、算数の計算を書いたりと、寺子屋か?と思うようなレベル。(寺子屋には行ったことはないけれど)

そういうシステムという点で、この国はよろしくない。
OECDの結果がそれを如実にあらわしてるように思う。

一方、次の3点は、日本の教育システムは学んでも良いかもしれない。

第一に、答えのない宿題。
スコットランドでも宿題は出るけれど、ドリルの5~10ページをやれ、といったものではなく、いわゆるopen questionが出される。つまり、答えは一意に決まらない、回答者しだいの問題。こういう問題は、得てして総合力を発揮できる場でもあるので、伸びる子はとことん伸びるように思う。

第二に、会話形式の授業。
小学校の早い段階からグループ・ディスカッション的なことをやるもよう。こういうのがあるから、こっちの人たちは単純な言語力を超えた部分で、ディスカッションになると強い(人が多い)。

第三に、褒め方。
良い所を見つける、というのが徹底している。あら探しはしない。

例えば今週、3者面談が学校であって参加してきた。担任の先生からclever girlを連発されると、仮にそうでなくても親・子供共に自信がついて結果もそのうち伴ってくるのでは?という錯覚さえ覚える。

一方、これを逆にすると、ホントはcleverな子でも自信を失い、伸びるものも伸びないということになるかもしれない。

日本の教育システムの完成度は世界トップレベルなので、ちょっとした改善でさらに伸びるだろうと、容易に想像できる。底もそこそこのレベルで、伸びる子は伸びるようなシステム。

一方、スコットランドの教育システムの場合、まずは「システム」作りからスタートしないといけないだろうから、ある意味絶望的。。。ネイティブの言語が英語、という最強のアドバンテージにかなり頼ってきてるように思う。

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