2008年11月28日

黒金

ハナキンではなく今日はクロキン、ブラックフライデー

これまで僕の家族はブラックフライデーには全く無頓着だった。けど、娘のクリスマスプレゼント候補にと思っているおもちゃを売っているお店が、全品20%オフをするらしいので、午前中はサボって買い物に付き合った。

行ったのは車で30分強のPalisades Centerというショッピングモール。

日系のお店も入っていたりする。というか、そのお目当てのお店はMother Gardenなる日系のお店。日本らしい手の込んだ飯事セットを売っていたりする(その分、値が張る。。。)。

モール自体は、朝6時からオープン、そのお目当てのお店は10時オープンとウェブではあったらしく(嫁さんが確認しただけで、僕は直接確認してはいない)、9時頃着くように行った。

予想はしてはいたが、巨大な駐車場はすでに満車。
その巨大な空間を彷徨って、何とか空きスポットを見つける。

モールに入ったら、その賑わい方や時間を錯覚するほどだった。
大きな買い物袋をたくさん抱えた人たちが大勢いた。

以前、別のモールだが、普通の日曜10時ごろに行ったら、閑散としていて、昼過ぎからボチボチ賑わいだすという感じだった。それとは大違いだった。

それはともかく、モールに着いて、嫁さんたちと別行動で娘のクリスマスプレゼントを購入。

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今までブラックフライデーの日にショッピングに行ったことはないので過去との比較はできないけど、モール内を歩いていて、リセッションお構いなし、という人たちも多いように思った。特に高校生とか、若目の人たちがとにかく多かった。

おそらく全体的な売り上げは、例年に比べたらそれなりに落ちて、リセッションがさらに鮮明になるのだろうけども、一部の人は文脈なんて気にしない。自分自身に今どれくらいお金が入っているかというローカルな情報で意思決定している人は、特にそういう傾向が強いのではないか?という気がする。

うちの家計は、万年リセッションのようなもんだし。。。

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ローカルかグローバルかという話に戻すと、例えば、マスコミの影響力が強すぎたりすると、国民全体でネガティブ思考に陥って、悪循環に陥ったりするけど、この国を見ているとそのリスクは少ないように思う。

なぜならみんな多様だから。

思うに、日本の一部のマスコミも、まるで北朝鮮のように(実際見たことないけど)、国民を鼓舞することだけに気合を入れる会社があっても良いように思う(今日は、麻生総理が国民を励ますこんなすばらしい発言をなさいました!万歳!!みたいに。。。)。

とにかく、マスコミのバイアスのかけかたまで似る必要はない。仮にミエミエのウソだとわかっていても、非常に前向きな情報を流し続けてくれる局は、それなりに支持者が得られるようにも思う。そして、そいう人たちが景気を下支えしてくれるような気もする。

信じるものは救われる。。。

カンシャ

朝、僕はいつも通り起きた。今日はラボへは行かず、自宅で論文を読み始めた。起業家は「ホット」な意思決定時において、リスクをとりやすいことを示した論文が印象的だった。

6時過ぎ、嫁さんが起きてきて、付け置き用スープ?を作り始めた。娘を7時過ぎに起こして3人で朝食をとった。娘の寝起きは悪くなかった。

出かける予定時刻は7時半だったけど、実際の出発は20分ほど遅れた。出かける前、嫁さんが昨日プレスクールからもらってきたターキーを、僕が袋から取り出し、その付け置き用スープにひたした。文字通り丸ごとのターキーだった。

外は寒かったけど、ほぼ平年並みの寒さらしい。まだ8時ごろだったから、というべきか、もう8時なのに、というべきか、とにかく静かな朝だった。

家族3人で小型のバスに乗って、ジョージ・ワシントン橋を渡った。前日、テロ警戒情報が流れたからなのか、平年通りなのかはよくわからないが、とにかく警官の姿を多く見かけた。

72丁目で地下鉄を降りたら、ちょうど開始時刻の9時だった。

地下から地上に出ると、さすがにあたりは人で埋め尽くされていて、先に進むのが大変だった。Central Park Westの通りから数十メートル離れたところにスペースを見つけて、そこで観る事にした。娘を肩車して始まるのを待った。

数分もしないうちに、メーシーズの巨大風船が現れ、マーチングバンドの、姿こそ見えなかったけども、その演奏が聴こえた。

パレードは華やかで観ていて楽しい。特にメーシーズの感謝祭パレードは、キャラクターの風船がとにかく巨大で見ごたえがある。

スヌーピー、ドラ、バズ・ライトイヤー、スポンジボブ、シュレック。
日本産のキティー、ピカチューもしっかり登場してくれた。

パレード自体はもう少し続いたのかもしれないけども、娘も満足したようだったので、10時半ごろ再び地下鉄に乗ってニュージャージーの自宅へ戻った。分散的にみんな移動し始めていたので、地下鉄内も特に混雑はなかった。もし最後まで残っていたら、それはそれで大変だったのかもしれない。

うちに戻って、ランチを食べ、少しゆっくりした後、嫁さんは料理の準備をいろいろ始めた。僕はターキー担当に任命されていたので、漬け汁からターキーを取り出し、水でターキーをまず洗った。

内臓はきれいに除いてあったのだけども、腹の中を洗おうと覗いたら、くの字に折れ曲がった「クビ」らしき肉塊と、袋入りで肝と心臓も入っていた。僕はこういうのには慣れていて何とも思わないが、嫁さんは「グロい」と言っていた。娘は意外とエンジョイしていた。

ターキーを洗った後、ハーブや、リンゴとたまねぎの煮物を詰め込んで、オーブンに入れた。
18時完成目標で、14時から焼き始めた。ターキーをうちで焼いて食べるのは初めてだったけど、作業そのものは楽しかった。

僕はやることがなくなったので、娘と遊んだり、新聞を読んだり、フットボール観戦したりした。嫁さんはその後もいろいろ料理を作っていた。

途中、ターキーをアルミで包むというプロセスがあったが、18時ごろこんがり焼きあがって、thanksgivingのディナーへ。なんだか、アメリカンな過ごし方である。

ターキー、期待はしていなかったけども、それなりにいけた。ただ、家族三人にターキー一羽はさすがに多い。10分の1くらいは消費できただろうか。これから数日ターキー料理を食べるのかと思うと、ぞっとするが、1年に一回だから良しとしよう。

それにしても、このgiving thanksという風習、今の時代でも表面的な部分を越えたものを少しは感じられるから、僕も好きである。

2008年11月24日

ネットワーキングについて

11月13日から19日まで一週間、ワシントンDCにて学会前回のエントリーで、今回の学会の課題はネットワーキングと掲げていたので、その結果と今後の対策についてエントリーを。

まず今回の学会は、到着日こそ誰とも会わなかったけれども、それ以外は毎日、誰かと食事したりあるいはパーティーに参加して、非常に有意義なネットワーキングができた気がする。というか、過去の学会人生の中で最も充実していたかも。

では、一日ずつ日記風に。

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14日(金)

聴覚系のサテライトシンポジウムの後、ジョナサン宅にてパーティー。
タクシーで20分くらいのところで、ラボメンバーのステファンとアーター3人で向かう。
遅めに着いたのだけども、すごい大勢の人が集まっていた。ジョナサンのうちは、近くが森で閑静な住宅街という感じ。なかなか良いうちに住んでいらっしゃった。。。(PIになればあんな生活ができるんか。。。)

そんな立派な一軒家だったのだけども、中に少なくとも50人はいた(それでも入るところがアメリカのうちらしい。。。)

とにかくみんなの会話が大きなノイズを生み出して、近くの人との会話もしづらいくらいだった。

結局、この場では大した知り合いを作ることはできず、ほとんどの時間、アーター、ステファンと会話。アーターとは、彼がカナダへ行って、どうラボを立ち上げていくのか、いろいろ意見交換。

アーターが早めに帰りたいと言ったので、それにあわせて、2時間足らずでパーティーを後に。

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15日(土)

学会初日。
この日の晩は、NIHのあるBethesdaまで地下鉄で移動し、Tako Grillなるジャパニーズレストランにて食事。メンツは大学院時代からの旧友2人、それからもう一人も基生研時代からの知り合いで、最近NIHへ来た人、合計4人で食事。

食事もおいしくてなかなか盛り上がった。
ネタはやはりジョブの話だったり、あるいは、メンツのうち二人は独身だったので、どんな女性と結婚すれば良い人生を送れそうか、といった、どちらの問題もなかなかこれという一つの解がない難しい会話が中心。。。

楽しかった。

帰り地下鉄でDCのチャイナタウンまで行ったら、ちょうどAC/DCのライブの後だったらしく、大盛り上がりの群集がいた。そういう意味では、科学者は大人しいものである。。。

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16日(日)

ラボメンバーのアルフォンソとリアドが年末結婚するので、この日はそのサプライズ+お祝いパーティー。

事前にハイメがメールでメンツを募り、夕方、参加者はあらかじめアルフォンソの部屋へ侵入して、彼を待つ。(リアドにはあらかじめ事情を説明して、アルフォンソをサプライズさせるのに協力してもらった。)

狭い部屋に10人以上いただろうか。
そして、リアドがアルフォンソをつれて部屋に入ってきたところを驚かす、というサプライズネタだった。

アルフォンソは、食事もせずにリアドが部屋にどうしても戻りたい、と言ったので、別のこと(ブログには書けませんが。。。)を考えていたらしいけど、良い意味で期待を裏切られて非常に喜んでいた。

その後、歩いてMarrakeshというへモロッコ料理のレストランへ。

実は、このレストラン、2日後のラボパーティーとも場所がかぶっていたのだけども、参加メンツはだいぶ違っていたし楽しかった。

途中、ベリーダンサーが登場して、男性陣釘付け。。。

ダンサーがいくつかのテーブルに回ってきて、誰か一人を拉致って一緒にダンスを強要?するのだけども、主役のアルフォンソをみんなで指名して、踊ってもらった。

さらに、事前にウェディングパーティーと伝えていたため、お店特性の証明書みたいなものまでもらい、その裏にみんなで寄せ書き。僕は日本語でコメント。

結局1時ごろまでいた。
アルフォンソたちも喜んでくれていたようだ。

ちなみに、ネットワーキングという点では、オランダ人のアレックスさんとレストランへ向かう途中、ずっと話を。レストランでは、NYUのReyesさんと同じテーブルで顔見知りに。

あと、遅れて、アロンたちが来て、アロンの彼女であるケーティーといろいろ話ができた。彼はDelgadoラボなので、ニューロエコノミックス絡みのことをいろいろ聞けたりして勉強になった。

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17日(月)

この日は予定がなかったので、しげさんと内田さんを食事にナンパ。
チャイナタウンの中華レストランで食事。
会話が超充実。

思えば、内田さんとは毎年学会で必ずお会いしているのに、まともに食事に行ったのは、今回が初めてだったりもする。(実は、初対面の時もオーランドで食事をご一緒したのだけども、その時はあまりにもレベルが違いすぎて会話をほとんどしなかったというか、何を会話したのか覚えていない。。。)

今回は、意思決定がらみの話だったり、アメリカでのPIの話だったり、非常に勉強になった。おまけにお金も少し多めに払ってもらって大感謝。

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18日(火)

この日はパーティー・ダブルヘッダー。

ホテルに荷物を置いて、ラボパーティーへ向かおうとしたら、ホテルの1階でブザキ研の数名と遭遇。
実は、宿泊したホテルでは夕方、無料のお酒が振舞われていて、一緒に少し呑み。

それから学会会場の集合場所へ行き、ブザキ研との合同ラボパーティー。
場所は再びMarrakesh

実はこのお店は、3年前の学会でもラボパーティーとして使用。
お店に入る前から、フランスから来た学生さん(お客さん)と一緒に話をしていて、そのまま席も隣に。その彼は理論出身で、なかなか頭の切れる感じだった。その彼は、子供の頃、父親の仕事の都合で東京に住んでいたらしく、日本のことでも少し盛り上がる。

が、次なるパーティーの予定が20時からで、2時間も立たないうちに、店を後に。。。

そして、神経科学者SNSのオフ会に参加。
知り合いも何人かいて大いに盛り上がる。

ここでも、「ブログ見てます」と、何人かに言われる。。。(うれし恥ずかし。。。)
基本的に、科学や留学のことなどで熱く語り合う。

やはり日本語だと、酔っても言葉を聞き取れるし(当たり前か)、言葉も出るし(呂律が回りにくくなったけど。。。)、とにかく楽チン。

店閉店のためオフ会終了。
もうちょっといたかった。。。

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19日(水)

最終日、荷物をまとめて、17時半の待ち合せ場所へ。
最後のパーティーは日本の先生方と僕の同世代の人たちと一緒にアジアンレストランへ。10名くらいの適度なサイズの食事会。

先生方も気さくな方ばかりだったので、なかなか盛り上がる。
料理もまずまずだった。

ネットワーキングという意味では、その先生方は、僕が一方的に知っているだったけど、今回交流を深められたのは大収穫。

9時半に終了。

実は、帰りの電車が22時という超強行スケジュールだったため、清算が終わった後、急いで駅へ。

ギリギリ電車に間に合って、無事NYCへ。
そこからバスでNJへ。
帰り着いたのは翌日の3時半。。。

近いといえば近いわけだけども、疲れた。。。

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総括

今回、日本人だけでなく、外人とも何人か知り合いが出来たのは大きな収穫。肝心の自分の研究分野に近い外人さんと知り合う機会はゼロではなかったのに、それができなかったのは今後の課題。

けど、昔に比べたら英語はそれなりに使えるようにはなったし、もっとチャンスがあれば、いろいろ知り合いを増やしていけることは可能なレベルにはなってきたか。アルコールが入れば、適当に聞き流しても、それなりに会話が成立したりするし。。。

しかし、パーティーは楽しい。。。
お金と時間と、そして体力が続くならもっとパーティーしたい。

今年は、物理的に許される時間の間ではほぼマックス有効に使えたので、来年もこんな感じで、いろんな人と交流を深めたいところ。

ただ、結局のところ、多くの人とは、パーティーのあと何も連絡を取らないことが多いので、一夜限りの・・・というのが残念。

少なくとも、日本人でパーティーする時、名刺は必携だな。

2008年11月12日

いよいよ学会

明日からDC入り。
研究発表の概要はこちらで紹介したので、裏番組的に?学会に対する意気込み的なことをエントリーとして立ててみます。

今年の課題はネットワーキング

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北米神経科学学会は馬鹿でかくなりすぎて、最近、僕の興味はかなり低下気味。なので、モールのどこを攻めるか戦略を練ろうと考えていたりもする。。。

むしろ、もっとこじんまりとしたミーティングに参加して、ネットワーキングをもっとしないとな、と思う今日この頃。

不思議なもので、大きすぎるとネットワーキングが機能しない(言葉的におかしいけど、要は人脈を作りにくいということ)。興味のベクトルが多様すぎて、密度が薄まるのだろうか。

ポスターも大勢の人が聞きにきてくれたら知り合いが増えるかというと、経験的にそんなことはなくて、むしろ少ない人に、ホントに興味を持ってくれる人にコッテリ説明できる方が良い。ポスターを見る方としても、じっくり話したくても話せないポスターが多いこと多いこと。。。

大きいのは結構なのだけども、運営方法にもボチボチCHANGEがいるような気もする。

まず、演題クオリティーの階層性を少し明示的にして欲しい気もする。
例えば、スライドセッションは一般演題から選ばれたものだけにするとかにして欲しい。会場が馬鹿でかいだけに、いわゆるハズレ演題の間に重要な演題が挟まっていたり、その逆があったりすると、時間の浪費につながる。

それから、要旨集
page rank的なものを導入するなどして、もっと今のweb時代に即した使いやすいものを提供してくれないと、データマイニングが完全に手作業のままで、研究者の生産性を浪費している。高い参加費を払っているのだから、これだけは何とかして欲しい。。。

というか、ウェブ上に完全に公開されているわけだから、期間前に、その道のプロが何か便利なサイトを提供してくれるとみんなリスペクトするだろう。

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一方で、夜のスケジュールをあらかじめ考えるのは年々楽しみになってきた。

多くの人が集まるから、いろんな人と交流を深めるチャンスに恵まれる。
今のところ、全日程の半分以上、予定がうまってくれた。

日本からも大勢いらっしゃるので、日本人研究者とネットワークを作る年一回の貴重な機会だったりする。これを活かさない手はない。

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学会サイズに関しては、学会直前の金曜日に開催される聴覚系のシンポジウムは適度なサイズ。100人強くらいだろうか。

おまけに夜パーティーを企画してくれているようで、そちらにも参加することにした。

聴覚系の研究は今後も続けるので、聴覚系の人たちとネットワークを作りたい場合、こういう機会はかなり貴重。今後論文を通すという意味でも。。。(大人の世界。。。)

ネットワークが将来どう役に立つか、役に立てられるか知らないけど、とにかくできるだけの努力はしておかないといけない。最近、論文という業績を残していくのと同じくらい、ネットワーキングも大事だな、と非常に強く思うしだい。

さて、今年はどんなネットワークを構築できるか??

2008年11月9日

国民保健体操を見直した?

NYTのこの記事が話題になっている。

最新ストレッチの話である。

ダイナミックストレッチというのだろうか、従来の「静的」なストレッチに動きを加え、筋肉を文字通りウォームアップするのが、科学的にも良いらしい。

なるほど。

その記事にムービーがあるので、それを見れば、記事のポイントとどんなストレッチをやれば良いかわかってお勧め。

そこで紹介されているクモ歩き、確かに良さそうだが、あまり人に見られたくない気もする。。。

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それにしても僕の人生の中で、準備運動は何度もパラダイムシフトを起こしてきた。

小学校のラジオ体操第一に始まり、中学校で第二。

高校あたりから、今回の記事で問題視されている静的なストレッチを導入した。
その当時から今まで、疑うことなく良いものだと思っていた。

が、確かに逆効果のこともあるといわれると、そういう気もする。
人間は如何に単純でだまされやすいかよくわかる。

それにしても、ラジオ体操第一、第二、少し前までアホか、と思っていた。
が、実はこれは今回のダイナミックストレッチを先取りしていたとも解釈できなくもない。(バージョンアップはすべきだろうが)

ウィキペディアで調べたら、正式名称は国民保健体操というらしい。知らんかった。。。

残念ながら、日本オリジナルではなく、アメリカからの輸入らしいが、もう一度その国民保健体操を見直すのも良いかもしれない。

2008年11月7日

けちなバラマキ

今、知りたいこと。

定額給付金なるもの、アメリカにいる日本人にも配られるのだろうか?
(どなたか知っていたら教えてください。)

それにしても一人1万2000円なんて、ケチやな。。。

ブッシュでも600ドルくれたのに。
しかも、日本人に。

アメリカのタックスリベートが一過的に効果があったから、その真似ということなのだろうけども、国民年金の月額にも満たない中途半端な額ならやらん方が良い。

やるなら、10万円とか、消費の閾値を超える額でないと意味がない。

人の心理は非線形的である。

確かに多すぎるのも国の懐を悪化するだけだけど、少なすぎるのも意味がない。
1万円と6万円、単純に6倍の効果の違いがあるかというと、おそらくそうではないだろう。

そういうirrationalな国民感情を理解できないと、日本経済政策はいつまでたってもミスを繰り返す。。。

まぁ、もらえるならその給付金もらうけど。。。

2008年11月5日

Barackさんからのメール

Friend --

I'm about to head to Grant Park to talk to everyone gathered there, but I wanted to write to you first.

We just made history.

And I don't want you to forget how we did it.

You made history every single day during this campaign -- every day you knocked on doors, made a donation, or talked to your family, friends, and neighbors about why you believe it's time for change.

I want to thank all of you who gave your time, talent, and passion to this campaign.

We have a lot of work to do to get our country back on track, and I'll be in touch soon about what comes next.

But I want to be very clear about one thing...

All of this happened because of you.

Thank you,

Barack


キャンペーンサイト
に登録しているとメールが送られてくるのだけども、これが昨夜送られてきたObama氏からのメール。

今回の選挙、民主主義を肌身で感じた。

ホントにボトムアップでリーダーをもり立て、アメリカ、世の中を変えよう、という雰囲気があった。

これだけ多様な世の中なのに、民主主義が一つのことを成し遂げた。


多様なものが一つにまとまったシステムほど、ロバストで柔軟なものはない。

McCain氏Obama氏の演説、共にすばらしかった。

Obama氏の演説、聞いていて、心底感動した。


アメリカは変わる。

世界は変わる。

この国の民主主義ならそれができる。

Yes, “they” will.

The Change They Did?

投票したかった。。。

今日ほど思ったことはないかも。

といってアメリカ人になりたいとは思わないから、アメリカの大統領=世界の大統領を選ぶのは、日本を含む複数の国で国民投票して欲しい。

アメリカ人の意思決定だけで、世界をごちゃごちゃにされては困る。

彼らはホントに変えてくれただろうか。。。

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ところで、研究室も何となく浮ついた一日だった。

アメリカ人のステファンは来なかったし、みんなの話題となれば、選挙一色。

自分もなんとなくそわそわして、なかなか集中できなかったから、なぜアメリカは火曜日に選挙をするのか?調べてみた。

ググッたら、こういう回答があった。

選挙のために、みんな日曜日に出発して、月曜日は移動日で、火曜日に着くから、だったらしい。。。

アメリカらしいスケールの大きい口実である。。。

ということは、昔は、少なくとも地方部の人たちは、月、火、水は完全に仕事が滞っていたということになるのだろう。

election dayではなく、election weekだったわけだ。。。

2008年11月3日

必勝祈願

明日はぜひオバマ氏に勝利を!

オバマ市のためにも。。。



くだらんといえばそれまでだけど、意外と耳に残る。。。

ラ~ ララララ オ・バ・マ♪

job talk

午前中ジョブトークセミナーがあった。
候補者のトーク、なかなか良いトークだった。

最近、僕の中でジョブトークに対するセンシティヴィティーが上がっている。。。
ということで、そのジョブトークを少し解剖してみる。(いつ役に立つかは知らんが。。。)

今回のトークの構成は
1.すでに論文になった大きいプロジェクト
2.プレリミナリープロジェクト(2つ)
3.将来プロジェクト(3つ)

1が80%、2が15%、3が5%。

良かった点
1.非常に丁寧でわかりやすかった。
2.プレリミナリープロジェクトも面白いネタだった。
3.質疑応答も完璧だった
4.スライドの統一感が良かった。(スライドのために図を用意していた。論文からのコピペではない。)

悪かった(要改善)点
1.わかり易すぎた。
2.ジョークほとんどなし。
3.将来プロジェクトでのbig questionが明示的でなかった。

何を学ぶべきか?
1.敵を知れ
とにかく広い文脈から質問がくる。トークする場所を徹底的に予習して、予想される質問の回答をできるだけ用意しておく必要がある。それからイヤラシイ質問をするPIがいるので(例えば、ギューリー先生とか。。。)、そういうPIを特にマークしておくようにする。下手するとトークを台無しにされる。。。

それから、今回の人、おそらくCMBNのアプリケーション用としてトークを用意してきているはずである。それが何となく伝わった。こういうカスタマイズしたアプリケーション・ジョブトークというのも非常に大事なのだろう。

2.まじめすぎるな
まじめすぎて知性を見せ付けられると、エモーショナルに対抗しようという人がでてくる。ジョークをいれるというのは、そういう意味においても非常に有効な気もする。が、今回のトークはそのネガティブコントロールでしかないので、実際のところジョーク作戦がどれくらい有効かは不明。

けど、ジョークで人柄を伝える、あるいは好感度を上げるのは有効な気がした。

3.トークの構成
多くの人は似た構成をとっているように思う。が、やはり将来プロジェクトのウェートがなかなか難しい。あまり飛躍しすぎると反感を買う。ジョブトークだけにビッグピクチャーを示すべきなのか、悩ましいところ。

今回くらいの当たり障りのない内容なら、その将来プランに対しては何もツッコミがなくてそれはそれで良いけど、なんとなく空しくもある。もしビッグピクチャーを示すなら、それに応じた回答を完璧に用意しておく必要があるのだろう。

4.わかり易過ぎることのリスク
トークがわかり易過ぎるのも問題かも?と思った。論文になった内容をすでに知っている人に対しては非常にboringな部分があった。実際、寝てる人も。。。周りがそわそわしている様子もあった。そういう意味でも、ジョークなどで集中力を定期的にリセットさせる必要がありそう。

実際、プレリミナリーデータの部分でみんなの注意がリセットされた瞬間があった。あういうを定期的に入れていくべきなのだろう。

それから、わかり易過ぎると、質疑応答で非常にするどい質問を受けるリスクが高まる。これは逆に良いことだ、とも考えられるが、それだけ用意しておかないといけない。。。難しいところ。。。

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ちなみに、他にもすごい候補者がアプライしているらしく、CMBNが今回の候補者を取るのかは不明らしい(トーク前のウワサ)。

CMBNでもこれだとすると、ホントに厳しい業界だなと思う。
「これ」というのは、Nature論文2本(よりもっと?)にビッグネームの推薦書をもってしても、ボーダーでしかない、ということ。

一応、うちの大学は州立である。州立でこれなら、他の一流大学ではいったいどうしたらポストが取れるのか。。。アメリカの就職前線はホントにすざまじい。。。

日本もすごいという話は聞くが、地方大学にNature2本以上必要、というのはさすがに聞かない気もする。

2008年11月1日

スポーツの冬

ベースボールのシーズンが終わって、僕のスポーツの楽しみはNFL一本に。

ひいきのNYジャイアンツ、良い感じ。

先週のピッツバーグ戦は良い試合だった。

ピッツバーグディフェンスも相当に手強かったけど、ジャイアンツも最小失点に抑えて、相手のミスを勝利に結び付けられた。

明日は宿敵ダラス。
Romoは怪我で出れないようだから、確実に勝ちたいところ。

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もう一つスポーツといえば、明日はNYシティーマラソン

NYTにインタラクティブなマップなどもあって、参加者も過去最高、天気もなかなかのコンディションらしく盛り上がっている。

ルートの一部を車で走ることがあっても、自分の足で走ることは想像したくない。。。
マラソンランナーはホントにすごい。

村上氏がレースに出るのか知らないが、彼の本を読んだおかげで今年はちょっと身近に感じる。

最近の傾向

最近の僕の傾向について。

まず英語力:
先週、プログレスレポートとして研究を発表した。

3部作で合計50くらいのスライドを用意したけど、議論が紛糾して、1部が終わった時点で1時間半。。。

3部目はカットして、2部もかなり端折ってメインポイントだけ話した。

結局、2時間程度のレポートに。
使ったスライドは30くらいだから、1枚あたり4分という計算になる。。。

もちろん、通常のトークではなく、途中じゃんじゃんフィードバックのくるラボミーティングだから、これくらい時間をかけて良い。たくさん良いフィードバックをもらえたし、ラボメンバーの評価もまずまずだった。

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それはともかく、英語力。

ここ半年くらいで、確かに上がってきている感覚はある。

言いたいことを、言える範疇で変換するノウハウも身についてきた気もするし、自分が議論の中心なら、昔に比べたら対応は良くなってきている気もする。

しかし、まだまだ課題は山積。

最大の壁は、100%聞き取れないこと。

yesかnoで答えるべき質問に対して、ホントはnoあるいはnoに近いのに、勝手に質問をすり替えて、yesと答えてしまい、後で対応に困ることが未だにある。。。

結果的に、誘導尋問に引っかかる形になる。。。

これは特にトーク後の質疑応答ではクリティカルなので何とかせんといかん。

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あとはスピード力。

日本語でもある程度そういうところが僕にはあるけど、いわゆる頭の回転が速くなく、後で、こう答えておけばよかった。。。と後悔することが多い。

いわゆるディベート力である。

このあたりは、フィードフォワード的に対応できるように、常に予測・準備が必要である。


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次の最近の傾向として、論文読み。

それにしても毎日のように、というか、ホントに毎日、次から次へと重要論文が発表される。。。
Natureなどで、must-readな論文が出てないと(そういうこと自体あまりないのだが)、ホッとする。。。

研究者人口が増えると、処理能力を試すプレッシャーも強まるのではないか。(就職口を探す、というだけではなく)

僕が使っているdeliciousでは、tempoとタグを付けた情報は、要確認、として位置づけ、できるだけ早いうちにチェックするように心がけている。

が、そのtempoの数が膨らみ続けている。。。(はじけないバブル)

少し前、100くらいから50くらいまで減らしたが、しばらく実験に集中して文献読みができなかった時期があった後、コンスタントに100オーバーである。。。

減る傾向が見れない。。。

そこで最近、エクセルに毎日どれくらいの情報をチェックしているか数値入力してみることにした。

平日は平均で10以上はチェックしている。
一部はしっかり最初から最後まで目を通す文献もある。

それなりによくやっているとは思う。

が、減らん。。。

いっそのこと、

見ない。

という手もあるのだろうけども、今の僕はまだその域には達していないので、とにかくできるだけ多くの情報に触れて、自分の中での「研究文脈」を膨らませ、同時に深めねばならん。

正直これといった打開策は見出せていない。

やっていることは、
1.毎日、確実に時間を作って、「処理」に当たる。
2.tempoをつける前にその場で処理する。
くらい。

何か、良い策はないだろうか。。。

これでPIにでもなったら、グラント書きなど、他に優先順位が高いことがどんどん入ってくるだろうから、文字通りパンクする。。。

それまでに解決策を見つけねば。。。

一人で無理なら、二人?三人??

コラボレーションの道を探らねばならんな。。。