2009年10月1日

スイスと日本

NYTのこの記事。考えさせられた。

Hiroko Tabuchiという方はなかなか切れ味するどい記事を書かれる。
たくさんの数字をもって、日本の過去の栄光は捨てましょうと書かれていると解釈した。
Now, many here ask whether Japan is destined to be the next Switzerland: rich and comfortable, but of little global import, largely ignored by the rest of the world.

一番印象に残ったフレーズ。

正直、スイスなら良いイメージの国だし悪くないかも?というのが第一印象。が、スイスの人たちからしたら、日本と一緒にすんな、と言われそうな気もする。。。

国民性がどれくらい違うのか、正直スイスのことを全然知らないから比べられないけど、イメージとしてはスイスの方が日本よりのびのびしてるんではないか。一方、食べ物に関して、日本は世界トップクラスを維持しそうな気はする。温泉もあるしな。確かにcomfortableな要素はあるけど、日々の生活として考えると、毎日温泉につかるわけにはいかんし、comfortableという状態は住むとそうは続かない気もする。。。

richというのは、一部の統計上はしばらくそうなのかもしれないけど、個人レベルではそうでない人がたくさん増えているわけで、借金まみれの国だから実質richでないし、この記事の他のコンテンツとも矛盾するからrichに関しては違う方向なんだと思う。

とにかく、「日本」に対するイメージを現実の日本と照らし合わせて捉え直そう、ということなんだろう。価値観の変化を求められているんだと思う。

というか、資源も国土も少ないのに、日本はホントよく頑張ったと思う。それは誇るべきこと。だけど、それに乗っかってても、乗っかるだけの土台がもともともろいわけだから、常に適応し続けないといけない。つまりは守りに入るべき国ではないのに、長い間守りに入ってたから、こうして現実と理想のギャップが露骨に出ているんではないか。

イノベーションとか今更騒いでも、すでにイノベーションを育くめないくらい土地が痩せてしまってるから、かなり時間がかかる。種まきの前に土を耕すことからしないといけない。新しい芽がなかなか出ないなら、すでに出てる芽でなんとかしましょう、となる。

古き悪しき体制があったら、それをホントになくさないとダメ。問題は、お歳をめされた方々が、これでいいんじゃ、と思うこと。上の世代の人が個人レベルの合理的な行動をとるのではなく、若い世代の人たちのことを本気で考えて行動してくれないと、若い世代は「最近の若者は元気がない」ままで、今の軌道は変わらない。

いっそのこと、年金を支えてる若い世代が一気にいなくなくなると、上の世代は、こりゃ困った、となって共倒れになるか、重い腰を上げてくれるのだろうけど、若い世代が日本からいなくなることは現実的にはないから、日本にいてる若者はどんどん「逆ピラミッド」の下で苦しむことになる。逆ピラミッドだと上に登ることは物理的にさらに難しい。だから、古き悪しき体制はホントになくさないとダメ。

ちょっと脱線したけど。。。

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