2008年11月3日

job talk

午前中ジョブトークセミナーがあった。
候補者のトーク、なかなか良いトークだった。

最近、僕の中でジョブトークに対するセンシティヴィティーが上がっている。。。
ということで、そのジョブトークを少し解剖してみる。(いつ役に立つかは知らんが。。。)

今回のトークの構成は
1.すでに論文になった大きいプロジェクト
2.プレリミナリープロジェクト(2つ)
3.将来プロジェクト(3つ)

1が80%、2が15%、3が5%。

良かった点
1.非常に丁寧でわかりやすかった。
2.プレリミナリープロジェクトも面白いネタだった。
3.質疑応答も完璧だった
4.スライドの統一感が良かった。(スライドのために図を用意していた。論文からのコピペではない。)

悪かった(要改善)点
1.わかり易すぎた。
2.ジョークほとんどなし。
3.将来プロジェクトでのbig questionが明示的でなかった。

何を学ぶべきか?
1.敵を知れ
とにかく広い文脈から質問がくる。トークする場所を徹底的に予習して、予想される質問の回答をできるだけ用意しておく必要がある。それからイヤラシイ質問をするPIがいるので(例えば、ギューリー先生とか。。。)、そういうPIを特にマークしておくようにする。下手するとトークを台無しにされる。。。

それから、今回の人、おそらくCMBNのアプリケーション用としてトークを用意してきているはずである。それが何となく伝わった。こういうカスタマイズしたアプリケーション・ジョブトークというのも非常に大事なのだろう。

2.まじめすぎるな
まじめすぎて知性を見せ付けられると、エモーショナルに対抗しようという人がでてくる。ジョークをいれるというのは、そういう意味においても非常に有効な気もする。が、今回のトークはそのネガティブコントロールでしかないので、実際のところジョーク作戦がどれくらい有効かは不明。

けど、ジョークで人柄を伝える、あるいは好感度を上げるのは有効な気がした。

3.トークの構成
多くの人は似た構成をとっているように思う。が、やはり将来プロジェクトのウェートがなかなか難しい。あまり飛躍しすぎると反感を買う。ジョブトークだけにビッグピクチャーを示すべきなのか、悩ましいところ。

今回くらいの当たり障りのない内容なら、その将来プランに対しては何もツッコミがなくてそれはそれで良いけど、なんとなく空しくもある。もしビッグピクチャーを示すなら、それに応じた回答を完璧に用意しておく必要があるのだろう。

4.わかり易過ぎることのリスク
トークがわかり易過ぎるのも問題かも?と思った。論文になった内容をすでに知っている人に対しては非常にboringな部分があった。実際、寝てる人も。。。周りがそわそわしている様子もあった。そういう意味でも、ジョークなどで集中力を定期的にリセットさせる必要がありそう。

実際、プレリミナリーデータの部分でみんなの注意がリセットされた瞬間があった。あういうを定期的に入れていくべきなのだろう。

それから、わかり易過ぎると、質疑応答で非常にするどい質問を受けるリスクが高まる。これは逆に良いことだ、とも考えられるが、それだけ用意しておかないといけない。。。難しいところ。。。

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ちなみに、他にもすごい候補者がアプライしているらしく、CMBNが今回の候補者を取るのかは不明らしい(トーク前のウワサ)。

CMBNでもこれだとすると、ホントに厳しい業界だなと思う。
「これ」というのは、Nature論文2本(よりもっと?)にビッグネームの推薦書をもってしても、ボーダーでしかない、ということ。

一応、うちの大学は州立である。州立でこれなら、他の一流大学ではいったいどうしたらポストが取れるのか。。。アメリカの就職前線はホントにすざまじい。。。

日本もすごいという話は聞くが、地方大学にNature2本以上必要、というのはさすがに聞かない気もする。

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