2013年12月31日

2013年

今年もお世話になりました。

2013年を振り返ると、いろいろフラストレーションの溜まる一年、とあまりスッキリしない一年だったかも。。。そういう年頃なのかもしれない。。。

研究に関しては、夏からポスドクがラボメンバーに加わってくれ、来週、新メンバーが増えるので、2014年、生産性を上昇させないといけない。これに加え、年末に大学院生のプロジェクトで希望の持てる結果が出てきたり、グラスゴーに来てから始めていたコラボもクリスマスイヴについに結果が出たので、来年はこれをテコにしたいところ。ということで、この1週間、休み返上で書物。この時期、みんな休みなので、一年で最も集中できる。2014年はこの辺のメリハリも課題(毎年似たことを言ってる気もするが)。

他には、欧州ではHorizon 2020が本格的にスタートするので、欧州内で研究ネットワークを広げないといけない。7月のFENSフォーラムはそういう視点で臨みたいところ。

プライベートに関しては、長女の通ってる日本語補習校で行事委員という仕事を引き受け、その仕事でいろいろ忙しかったけれど、何とかここまでこれ、あとは3学期+アルファを残すのみ。2014年春以降、少しはリラックスした週末を送れるか?送りたい。。。

プライベートで他には、物件をこの一年物色してきたけれど、途中、ビザ絡みでモーゲージを組めないことがわかったり、良いと思った物件がもう一つだと判明したりと、何となく縁に恵まれなかった。。。2014年、この状況は改善されることを切に願う。

2014年、コモンウェルズ・ゲームがグラスゴーで開催されたり、国民投票が実施されたりと、スコットランドはいろいろ盛り上がりそう。

グラスゴーでの年越しもこれで4度目。
よく考えたら、2005年から日本で年末年始を過ごしていないことに。。。
次の年末年始は日本で過ごします。

2013年12月15日

Metropolitan, Zizzi

最近、大学関連の付き合いで行ったレストラン2軒について

Metropolitan
Merchant squareにあるバー・レストラン。店内は新し目のきれいな作りで、2階にはバルコニー席があり、Merchant Squareを一望できる。

pre-theatreのコースは12ポンドほどとリーズナブルな価格。料理の質もリーズナブル。可もなければ不可もなく、という感じ。

平日に行ったので、他にディナーのお客はいなかった。。。その割に、店員のサービスは普通だったか。カジュアル・ディナーには手頃なレストラン。

ちなみに、研究所のセミナーシリーズのスピーカーとの6人でのディナーだった。

Zizzi
UKでフランチャイズ展開しているイタリアレストラン。グラスゴーにも3軒ほどあり、近代美術館GoMAの裏にあるに行く。

広い店内で、店内中央が厨房で、大きな石釜があり、席から直接調理の様子を見ることができる。店内は金曜日昼下がりということで、家族連れも含め賑わっていた。

研究所の神経科学グループのクリスマスランチで行く。

25ポンドほどのクリスマスランチコースを全員頼む。シャンパンとデザート前のカクテル付き。料理は結構イケた。オードブルでガーリックブレッドを頼んだ学生さんは、その多さのため、皆とシェアしてた。。。カラマリは美味しかった。

家族でイタリアンという場合に良いかも。

2013年11月30日

ミーティング

ここ2週間、3つほどレアなミーティングがありました。

GPRNミーティング
最近、グラスゴー大とストラスクライド大とNHSの一部の人たちが中心になってGPRNという研究グループを立ち上げた。異分野の知識・ノウハウを結集して統合失調症や躁うつ病などのpsychosis(精神病)と闘おう・そのための研究を推進させようという主旨のネットワーク。僕も文字通り末席を汚していて、1年前くらいから始まっていた会議に顔を出していた。

その正式な立ち上げイベントが11月20日にグラスゴー大で開催。
招待講演者は超一流の方ばかりで非常に勉強になった。招待講演者の人たちはアドバイザーという位置づけで、今後グループ内でコラボを推進していこうという方向。

MRCボードミーティング
MRCグラントの最終意思決定はボードミーティングで行われるのだけれども、そのボードミーティングに見学者として招待してもらった。

上述のGPRNイベントの後、飛行機に乗ってヒースローへ。終バス・終電を乗り継いでSwindonなる、UKの研究カウンシルの総本山がある都市へ。

翌朝、僕も含め3人がボードミーティングを見学。どのようなプロセスを経て最終意思決定がなされるのか知ることができてメチャクチャ勉強になりました。こういう機会を与えてくれるのはホントにすばらしい。

その帰り、ヒースローでメールをチェックしてたら、そのMRCグラントのレビューのオファーが。。。偶然なのだろうけど。

CCNi debate
そして今週木曜日、またまたグラスゴー大でCCNi debateなるイベント。脳の大域・局所回路の機能・構造に関するトピックで、UK、ヨーロッパから4人のスピーカーが呼ばれ、20分ずつトークし、最後文字通りディベートするという形式。

そのスピーカーのうち一人が元ボス・ケンでした。。良い意味で全然変わってなくて、ケン節炸裂。。

僕がいることに気を遣ってくれたのか、ラトガーズ時代の話が中心で、彼のトークの後、僕に直接話しかけてくれる人も。。。

ケンは招待講演者ということで忙しそうだったけれども、少しだけ話す機会があって、家族みんな元気そうでした。

2013年11月10日

REF2014

Research Excellence Framework、略してREF。UK内の大学の研究力を測って資金分配を決める独特の制度。大学への資金配分を決める制度だから、大学としては死活問題の超重要なイベント。

その申請締切が近づいてきて、ガーディアンネイチャーにも関連記事が出て盛り上がってる。

このREF、以前はResearch Assessment Exercise(RAE)という名称だったそうだ。RAEでは5年毎にUK内の大学の研究レベルを評価し、それに基いてお金の配分を決めていたもよう。

wikipediaによるとRAEはサッチャー政権時代の1986年からスタートしたみたいだからそれなりに歴史がある。

2008年のRAEを最後に、今回からREFと衣替えをしたらしい。その第一回目の申請締切が11月末で、一年かけて審査され、2014年末評価が下される。

このREF、簡単に言うと、個々の研究スタッフのアウトプットの総和を学部なり研究所ごとに測って、今後数年間のお金配分の根拠にする。

個々のスタッフのアウトプット情報は、最大4つまでの論文、支出額(過去エントリー参照)。そして「インパクト」なるものが今回から新しく付け加えられたもよう。そのインパクトがよくわからなくて、僕が理解しているところでは、社会貢献度的なもの。例えば、会社を興して・・・など。そういう時代だから、そういうものも測られる。。。

REFは大学にとって死活問題だから、露骨な戦略に出るところがある。
例えば、
・このREFの締切に合わせて有名研究者を外部から雇う。複数。。
・一部スタッフをティーチングスタッフにし(つまり戦力外通告)研究スタッフとしてカウントしない。。

倫理感を評価するとは明示されていないので、高得点を稼ぐためになんでもする。。。

REF申請のために、トップの人達や事務系の人たちはかなり時間を費やしている。そのためのスタッフを雇ったりもしているらしい。。。

何となく馬鹿馬鹿しいが、他に代替案を思いつくかというとそれはそれで非常に難しい。。。

結局のところ、良い研究をする、というのが本質なのに、余計なことでリソースを浪費しているのは確実。

RAEなりREFをモデルに似た制度を導入している国がいくつかあるもよう

とにかく、ベストではないけれど、UKらしい制度の一つ。

2013年11月3日

大学院指導教官の選び方

The real Prize is enjoying doing science. This is a Prize that I have won. I want my student - and every aspiring young scientist - to win it too.
- Ben A. Barres

大学院に進学する時、右も左もわからない状態で、たまたま興味を惹かれた・もしくは門戸が開かれた研究室を選んで・・・というケースが、自分も含め、大多数だと思われる。

中には、ラボ選びを誤り、不幸な大学院生活・研究者生活を送るケースもある。。。

けど、大学院進学時、研究室選びの指針・マニュアル的なものを入手し、賢く研究室を選べば、研究人生は大きく変わるはず。良い方向に。

そんな指針を提供しているエッセイが2週間前のNeuronに掲載されていたので備忘録としてまとめます。

著者はスタンフォード大のBen A. Barres

このエッセイによると
1.良い科学者
2.良いメンター
を満たす指導教官を選ぶべしとのこと。

良い科学者
良い科学者とは、もちろん「良い科学」をしている研究者。

まず、良い大学の指導教官が良い科学者とは限らない、と釘を刺す。逆もしかりで、有名でない大学でも、優れた研究をしている研究者はたくさんいてる。

つまり、大学で選ぶなと。

一方で、大学院の課程を通して「良い科学」・「悪い科学」を学ぶわけだから、大学院進学時に「良い科学」をしてる指導教官を選ぶのは至難の業。

では良い科学者をどうやって見ぬくか?

幾つか指針が示されている。

一番目は抽象的だけれどもこう:
重要な問題に答えるための研究をしていて、その問題に対して新しいコンセプトを打ち出すような研究、その問題の内部・仕組みに迫るような研究を進めている科学者。

例えば、万物になぜ質量がある?という超本質的で重要な問題に、新しい素粒子の存在を提唱する理論を考えたり、その素粒子の存在を実験的に証明したり、その粒子の性質を調べるような研究をしてノーベル賞級の研究をしている人たちは良い科学者と言って良さそう。

第二に、良い科学者はいわゆるトップジャーナルに論文を出していると。
一方で、ラボの規模も考慮に入れて、ラボの生産性を評価せよとも。そして、もしも5年間良い論文が出ていないようなラボはNGだとも。。

第三に、H-indexを紹介している。それが高い研究者は良い研究者の証(一方で、若手研究者には当てはまらないこともある)。

第四に、大きなグラントを当てているか。米国だったら、NIHだったりHHMIだったり、UKならRCUK系やWelcome TrustやERCのグラントか。日本なら科研費の大き目のヤツだったり、CRESTとかになるのか?(日本の場合、反対意見、つまりお金持ってる科学者が良い科学者とは限らない、という意見も出そうだが。。。毒)

お金がないとやりたい研究が制限され、実際問題として大事なので、良い科学をする上では必要条件のような気がする。

良いメンター
このエッセイではまずメンターのあるべき姿が述べられている。

メンターの重要な仕事の一つは、
学生が良い問題かつ手の届く問題を公式化させるのを手助け、その問題に取り組むための研究・実験を確立させるのを優しく(gently)指導しつつ、学生を時間をかけながら徐々に独立させていくこと、とある。

逆に、良いメンターは、学生に科学的にどうでも良いような問題に取り組ませないと。

また、良いメンターは、学生の指導にとにかく時間をかけると。
その指導には、科学に関するディスカッション、良い実験のデザイン法、データ解析・解釈、論文・グラントの書き方、論文レビュー、トーク、そしてキャリア指導が含まれる。つまり、科学者として必要な全プロセス。

さらに、良いメンターは、科学者としての経験値を上げるような各種コース(サマーコースやカンファレンス)への積極的参加を許し・推奨すると。

では、そんな良いメンターをどうやって見つけるか、興味のあるラボのボスが良いメンターかどうかどう見抜くか?

第一に、その現・元ラボメンバーと話せと。
ボスは時間をかけてくれるか?
ラボ生活をエンジョイしているか?
ラボにチームスピリットがあるか?
みんな助けあっているか?
ラボミーティングは、みんなが考え・アイデアを出し合う場か、それとも、ボスから次の細かい指示を仰ぐ場になっているだけか?

第二に、ポスドクと大学院生の比率を知れと。
もしラボメンバーがすべてポスドクだったら、ボスは学生指導をエンジョイしていない、積極的にその時間を減らしているリスクがあると。(ただ、学生比が高すぎると、逆にボスからの指導時間が減るのでは?と思うのだが。。。)

異様に大きなラボには要注意とある。

最後に、ボスのメンターとしての記録を知れと。
つまり、在籍してたラボメンバーが将来どうなったかを調べよと。


このエッセイはさらに(ダラダラと)続く。。。

まず女性研究者へのコメントとして、ボスに女性としてのロールモデルを求めるのも悪くないけれど、男性のボスも見て、女性のラボメンバーが在籍して良いトラックレコードを残しているか調べよと。

次に、上述のことに関連するけれど、在籍している学生がハッピーか確認せよと。

中には、週60時間以上労働を期待してるボスがいてそれを明示的に伝えてくるボスがいるけど、そういう外部プレッシャーではなく、学生自ら進んでハードワークをしたくなるような環境かが大事だと。

さらに、「ブラックラボ」とも言うべきラボ・ボスの例も。。。
自分のキャリアだけを考えて、学生のキャリアを考えないボス。
ラボ内で学生を競い合わせるボス。
学生を奴隷のように使い、学生に論文を書かせないボス。
論文をずっと寝かせるボス。
移籍時にプロジェクトや試薬などを持って行かせないボス。


このエッセイでは、ラボ選びを越えて、ラボを去るタイミングについてもアドバイスしている。
夢を抱いてスタートした大学院生活も多くの人は壁にぶつかる。ハッピーな大学院生がブルーなものになることはよくある。

そんな時はこうせよと:
ボスと腹を割って話し合えと。
ボスにその問題を解決させるチャンスを与えよと。

そして、もしボスが同情的でなかったら、ラボを変えよと。

もしハッピーでいれるラボが見つからないなら、サイエンスは正しいキャリアでない可能性もあると。けど、多くの場合、単にメンターがひどかったり、何らかの理由でラボがあってないだけとのこと。

さらにこのエッセイでは、一旦良いラボを選んだら、どうサイエンスに向き合うか少しアドバイスしている。
重要な問題を選び、流行りを追うなと。
数ではなく1つの良い論文を書くのに集中せよと。


後半、著者はメンターシップ論について述べている。

良いメンターシップなるものは、学生が去って終わるのではなく、その後の面倒を見ることも含まれ、大きな責任が伴うものだと。

そして、メンターシップを測るM-indexなるものを提唱している。M-indexとは弟子のH-indexの平均値。

良いメンターになるための記述も少しある。
その中で、The Gates Foundationが進めているMeasures of Effective Teachingのことも紹介している。(実際、リンク先にある資料は役立ちそう)


最後に、メンタリングをもっと評価する制度の必要性を説いてこのエッセイは締めくくられている。

---
科学のことをいろいろ学ぶ機会はあっても、メンタリングのことを系統立てて学ぶ機会は皆無。

結局のところ、数少ない自分のメンターを教師・反面教師として、あるいは知人から伝え聞いて学んだりと、実際にやってる科学とは対極的な方法で、体験していくしかないのが現状。

一方で、メンタリングは、チームとして科学を進める上では非常に大事な問題。

このエッセイ、全体としてはちょっと読みにくいけれども、重要なエッセンスが散りばめられていて、今後定期的に読みなおしては、自分のメンタリング力を少しずつ高める必要があると思った次第。

なので、これから大学院に進学する人だけでなく、ポスドク・PI含め、神経科学を越えて役に立つエッセイだと思いました。

2013年10月13日

日本とスコットランドの教育

最近OECDによる国語力・計算力に関する調査結果が発表され、日本はことごとく上位。

それを受けて、日本はなぜ強いのか、についての記事がGuardianに掲載されていた

日本人にとっては新鮮味に欠けるけれど、そこでは日本の教育システムのしっかりしてる点、そして弱点が述べられている。その弱点は、もちろん英語。文法や読解力はすごいのに英語でのコミュニケーション力が乏しいと。。。

一方、コメント欄では、英国人(?)から見た日本がいろいろ分析されている。長年築き上げられてきた文化・社会構造の違いに着目しているコメントがいくつかあったりと、記事以上に勉強になる。

自分の子供はスコットランドの学校に通っているけれど、確かに日本と全然違う。

そもそも教科書がない。。。

「ドリル」的なものはもちろんない。

ノートもある意味貧弱で、ノートというよりメモ帳的なサイズのミニ冊子に手書きで文を書いたり、算数の計算を書いたりと、寺子屋か?と思うようなレベル。(寺子屋には行ったことはないけれど)

そういうシステムという点で、この国はよろしくない。
OECDの結果がそれを如実にあらわしてるように思う。

一方、次の3点は、日本の教育システムは学んでも良いかもしれない。

第一に、答えのない宿題。
スコットランドでも宿題は出るけれど、ドリルの5~10ページをやれ、といったものではなく、いわゆるopen questionが出される。つまり、答えは一意に決まらない、回答者しだいの問題。こういう問題は、得てして総合力を発揮できる場でもあるので、伸びる子はとことん伸びるように思う。

第二に、会話形式の授業。
小学校の早い段階からグループ・ディスカッション的なことをやるもよう。こういうのがあるから、こっちの人たちは単純な言語力を超えた部分で、ディスカッションになると強い(人が多い)。

第三に、褒め方。
良い所を見つける、というのが徹底している。あら探しはしない。

例えば今週、3者面談が学校であって参加してきた。担任の先生からclever girlを連発されると、仮にそうでなくても親・子供共に自信がついて結果もそのうち伴ってくるのでは?という錯覚さえ覚える。

一方、これを逆にすると、ホントはcleverな子でも自信を失い、伸びるものも伸びないということになるかもしれない。

日本の教育システムの完成度は世界トップレベルなので、ちょっとした改善でさらに伸びるだろうと、容易に想像できる。底もそこそこのレベルで、伸びる子は伸びるようなシステム。

一方、スコットランドの教育システムの場合、まずは「システム」作りからスタートしないといけないだろうから、ある意味絶望的。。。ネイティブの言語が英語、という最強のアドバンテージにかなり頼ってきてるように思う。

2013年9月29日

The Fish People Cafe

シーフード・レストランThe Fish People Cafeへ。

お薦め。

The Fish Peopleは有名かつ日本人にはありがたい魚屋さんで、刺し身にもできる新鮮なシーフードを扱っていて、そこが最近レストランも経営しはじめた。

場所は、グラスゴーシティ・センターから少し離れたところ、クライド川南部のShields Road駅にある。

家族4人で6時の予約を入れて行った。

店内はテーブルが6つほどと、お洒落なカウンター席とこじんまりとしていて、市場で撮ったと思える写真がいくつか壁に飾られていた。

まず、Pinot Grigio, Uvam, Mabisなるイタリアワインを大グラスで注文。辛味が少しあるけど非常に飲みやすい白ワイン。

スターター系として
Home baked soda bread and butter

イカとネギを和え炒めにスウィートチリ添え的な特別メニュー
を注文。

メインに
Chunky fish stew
Crayfish linguine
Pan fried Tarbert monkfish
Hand dived Barra scallops
とサイドとしてシーザーサラダ
を注文。

僕が注文したmonkfishそのものはグロテスクだけど、料理そのものは非常にきれいに仕上げれていて、monkfishの厚めの白身が2切れほどに小エビ、黒豆が和えてあり、オリーブオイルベースのソースがかかっていた。食感も味もしっかりしていて美味しかった。

他の料理も少し味見したけど美味しかった。
特にシチューは子供でもしっかり食べれた。(味は濃いので、水をたくさん飲んでいたが。。)

デザートには
banana loaf sundae
ice cream
を。

どちらも美味しくて、特に前者はバナナづくしでバナナ好きにピッタリ。

レストランそのものは、フォーマルとまでは言わないけれど、ファミリーフレンドリーではないので、小さい子で騒いだりするとNGな雰囲気だった。

実際、キッズメニューはない。

価格設定はリーズナブル、ウェーター・ウェイトレスの対応も良く・早く、料理が運ばれるテンポも良い感じで、レストランとしての質は高い。

地下鉄駅の巨大駐車場があるので、駐車場所を探す必要なし。

リピーターになっても良いと思えるレストランだった。

2013年9月1日

UKビザ更新

UKビザTier2 Generalの更新が無事完了したので備忘録を。
僕の場合、2010年8月に最初のビザを取得し、今回は英国内での更新。

Dependentsは、妻と子供2人。

ガイドラインはこちらで、条件によって申請手続きが違って超複雑になってますが、必要な情報はすべて入っていたと思います。

大まかな流れは、以下の通り。
・必要書類用意
・オンライン申請・申請費支払
・書類送付
・バイオメトリック情報送付(手数料支払)
・ビザ発行

1回目申請時にクリアしたポイントの一部(英語力など)は今回も持ち越せたりと、一回目に比べると申請手続きそのものは簡単だった。が、お金と時間がとにかくかかります。。。

今回のタイムラインは以下の通り:
5月上旬 ガイドラインに目を通す。(特別アクションは起こさず)
6月3日 大学にCertificate of Sponsorshipの発行依頼
6月21日 再三催促し、Certificate of Sponsorship発行
6月23日 オンライン申請
6月24日 写真など必要書類を準備
6月25日 送付
6月27日 ポストオフィスのトラッキングサービスで書類が届いたことを確認
7月11日 バイオメトリック情報取得のためのレターが届く(が、情報にミスあり)
7月12日 レター再発行依頼
7月18日 レターが再度届く
7月19日 ポストオフィスでバイオメトリック情報送付
8月21日 ビザ(バイオメトリックカード)が届く
8月22日 パスポート類返却
*ビザ発行日は8月19日とレターにあった。

以下、各ステップごとに。

必要書類等用意
更新ということで、用意すべきものは簡単だった
・大学からのCertificate of Sponsorship
・パスポート
英語力・経済力関連の書類は、初回をパスしていると用意する必要はなかった。

大学からは2ヶ月見ておけば良い、と言われていたので、6月上旬にCertificateの発行を依頼し、6月21日発行。結果的には、ちょうど2ヶ月で発行。

オンライン申請
こちらから対象ビザを選び、アカウントを作り、申請情報を入力。

一通り入力し終わると、最終ステップに入り、カバーレターのPDFが作成される。
申請費をクレジットカードで支払う。
4人分、£1,880なり(それなりの海外旅行を楽しめます。。。)

送付書類用意
オンライン申請時に作成されるカバーレターに郵送すべきID類が記載されていた。

妻への要求文書がやっかいで、一緒に住んでいることを証明する証拠が要求された。
・運転免許書
・NHSからのレター
・学校に通ってる場合はそれ関係の手紙
・銀行からのステートメント
このうち2つを出す必要があった。
我が家は、ジョイントアカウントにしてなかったため、始めの二つを。なので、パスポートだけでなく、運転免許書まで送付する必要があった。
できるなら早めにジョイントアカウントを作成しておくと、申請中、IDを手元に確保できて良い。

ちなみに、「数ヶ月以内に発行されたもの」とあったけれど、そんなものなかったので、2010年に発行されたものを送った(しかも、NHSからのレターはSakataではなくSakapaになってたりする。。。さすがNHS!)。

ついでに、カウンシルタックスの請求書と結婚証明書も送付してやった。
つまり、
・運転免許
・NHSのレター(誤字あり、3年前発行)
・今年のカウンシルタックスの請求書
・結婚証明書
を郵送。

結果的には、これらでOKだった。(あくまで結果論)

あとは、家族全員分のパスポートと写真。

書類送付
Post OfficeのDelivery Guaranteedで郵送。
翌日トラックしてみると、送付先変更、とでて、ちと心配したが、次の日には無事届いた。おそらく、指示してあった送付先は私書箱だったので、そこから改めて別の住所に送る仕組みなのだろう。

ちなみに、届いたというacknowledgementもないので、トラックしてないと、届いたかすぐに知るすべなし。。。

バイオメトリック情報取得のレター
2週間後にレターが紙で送られてきた。しかも、再生紙で。。。
しかも、妻の誕生日に誤りつきで。。
オンライン申請の意味なし。。。
金返せ。。。

電話し、妻のレターを再発行してもらう。
1週間後に来た。(この辺はUSとは違うか?)

バイオメトリック情報登録・送付
レターが届いた翌日に、グラスゴーのCity CentreにあるPost Officeへ行く。
そこで写真を撮られ、指紋スキャン。
一人20ポンド弱かかる。ディナーより高い。

一方、担当のおばさんはグラスゴーの人らしく、とてもフレンドリーで良い人だった。
他に一組いたけれども、基本的にはすぐに済む。
予約不要。

あとはとにかく待て

と言われた。

ビザ発行
8月22日、無事にパスポート類がすべて届く。
数年前からパスポートへのシールではなく、免許みたいな電子チップ付きカードがビザになったようで、国外を出る時はその両方を持っていかないといけない。

---
ビザがないと働けない・住めないのはわかるけれども、パスポートを1ヶ月以上も預けないといけない仕組みだけは何とかして欲しい。。。もしこの間に緊急帰国する必要が出てきたら、と思うと、ホント不安になる。

この点、USの方が、国内申請できないとはいえ、まし。
国外、例えばフランスのUK領事館で申請する必要があって、数日で発行されるなら、喜んでそうする。

申請費に関しては、Home Officeへの予算削減の煽りが移民へ添加され、さらに値上げされるらしい。2年後に永住権申請になるけど、家族4人分いったいいくらかかることやら。。。しかも半年くらいかかるらしい。。。

とにかく時間とお金がかかります、この国は。。。


2013年8月18日

夏終わり

スコットランドはすっかり秋モードで、気温は最高でも20度以下の日が続くようになり、イングランドより一足早く、子供の学校では新年度がスタートしてます。

ちなみに、今年の夏は、一時30度弱くらいまで上がる日が続いたり、2週間ほど傘いらずの日があったり、BBQをうちで何回かできたりと、こちらに来てから3年間で一番夏らしかったです(これでも)。

UK国内で最近の大きなニュースの一つはジブラルタル問題の再燃。
人工防波堤(?)の建設に腹を立てたスペインがジブラルタルの国境越えの待ち時間をわざと長くしたり、通貨料を課すぞと脅し、UKはそれに対抗し、「ルーチン」という名目で戦艦をジブラルタルに送ったり、EUにクレームしたりと、双方一歩も引かない状態が続いて盛り上がってます。ジブラルタルやら、フォークランドやら、UKもon goingな領土問題を抱えてます。。。

仕事関連では、新しいポスドクがそのスペインから来てくれました。サイエンスに国境なしではないですが、今のところ、ラボメンバー全員国籍が違ってます(たまたま)。体制的には、おそらくポスドク3~4人、大学院生2人くらいの1-3-2体制が当面は最もマネージしやすそうなので、それを維持していく必要があります。

ちなみに、6~9月の時期が一番研究に集中できる時期で、自分でいろいろ立ち上げができたりと楽しい時期でもあります。その分、今後夏休みをどう取って家族とのバランスを図っていくかは少し試行錯誤が必要そうです。

研究の立ち上げという点では、大学院生には、経験的に難しいところがあってどうしても非効率になるので、その辺は、自分自身でいろいろやってレールを敷いてあげるのが、ラボとしては良いと強く思う今日このごろ。と、大学院生を迎え入れることはかなり慎重に考えるべきだということにようやく気が付きました。。

2013年8月4日

世界大学ランキング

世界大学ランキングについて少し調べてみた。

3つ有名なランキングがあるもよう。
Times Higher Education(THE)のランキング
QS世界大学ランキング
Academic Ranking of World Universities(ARWU)

最初の二つは2009年まで同じだったらしく、THEは以降Thomson Reutersのデータも利用してランキングを算出している。

3つ目のARWUは上海ランキングともいわれてるらしく、ランキングのさきがけらしい。

ここでは、THEにとりあえず注目(理由はUKベースの雑誌が算出するランキングで、聞いたことがあったから)。

ただ、wikipediaには最新の情報が反映されていないので注意。

THEのランキングでは各大学を100点満点で評価してランキング。
以下そのブレークダウン。
詳細はこちらを。

まず以下の5つのカテゴリーごとに大学を評価
1. Industry Income
2. International outlook
3. Teaching
4. Research
5. Citations

各カテゴリーごとに、さらにいくつか評価基準があり、その各評価基準ごとに重みが付けられスコアを算出するもよう。

Industry Income
1つだけの評価基準。
企業からの研究資金収入をアカデミックスタッフの人数で割った値。

International diversity
3つ評価基準がある。
第一に、海外組・国内組スタッフの比
第二に、海外組・国内組学生の比
最後に、海外研究者との共著論文

Teaching
5つ。
第一に、reputation surveyなるものがあるもよう(重み高し)
第二に、アカデミックスタッフあたりの学生数
第三に、博士と学士取得者数の比
第四に、アカデミックスタッフあたりの博士取得者数
最後に、アカデミックスタッフあたりの大学総収入

Research
3つ。
第一に、Reputation survey(これまた重み高し)
第二に、研究費収入
第三に、スタッフあたりの論文数

Citations
Web of Scienceから算出される論文引用数インデックス

5大カテゴリーの重み付が興味深く、
Industry Income 2.5%
International diversity 7.5%
Teaching 30%
Research 30%
Citations 30%
という内訳。

これに基づき100点満点として評価するもよう。

ちなみに、Reputation survey、これはThomson Reutersが行うAcademic Reputation Surveyなる調査からの数字に基づいているらしい。

なんとなく胡散臭い。。。

ちなみに、最新のランキングでは
1.カルテク(米)
2.オックスフォード(英)
3.スタンフォード(米)
4.ハーバード(米)
5.MIT(米)
6.プリンストン(米)
7.ケンブリッジ(英)
8.インペリアル・カレッジ・ロンドン(英)
9.UCバークレー(米)
10.シカゴ(米)
がトップ10。米英独占。

日本はというと、
27.東大
54.京大
128.東工大
137.東北大
147.阪大
の5大学がトップ200位圏内。

ちなみに、ストラスクライド大は、ぎりぎりランクが付く351-400位(このカテゴリーでは細かい順位はついていない)。慶応と早稲田が同じ圏内。意外。。。

確かに、このランキングだけみると、日本の大学は苦戦している。どの大学もその半分くらいの順位で良いように思う。

もしもランキングを上げたいなら、まずはインパクトを上げる方法を考えるのが賢明かつ堅実だと思われる。

が、すぐに変化するものでもなさそう。というのは、Citationsやreputationがかなり重視されているので、一朝一夕で変わるものではない。

が、メチャクチャ論文を引用されている超有名研究者をヘッドハントする、というトリックはアリ。つまり、ノーベル賞受賞者をたくさん雇えば良い。大金をはたいて。

一方、International Outlookの重みは低いので、そこをターゲットにしても、順位はなかなか上がらない。なぜなら、総合点数への貢献度(重み)は非常に低いから。

例えばストラスクライド。International Outlookは63と、トップ10大学と肩を並べてる。。。

もちろん、日本の大学のInternational Outlookの低さは異常のようにも見えるけれど、国籍問わず、良い研究者・科学者を如何に養成・増やすか、というのがほとんどの評価項目にポジティブな効果をもたらし、ひいては大学ランキング上昇に貢献すると思われる。

トップ10の大学がそうしてるんだから、そんなことは自明のようにも思える。

2013年8月3日

3年

グラスゴーに移住してちょうど3年。

移住直後はいろいろありましたが、スコットランドの大学から生活まで、異文化の環境にそれなりに慣れてきました。今回はこの3年で学んだことを3つ。研究・大学関連にフォーカスして:

1.グラント制度
よく出来た制度だと思います。

まず、UKRCはいくつかカウンシルを持ってますが、それぞれに独自の戦略をしっかり決めていて、グラント申請書を書き分けやすいのが一つ。

第二に、国外研究者にも依頼しながらpeer-reviewし専門家の意見を仰いだ上で意思決定する審査制度。研究者への負担を上手く分散しながら、良い研究に投資しようという姿勢が伝わってきて、規模は小さいながらも、UKのレベルを長年保っているのが何となく頷けます。

グラント申請書書きは嫌、と言う人は多いですが、サイエンスのやり方を身を持って学ぶ良い機会だと個人的には思ってます。つまり、科学者養成の役割も果たしている。

また、ソースという点では、チャリティー系、EU系ソースへのアクセスも可能で、厳しい厳しいと言いながらも、みんな何とか生き延びてる印象です。

Wellcome Trustの変革は、多くの人達には大打撃だったみたいですが、僕が来る直前に変わって、僕は以前を知らないので、コメントできる立場にはないです。超一流の研究者だけがアクセス可能なお金、それだけです。

それから、いわゆる産学連携を進めるための特別なソースも各カウンシルが用意していたりと、いわゆるトランスレーショナルな点もそれなりに意識して進めている印象です。UKというより時代か。

一方で、UK以外の欧州の一部はかなり深刻で、かなり悲惨な状況の国もあります。。。

2.職の安定性
働き出すまで半信半疑でしたが、UKにはアメリカ的なテニュアトラックはないので、一旦PI職に就くと無駄な精神的プレッシャーがないです。プレッシャーゼロ、ではないですが、適度なレベル。

もちろん、中には胡座をかいて戦力外な人も出てきますが、研究スペースは次第に奪われていき、ティーチング要員になっていきます。トップの裁量でクビなんていうことは聞いたことないです。

過度なプレッシャーのもとウソをつく輩出てきて全体にダメージを与える、よりはましかなという印象。

一方、給料は実績に基づく年俸制ではなく、毎年2,3%ずつ上がっていく仕組み。けど、結果を残すと、数ランク以上上がる柔軟性もあったりと、悪くないです。

ポスドクに関して。
ポスドク問題は、万国共通の問題です。厳しい。。。ポストがない・できない。。。

ただ、研究以外の職に就ける機会も少しはある、という印象です。
実際、グラント関連でメールを受け取る時、Drの肩書きの方からメールを受けとったり、研究機材を販売している会社の窓口もDrの人だったりすることが多いです。

最後に、大学院制度については、アメリカほどしっかりしてないので、研究者養成という点では、いろいろ問題があります。UKでPhDを取って、ホントに将来の安定につながるか、極めて疑問です(と自分が大学院生を見てることは棚にあげますが・・・)。

個人的には、PhDを取るならアメリカで、というスタンスは以前から変わってないというか、さらに強く思うようになりました。

3.アウトリーチ
国というよりそういう時代なのかもしれませんが、アウトリーチ・public engagementという発想はそれなりには根付いてるなぁ、という印象です。

BBCやガーディアンでは良い記事が多いし、バスなんかで無料で配布されてる日刊紙にも、科学関連の意外としっかりした記事がごくたまに載ってたりします(多くはゴシップ系記事ですが)。

チャリティーのウェブを見ると、わかりやすいしっかりした情報が載っていたりして、一般の人からすると、その気になればいろんな情報にアクセスしやすい環境が整っている方だと思います。

ローカルなレベルでは、近くのグラスゴーサイエンスセンターのショーは、メチャクチャ良くできていて、子供から大人まで楽しめ質がかなり高いです。

大学レベルでは、キャリアパスという観点からか、大学院生にアウトリーチ活動に関わってもらうイベントもあったりして、近くの小学校に行ったりしてます。

ちなみに、僕はそういうのにはまだ全く関わってません。。。

以上、まとまりはないですが、3点。

他にも生活関連のことで学んだ・知ったことはいろいろありますが、総合していうと、UKなりUKの中のスコットランドの住み心地は予想より良い、というのが感想です。それだけ慣れた、ということなんだと思います。

2013年7月28日

Elia

グラスゴーのジョージスクエアにあるギリシャ料理屋Eliaへ。

店内は比較的広々としていて小奇麗。行ったのは月曜日だったからか、お客さんは3グループほど。

まず、ビールの品揃え、多くはない。
Tennentsを注文。
始めからワインを注文すべきなのかもしれない。

パンとオリーブオイルが振舞われる(タダ)。
まずまず。

スターターとしてHoummusを注文。

見た目、文字通り「チキン色」したポテトサラダのようなペースト状のもので、それが皿に盛られ、そのペーストの上にオリーブオイルがかけられていた。一緒についてきたナムのようなパイ生地にそのペーストをつけて食べる。

まずまず。

メインとしてMousakaを注文。

グラタン皿のような円柱状の厚手の皿で出てきた。これまたグラタンのように、表面にはチーズか何かが固まった「皮」があり、中に牛ひき肉やジャガイモなんかが入っていた。グラタン系、という感じ。

まずまず。

サービスは普通。
ただ、チェックを済ませた後、店長かよくわからないオジさんがフレンドリーに話しかけてきてくれた。

値段は、二人で30ポンドほど。

TripAdvisorのランキングによると1113店中110位とあり、そういう感じ。便利な場所にあるけれど、一回行けば十分かな、というレストラン。

ギリシャ料理は初めてだったけど、見た目・味共に派手さはない。けど、他のメニューも食べてみたい気はしないでもない。

ちなみに、今回は日本からのお客さんと一緒に行き、研究の話で盛り上がりました。その人はもともとギリシャ料理のことをよく知っていたので、メニュー選びの時に助かりました。

2013年7月27日

BBSRC Strategic Skills Awards

BBSRCを含むUKのリサーチカウンシルが提供している大学院生のためのstudentshipがいくつかあります。今回のタイトルにあるStrategic Skills Awards(以下SSA)は、studentshipでサポートを受けている大学院生の研究プロジェクトを追加サポートする制度。

Strategic Skillsとあるように、BBSRCの戦略に即した技術習得を期待できるプロジェクトをサポートするのが狙いで、特にin vivoの研究を前提にしてます。

昨年から、うちの研究所とグラスゴー大は、BBSRC DTP(Doctoral Training Partnershipsの略)という制度のもと、毎年10人の大学院生がサポートを受けることになっていて、僕のラボにも一人大学院生が来てくれてます。

ということで、SSAへの最低限の申請条件を満たせてたので、春にアプライしたところ、今週、アプリケーションがsuccessfulだったという連絡が届きました。

もともと申請条件そのものが厳しいというか、限られた人しかアプライできないし、請求額も3年で最大30Kなので、採択率は高いと思いますが、とにかくありがたい話です。

ちなみに、申請書は3ページのみ。

プロジェクトのアウトライン、要求するリソースの正当化、予算案という構成。短い分、情報を圧縮しながらもできるだけ単純な表現を心がけました(というか、難しい表現ができない。。。)。

BBSRC DTPでは、大学院生の給料と年間5Kの研究費がもともとついていて、4年制なので、このSSAと合わせれば合計100K以上と、それなりの額にはなります。

先日のBBSRCのグラントと合わせて、これから規模拡張を図れそうです。

2013年7月20日

イングランド南部旅行

夏休みを取ってイングランド南部へ旅行してきました。

Eastbourne
まず目指したところ。

Eastbourne Pierを中心に、海岸線沿いにお洒落なホテルが立ち並ぶ小さ目のリゾート地。

泊まったのは、B&BのMarina。そのお洒落なホテルではなく。
そのB&Bは、Pierから海岸線沿いに歩いて15分ほど。
泊まった部屋は改装したてらしくきれいだった。

朝食は手作りのブリティッシュ・ブレックファスト。ただ、8時半から朝食と、若干遅目。
オーナーは親切だった。

裏手に駐車場も5台分くらいあり。
近くは路上駐車OKの道がたくさんあったので、駐車場が一杯でも路駐可能。スペースを見つけられれば。

2泊したうち2日目のディナーでThe Belgian Cafeなるレストランへ。

場所はPierから徒歩数分の便利なところ。ベルギービールが充実していてシーフードが食べれる。

週末にはライブ演奏もあるもよう。

店外にもテーブルがあって、始めそこに席をとったけれど、海風が肌寒くなってきて店内へ移動。。。

一方、店内は熱気で若干暑め。

サービス、価格共にまずまず。
イカスミリゾットを注文したけど、えらく薄口だった。。。

観光地レストラン、という感じ。

ちなみに、Eastbourneに宿泊した主な理由は、姪が短期語学留学に来ていて、その施設がEastbourneにあったから。

イギリスの語学留学地として有名らしい。着いた日に、姪を夕食に連れ出す。

Eastbourneは良い街だった。


Seven SistersとBrighton
Eastbourneに滞在中の2日目、午前Seven Sisters、午後Brightonのビーチへ。

Seven Sistersはチョークの断崖。
Eastbourneの中心から車で10~15分くらいのところにビジターセンターと駐車場(有料)があり、そこからトレイルコースを歩いて海岸線まで歩いて行く。片道30分くらいの距離。

いくつかあるコースのうちBeach Trailを選んで家族四人で歩いてみる。

娘たちは途中の草花・石などにトラップ(寄り道)されえらく時間がかかったけれども、道は平坦で、暑すぎることもなく、程よい距離。

チョークの断崖が左手に見え、一部の人は海岸沿いに崖までさらに歩いていた。
自然を楽しみながらの海水浴が可能といえば可能で、なかなか良いスポット。

そこからさらに車で30分ほど走りBrightonへ。

日曜日で海水浴日和ということでメチャクチャ混んでた。

それでも車を駐車場に停めれ、17時頃まで海水浴。
といっても、海水はメチャクチャ冷たく、きれいではないので、多くの人はビーチで日光浴を楽しむという感じ。ただ、人がメチャクチャ多いので、ビーチで遊ぶ、というより、ただそこでゴロゴロする、という感じ。

Pierには遊園地もあったり、大きなホテルやデパートなんかもあったりと、良いリゾート地の雰囲気だった。


レゴランド
旅行後半はロンドン方面へ北上し、レゴランドへ。

レゴランドは、人が多いと1日で全部網羅するのは難しい、という規模。たくさん乗り物があって、体験系乗り物もあって結構楽しめる。

レゴらしさもいろんなところであって、ミニランドの街はなかなか見応えあり。

今年からできたらしい水遊びスペースでは、子供たちがかなりエンジョイしていた(大人用に、日陰の待機場所がもっとあると良いのだけれども。。)

全体的に、ファミリーフレンドリーな作り方だと思った。

まず、小3の長女でも、ローラーコースターも含め基本的にすべての乗り物に乗れた。逆に言えば、絶叫系が皆無なので、それを期待している人には物足りないのかも。

また、喫煙は基本喫煙所のみ、となっていた。
ディズニーランドの時のように間接喫煙でストレスを感じることはほぼ皆無(それでも吸ってる人はいたのはいたが)。

それから、駐車場代が3ポンドだった。アフォーダブル。

月・火・水(午前のみ)と行ったけれども、月曜日は平日でもかなり混んでた。平日に行くなら中日が良いのだろう。実際、火曜の開園・閉園間際はほとんど並ばなかった。

ちなみに、この間の宿泊はGrange Bracknell Hotel
パークチケットとのパッケージでこのホテルにした(レゴランド内のホテルはヤクザに高かった。。)

普通に良いホテルだった。レゴランドからは車で15分ほど。結構距離はある。



今回、グラスゴーからイングランド南部まで車で行った。
全走行距離1100マイルなり。
名古屋から九州に行く、感じか。

北から、湖水地方>マンチェスター>バーミンガム>ロンドン>ブライトンと通過しながら文字通りイングランドを縦断した。

道は基本片側3車線で快適。
もちろんすべてタダだし、サービスエリアもコマ目にあり、M&SやバーガーキングやCOSTAが入っていた(サービスエリアという点では日本が数段上だけれども、道がすべてタダ、という点はUSより良い)。

渋滞エリアを除いては最高速度は70マイル設定(この点もUSより良い)。

渋滞という点では、主要都市で混雑。特にロンドン周辺で渋滞。

さらに往路では、マンチェスターを過ぎた後の一部区間が事故のためか完全閉鎖されていて、1区間通過するだけで2時間強ロスった。。。
行きは朝6時に出て、17時着。。。

帰り、レゴランドからグラスゴーまでは、1~2時間おきに小休憩を取りながら、6~7時間。

なので、
夜行バス的に出発
開園から閉園まで遊んで帰る
というプランも可能。原理的には。

とにかく、スコットランド・イングランドの旅行は車でOKということが判明。

2013年6月29日

The Sir Robin MacLellan Travel Awardなる賞をいただくことになり、月曜日そのセレモニーに参加してきました。

この賞はTenovus Scotlandというチャリティーが設けている賞で、グラントを貰った人たちの最終報告書に基づき、毎年一人だけ選ばれる賞とのこと。

Travel Awardというくらいだから、学会の旅費等に使うのが主な趣旨ということらしい。ありがたい話です。

このチャリティーからサポートされている間に、MRCという大き目のグラントを当てれたのが主な選考理由らしい。

聞いた話では、グラントそのもののsuccess rateは30~40%(高め)。そこから最終報告書を出した人一人ということので、ちとtoo good to be trueというか、論文としての結果も出せてないのにもらって良いんだろうか?というのが正直なところです。。

それはともかく、電話が授賞式の1ヶ月くらい前にかかってきて、知らせを受けた。その後にメールでフォローアップの案内。そして今週月曜日にイベント。イベントは、The Royal College of Physicians and Surgeons of Glasgowで開催された。

研究所でスーツに着替えて臨む。歩いて。

参加者は、コミッティーと受賞者。

受賞者は、引退間際の偉い先生に贈られる賞の受賞者と、このTravel Awardの受賞者。今年に関しては、昨年の受賞者が育児休暇中で昨年参加できなかったということで、その方も参加。

ということで受賞者3人。

1時からまずコミッティーミーティンが行われた。
なぜか受賞者も参加するよう声をかけられていて、年間活動報告等を聞く。えらくフォーマルな雰囲気のミーティングで、サクサク議題が進んでいった。

その後、別の部屋へ移りフォーマルなランチ。

ランチに入る前に、同じ部屋でまず受賞イベント。
小切手を受取り、少し受賞スピーチをさせられる。。。
他の受賞者お二人は流石なスピーチだった一方、僕はとことんこういうのには向いてないなぁ、と痛感。。。スライド・カンペなしで英語スピーチした、というだけでもよしとすべきか。。

その後、席についてランチ。メイン・デザート・コーヒー+ワインというしっかりしたランチコースだった。デザートが美味かった。。。(案内には、「軽め」のランチ、とあったので、普通にランチを食べていって後悔した。。。)

3時頃に終了し、大学へ戻る。歩いて。

これまでの研究人生で賞なんてものとは無縁だったので良い経験ができました。

いただいたお金は、ラボメンバーの旅費として使っても良いそうなので、来年のFENSミーティングにでも使おうかと思ってます。

2013年6月15日

Ross Priory

木曜日に研究所のニューロサイエンス・グループの人達でRoss PrioryへBBQに行ってきました。

Ross Prioryは大学が所有しているLomond湖畔のリゾート施設
お城のような建物にレストランやセミナー室、さらには宿泊用客室もある。湖畔の広場がBBQなどのリクリエーションに使えるようになっていて、事前に予約してコンロを貸してもらいBBQをする。

9時半に、ミニバスを借りてみんなでRoss Prioryへ行き、ランチタイムまでゲーム。

最初にHit & Runなる、野球チックなゲームをする。
ルールはほぼ野球。2チームに別れて攻撃・守備をし、相手が投げるボールを打っては塁に進み、たくさんホームを踏んだ方が勝ち。3ストライクでアウト。3アウトで攻守交代。ただ、ボールにヒットさえすれば良く、野球で言うところのファウルでも出塁可(なので守備泣かせ)。。。このゲーム、野球系に馴染みのある日本人には結構美味しく(みんな下手だから)、ホームラン打ったりして結構活躍できた。。

二つ目は、フリスビーのフットサルのようなゲーム。
フリスビーを味方でパスをつないでいき、敵陣でキャッチしたら1点。パスをする時、フリスビーを持っている人は移動してはダメ。パスが通らなかったり、インターセプトされたらターンオーバー。パスコースを確保したりブロックしたりするのはサッカーみたいな感じ。なので、かなり走り回る。かなり面白かった。僕は、この手のスポーツは相変わらず向いてません。。。

BBQは普通にアメリカン(?)で、肉を焼いて、パンに挟んでは食べた。けど、僕がカルフォルニアロール、女性の学生さんがサラダを持ってきていたりして、「ヘルシーなBBQ」とみんな言っていた。。

4時頃までいて、幸い天気も良くなかなか楽しかったです。

ちなみに、このRoss Prioryにはゴルフコースもあり、106ポンドの会員になると一年回りたい放題で、会員でなくとも10ポンドで回れるらしい。。。さすがスコットランド。。。

2013年5月26日

Curiosity

少し前、TEDに教育関連イベントのトークがたくさんアップされて勉強になりました。

中にはBill Gates氏サーKen Robinsonのトークも。

いくつか見ていて、一つのキーワードだと思ったのはcuriosity。

少し前のエントリーの文脈で考えると、「情熱」の部分と相性が良さそう。

例えば、PhDを目指して大学院に入ってきた人たちを見ていると、PhDそのものに興味がある人、純粋に科学に興味がある人、の少なくとも2タイプいてる。

問題は前者。

もちろん、PhD後の進路は多様であるべきなので、そいういうタイプはいて良いのだけれども、自身をドライブしているものが科学の問題そのものではないので、モチベーションなり研究・学習姿勢が、後者のタイプと本質的に異なる。

TEDのいくつかの関連ビデオを見ながら、メンターとしてはそういう人たちに対して如何にcuriosityを引き出すかが重要なんだろうなぁ、と目からウロコ(もちろん、言うは易しで、具体的にどう?と言われると難しいけれども)。

もちろんレクチャーでもその辺を刺激するスタイルにできると、学生さんたちの学習効果が上がり、テストの結果から超重要ポイントすら理解してくれてなかったことを知りショックを受ける、なんて機会も減るのかもしれない。。。

ちなみに、Bill Gates氏のトークでは、自分のクラスをビデオ撮影すると自作自演peer-reviewになって良い、と。おそらくそうなんだろう。

昔、自分のトークの練習を一度ビデオで撮ったことあるけど、実際役立った。明石家さんま氏も自分の番組をビデオで撮って後で見る、と聞いたことがある。教師だろうが科学者だろうが芸人だろうが、適切なフィードバックが重要なもよう。

2013年5月19日

オックスフォード


先週2日ほどオックスフォードへ。

14日火曜の晩、まずThe Turf Tavernというパブへ行く。

オックスフォードで最古のパブと言われているらしい。小道を入ったところにあり、屋根がコケに覆われていたりと、ブリティッシュな良い雰囲気を醸し出していた。入り口は狭くても中は意外と広く、たくさんの人で賑わっていた。

An Education In Intoxicationというのが合言葉らしい。。。
Titanicなるビールを呑みながら、ホストの方と彼のコラボ相手の3人で、サイエンス関連+アルファで盛り上がる。

A Science In Intoxication?

その後、図書館などを紹介してもらいながら、10分強歩いて、Brownsという綺麗なレストランへ。
Belly of Porkを頂く。メチャうまかった。

今回は3人ともUK外出身ということもあってか、いろいろ共通点もあったりと、会話も盛り上がった(英語でのディナーは結構辛いことが多いのだけれども。。)。

宿はThe Club

翌日朝一でトークをし、何人かと話をし、水曜日23時頃グラスゴーへ戻ってきました。

やっぱりオックスフォードは良い所です。

2013年5月18日

BBSRC 2012秋 まとめ


昨年9月末に申請したBBSRCのグラント。
ようやくそのプロセスが一通りが終わったのでまとめます。

結論から先に言うと、一部予算を減らされたりしましたが、successfulでこれから3年間サポートしていただけることになりました。ありがたい話です。

<申請編>
申請締切は2012年9月26日。

アイデア練りは数ヶ月前から。
予備データ収集は夏休みの宿題と位置づけた。
が、申請書書きにはあまり時間を使えず。。。締切直前、日曜日にもオフィスへ出向くはめに。。。

フィードバックとして、知り合いに見てもらい、ダメ出しをもらって、締切1週間前くらいに大幅に書きなおし始め、締切一日前に何とか提出。

<レスポンス編>
こちらに詳しい。

1月10日 レフリー3人のコメントが戻ってきて、16日までにリスポンス。

論文と同じく、ここは明暗を分ける(ような印象を持っている)ので、慎重にレスポンス。英語は、大学院生にチェックしてもらう。

<結果編>
3月26日 結果メール
「とりあえず、君の申請書はsuccessfulだった。けど、まだお金は使いはじめるな」「額など詳細は追って連絡する」とあった。

<交渉編>
交渉というより、先方のクレームをすべて飲み・対応し、承認、というプロセス。以下、細かいですが、備忘録として。

4月12日 2点クレームがつく。
第一に、申請書類の一つPathways to Impactを書きなおせ、と。
第二に、一部の申請予算について見積書を送れ、と。
それらを1週間以内に返せ、と。
4月17日 返信。

4月23日 全く同じクレームを再びいただく。。。(ダメだったもよう。。)
4月26日 対応戦略を変え、送り返す。

同日 これからオファーレターを作成する、という定型メールが届く。(何とか受け入れられたもよう)

4月29日 PIのサポート額を減らせ、とメールが来る。。。
具体的には、週10時間労働を5時間へ減らせと。
このメールは、大学のグラント申請担当部署へ送られた。CCとして僕にも。
うちの大学では、外部資金を当てても、給料は増えないので、痛くも痒くもない、ということで鵜呑み。
5月2日 担当者が返信
他の予算に対しては、さらにクレームはなかったので、ポスドク募集をスタート。

5月15日 正式なオファーレターが届く。サポート額など詳細情報が明記されていた。
論文出版費はもはやサポートしないことにしてるからカット、と。。。
5月16日 オファーを担当部署経由で受け入れ、ファイナンス部署にアカウント作成依頼。
 
ということで、イースターホリデー直前の結果メールから2ヶ月弱のプロセスを経てようやく正式承認。

今後、3年間で間接経費込みで300K強。

感想
今回、奏功したと思われることは2点。

第一に、敵を知る。
BBSRCが好きなポイントを理解した上で、それを最大限アピール。実際、この点はレフリーにも評価された。おそらく当落ボーダー付近の場合、コミッティーミーティングの時にこの辺が明暗を分けると疑っている(証拠は得られていないけれど)。

第二に、己を知る。
申請内容をリーズナブルなサイズにおさめた。おそらくこれは超重要。本音は研究提案・予算ともに、もう少し膨らませたかった。が、コスト・ベネフィットの計算を相手にされると、ambitiousと叩かれる。ので、提案内容も申請額もリーズナブルな範囲に調整。お金がもっと欲しいなら、しっかり結果を出し、次を狙えば良い。ゼロだけは避けないといけない。

一応、前回のMRCと今回のBBSRCと、UKでラボを回していく上で必須な大型グラント二つを当てられたことにはなる。が、beginner's luck的なファクターや米国時代の仕事の評価の部分が多分にあると思われるので、これからは如何に結果を出し、継続的にお金を当てていくかが問われてます。

その上で、人材発掘・育成は一つの鍵を握ってます。

2013年5月12日

Charcoals


グラスゴー・シティセンターにあるインド料理レストランCharcoals

シティセンターで一番交通量の多い通り沿いにあり、店構えはインドっぽくはないけれど(何をもって「インドっぽい」というかは知らんが)、丸い看板にCharcoalsと書いてあってすぐわかった。

店内、広くはなく、ゆったり目の4人用テーブルが10個くらいあっただろうか。インド系の音楽が会話にかき消されるくらいの音量で流れていた。金曜日の昼12時に行って、一応予約していたけど、予約していない人もOKだった。

ランチメニューは£6.95で、スターターとメインをそれぞれひと品ずつ選ぶ。
スターターにChicken Wings、メインにKormaとnan。
ついでにCobraなるインドビールも。

ビールは癖もなく、非常に飲みやすくて美味しかった。

まず、Chicken Wings。ようはスパイスの効いた手羽先。
お焦げはあったけれども、美味しかった。

そしてメイン。Korma激うま。nanとの相性も抜群(どんなスープでも合うんだろうけど)。
nanの量は多すぎず少なすぎずで、おかわりを頼む必要もなかった。

店員はインド人で、こまめに様子をうかがいに来てはと、こちらから呼ぶ必要もなく、気の利いたサービスで、10%のサービス料に見合ったサービスだった。

この店は賞ももらってるようで、ランチに関しては非常にリーズナブルな価格で味も良く、インド料理を食べたくなったらまた行きそう。

ちなみに、今回は高校時代の旧友がエディンバラでの学会ついでにグラスゴーまで来てくれ、ランチとしてここへ。20年弱ぶりの再会で、この間のギャップを埋めるべくお互いの話や懐かしいメンバーの会話でえらく盛り上がった。

Facebookがなかったら、おそらく今回の再会はなかっただろうから、Facebookは偉大。

2013年5月5日

UKIP


今週、UKIPがニュースを賑わせていました。UKIPとはUK独立党。
イングランドとウェールズでLocal elections(統一地方選?)が今週行われ、Euroscepticismで右寄りなUKIPが大躍進。イングランドでは、少なくともcouncilレベルに関しては、4大政党のフェーズに入ったもよう。

来年のEuropean Elections、そして2015年のGeneral ElectionsでUKIPがどれくらい議席を獲得するかが注目らしい。

これに合わせて、EU脱退の国民投票ネタがまた盛り上がってきて、今回の結果はDavid Cameronさんを、この文脈では、後押しするものだし、UKはホントにEU脱退を目指していくのかも。。。

スコットランドといい、イングランドといい、この独立心の強さというかなんというか、もう一つ理解しきれない。。。今の微妙なバランスが良いように思うのだが。。。

一方で、スコットランド独立の準備(?)を進めてるSNPはpro-EUと理解している(が、最近の通貨論争では、通貨に関してはどっちつかず?)。

ちなみに、スコットランドから見たシナリオとしては、
スコットランド独立、EU脱退
スコットランド独立、EUメンバー維持(できるかはともかく)
スコットランドはUKのまま、EU脱退
スコットランドはUKのまま、EUメンバー維持
の4択か。

1番目だと、国家破綻はかなり近い気も。。

2番目。スコットランドが独立すると、EUに加盟できるかもまだ確定していないと理解しているから、順番的には、まず来年の国民投票で独立が決まり、残りのUKとは別に、EU再加盟交渉ということになるのか?残りのUKは別個にEU脱退を国民に問う、ということになるか。

3番目は、イングランド次第という感じか。EUから脱退すると、いくつかの問題は解決するのかもしれないけど、肝心の経済の部分でどうなのかよくわからん。少なくとも、科学研究の分野へのダメージはかなり大きい。EUの優秀な人材への門戸を閉じるし、グラントへのアクセスもなくなる(はず)。

4番目は、現状維持で、個人的には最もサポートしたい選択肢。

2013年4月28日

デキる大学院生の7つの要素


大学院生との付き合いはなかなかコツがつかめず、いろいろ試行錯誤中なのですが、自分のラボや他人のラボの大学院生をこれまで見てきて、大事だと思う要素を7つ挙げてみます。

1.情熱
基本。研究は好きでないとやってられないので、モチベーションなりパッションなりを自分でドライブできないと何も始まらない。一方、時間とともに変動もするので、外部からのドライブも時には必要。

自分でドライブする方法としては、例えば、まずは大きなゴール(夢?)を設定し、モチベーションが低下するリスクをできるだけ早めに低減させておくと良い。その低減法の一つは、大学院生では難しいかもしれないけれど、マルチタスクというかマルチプロジェクトを持つこと。80-20法というか、一日の80%はメインテーマに専念し、例えば、夕方か朝のエキストラ時間を、メインテーマとは少し違うことに投資するのも手。80%の部分はダメでも、その20%で結果が出るケースもある。

他には、ゴール設定後のタイム・マネージメントで、小刻みに自分で自分を褒められるよう工夫するのも有効かも。もちろん、自分ではなく、ボスや同僚・恋人なんかに褒めれるよう外部要因を操作できるとなお良い(言うは易し。。)。ただし、自分の能力を過大評価すると、小目標を達成できず自暴自棄になって、悪循環になるケースもあるので要注意。

どうしても情熱が湧いてこない場合、プロジェクトをかえる、ラボをかえる、人生設計のやり直し、が必要。楽しくないことに人生の貴重な時間を浪費する必要はない。

2.勤勉
ハードワーク。働かないと何も結果は生まれない。働き続けると、何らか結果が生まれる(ことが多い)。情熱はハードワークの必要条件。けど十分条件ではない。努力するための才能もあると思う。努力できない人たちに勤勉さを求めてもなかなか改善が見られない(経験的に。そして口では情熱があるように言う)。。。

朝早くから夜まで、不器用でも頑張ってる人と、昼くらいに来て夕方には帰る人がいて、同じ結果を残している人がいたら、人情的にどうしても前者をサポートしたくなる。

3.丈夫
体のタフさ。大事な実験やミーティングなり、コミットしたことを、体調不良のため延期、なんてことはできるだけ避けたい。タフでない場合、それに対して許容してもらえる(非体育会系?)研究室・職場探し、というのが大事なのだろう。

メンタル面でのタフさも重要。いろんなrejectionとうまく付き合わないといけない。そのrejectionは、実験がうまくいかない、ボスにダメ出し喰らう、申請書が蹴られた、論文が蹴られた、などなど、いろいろある。多かれ少なかれ、研究者なら誰でもこれらを体験する。

4.交信
コミュニケーション力。これが超重要なのは、人社会なんだからいわずもがな。同僚・指導教官と会話するだけで解決策が得られることはたくさんある。

コミュニケーションがモチベーション低下につながるリスクもあるけれど、良いコミュニケーションはモチベーションアップや知識向上などにつながる。

自分だけで何でも解決しようとするとドツボにはまって悪循環に陥る。

5.知識
知識はアイデアの源泉。科学は先人が築き上げた知識の上でやるのだから、できるだけ多くのことを知っておかないと、アイデアも湧いてこないし、アイデアなり結果の評価・解釈ができない。時間はかかるけど、知識の土台がしっかりしてないと厳しい。また、知識の身につけ方を自分なりに確立することも重要。知識を身につけるのが好き、という情熱的な部分も大事か。ハードバークなど他の要素も大いに絡んでくる。

また、己を知る、という意味での知識も大事。意外と自分のことはわかってるようでわかってない。多くの人は過大評価しがちなので、現時点で何ができて、何が難しいのか見極めが大事。これが優先順位付けに役立ち仕事効率アップにつながる。

6.帰還
フィードバック力。失敗から学ぶ力。同じ間違いは繰り返さない。
例えば、実験で失敗した時、次の実験をする前にその失敗した実験から何かを学ばないと、似たことを繰り返すだけ。ランダム・ウォークでゴールを目指すのに似てる。毎ステップ、進むべき方向にバイアスをかけながら進まないといけない。

コミュニケーションや論文などから知識・情報を得ることでもフィードバックは得られる。このフィードバック力、日々の実験だけでなく、グラント申請書書きだったり、プロジェクト単位でも重要。

7.環境
自分がどんなに頑張ってもどうしようもないことはある。プロスポーツ選手になる素質を持つ人は、それなりの環境でトレーニングして初めて一流になれる。研究には、特に生物系の研究には、お金などのリソースが不可欠だから、リソースがないと、できる研究が限られ、得られる結果の質も変わってくる(耳が痛い話ではあるが)。

以上、7点。
これらは、僕自身心がけてるところでもあるから、大学院生に限ったことではないように思う。

2013年4月21日

mega-tsunami

今週BBCで、mega-tsunamiに関する番組が放映。
カナリー諸島の火山噴火に伴う山体崩壊により、巨大津波が発生。その津波がアフリカと欧州の一部、そしてUSの東海岸の大部分を襲う、という科学的予測を、1時間にかけて説明するものだった。

10~25mクラスの津波が東海岸の主要都市を襲うらしい。山体崩壊からの猶予時間は6-9時間。

ちょっと調べてみた。

wikipediaにも説明があり、そこで引用されているこれこの論文が科学的根拠となってるもよう。後者の論文に、津波伝播シミュレーション結果が図示されている。

論争もあるようなので、一部の科学者の単なる妄想的予測に過ぎないのかもしれない。が、リスクはゼロとは言い切れないのだろう。

ちなみに、これと似たmega-tsunami、実は日本でも起こっていて、島原大変肥後迷惑と言われるもの。

名前は大したこと無さそうだけど、実際、大したことが起こっている。

雲仙で噴火と地震が起こって、山体崩壊発生。それにともなって大量の土砂が有明海に入り、巨大津波が発生。一連の災害で1万5千人もの尊い命が奪われた。1792年の出来事。

雲仙は僕の実家の荒尾から見える。。。

おそらくこの災害で、荒尾も被害を受けたはず。。。有明海で津波はないだろうと思っていたが、実際にあった。。。

とにかく、津波は、海を下から蹴りあげて起こるだけでなく、上から物を落しても起こる。こういう災害は、起こったら起こったで、自然には逆らえないのだろうけど、地球ではホントにいろんなことが起こりうる。。

ところで、北朝鮮への潜伏取材の番組も面白かったです。

2013年4月14日

一時帰国とBNAミーティング

この3週間ほど、プライベートで一時帰国して、その直後に開催されたロンドンの学会に参加してました(備忘録的なのでこのエントリー無駄に長いです。。)。

3月27~28日
フィンエアを使ってグラスゴー・ヒースロー・中部国際空港へ。機内では、SkyfallLife of Piを観る。

Skyfallではスコットランド・グレンコーの綺麗な景観も登場し、いろんな意味で楽しめた。

Life of Piも映像もストーリーも素晴らしかった。

28日
稲沢滞在。愛知の桜はまだ五六分咲き。

平針まで行って免許の期限前更新
免許とパスポートと必要額のお金があれば更新可。お金を払って申請書をもらい、必要事項を記入し、目の検査、しばらく待って講習ビデオを見て、免許が交付される。
ICチップが導入されたということらしいけど、余計なお金を払うだけの価値があるのか甚だ疑問に思った。2つパスコードを設定したけど、もう忘れた。。。

夜ははま寿司へ。コストパフォーマンスの高い回転寿司だった。ぜひ海外進出して欲しい。。

29日
荒尾滞在。
実家の熊本へ。朝出て4時ぐらいに着いたか。夜は実家でホームパーティー。寿司・刺身類を中心にいただく。

30日
ハウステンボスへ。
親と兄家族と一緒に長崎へ。
我々はレンタカー。ちと見栄をはってプリウスを借りてみる。。ゲーセン感覚の操作性。。。が、噂通り燃費は驚異的。

昼過ぎにハウステンボスに着き、園内を一通り歩いて回った。再建前のハウステンボスには行ったことがないので比較はできないけれど、チューリップがちょうど旬でえらくきれいだった。園内全体良い雰囲気で、アトラクションもいろいろあって、それなりに楽しめる雰囲気。ただ、入場料が高い。すべて親に払ってもらったが。。。

ホテルは、オークラのゴージャスなホテルで、ハウステンボスの園内から送迎船が出ていて、園内の川を移動しながらホテルへ。夜はビュッフェ形式ディナー。寿司(また)、カニなどを中心にいただく。食べ過ぎた。。ついでに、長女の誕生日ケーキも頼んでたけど、このケーキが絶品だった。。。温泉もあって、ちょっと混んではいたけど良かった。

31日
ハウステンボスから嬉野温泉へ。
昼過ぎまでハウステンボスで過ごし、我々家族4人で嬉野温泉へ。

宿はこれまた背伸びして大正屋
接客は超プロフェッショナル。娘たち用にも浴衣を用意してくれ、館内は浴衣OK。
風呂は2つあって、浸かると確かに「美肌」になるような錯覚を覚えさせるに十分なお湯だった。

食事がこれまた素晴らしく、佐賀牛の鍋は極上。

食後に、送迎バスで10分くらいのところにある姉妹店(?)の温泉へ。
ここには露天風呂があった。が、結構な賑わいで、帰りのバスの時間もあって、浸かるだけ、という感じだった。
夜、長女がおたふく風邪のようにあごが腫れ上がって、肝を冷やす。。。(幸い大事にいたりませんでした)

1日
朝食にはとろける湯豆腐が登場。朝から結構たくさん食べる。
長女の体調も何とか快復気味で遊びたいというので、近くのメルヘン村へ。
大正屋から車で10分ほど。田舎の小遊園地。
期待はしてなかったのもあるけど、意外と楽しめて、午前から昼過ぎまで一通り遊ぶ。三輪車系の乗り物がある広場が良い感じ。いろんなタイプの乗り物があって、タダ。あの手のアトラクション(?)は個性的だと思ったので、その辺に力を入れると、もう少し入場者数も増えて良いので、と余計なことを考えながら、子供が楽しんでいるのを眺めていた。子供だけで勝手に遊べ、リスクも低いので、親的にも楽。

3時過ぎに出発し、5時頃に荒尾へ戻ってくる。夕食は、近くのモールのフードコートで。凡蔵のうどんをいただく。
この夜、今度は僕が発熱。。。

2日
午前は風邪のため完全にダウン。
午後、銀行へ行きお金の移動の手続きをし、僕以外の家族はウルトラマンランドへ。
ウルトラマンランドは、この秋に閉園する。実は、ここは賑わっていたらしく、円谷プロダクションの問題が主な原因で閉園せざるを得なくなったとのこと。。話を聞く限り、園内はそこそこ充実しているもよう。ウルトラマンファンはMUST VISITな場所なのかもしれない。閉園が惜しまれる。。。

3日
自宅静養。
残りの家族は甥・姪と一緒にグリーンランドという遊園地へ。春休みで結構混んでたもよう。以前、夏休み前の平日に行った時は貸切状態だったのだけれども。。

昼食に、父と一緒に武蔵ラーメンへ。食べログでは、熊本一、という評価をもらってるもよう。期待して行ったが、ラーメンとしては「熊本一」ではないように思った。。。残念ながら。麺の水切りがもう一つで水っぽさが結構あった。スープも普通といえば普通。が、料金が驚異的。いまだに400円以下でラーメンが食べれるところなんてそうはないんではないか。その点では、コストパフォーマンスという点では「熊本一」なのかもしれない。平日の昼だったけど、ほぼ満席だった。

夜は、兄の自宅で三兄弟集まり兄弟パーティー。寿司(また)等をいただく。

4日
朝から愛知へ。桜が満開でえらく綺麗だった。
稲沢に昼過ぎに着き、夜は名古屋で岡崎時代の先輩二人と呑み会。楽しかったです。

5日
午前は名大へ。ちょうど入学式だった。地下鉄の駅を出て地上に出ると、たくさんのサークル勧誘の学生さんたちがいてて懐かしかった。新入生と一緒に歩いたけど、その学生さんには声をかけてたけど、僕は完全無視。。。当たり前か。。

昼過ぎ稲沢へ戻り、夕方前に家族+甥+義母と一緒に近くのモールへ行き夕食。五穀なる五穀米が食べれるレストランへ。味がかなり濃い目だった。。。五穀米は体に良いのかもしれないけれど、おかずの味付けは体に悪そうだった。。。舌が肥えてきた(戻ってきた)ところで、日本での食事は打ち止め。

6日
朝から僕だけセントレアへ行き、再渡英。(家族はさらに一週間日本滞在)

機内では、Hobbit任侠ヘルパーを観る。
Hobbit、映像がすばらしく美しく、さすがにストーリーもしっかり。最終作までぜひ押さえたいところ。

任侠ヘルパー、極道ネタでストーリーそのものは単純と言えば単純ではあるけれど、モチーフにしてる題材は非常に深刻かつ重要。現実的な問題として少し考えさせられた。

グラスゴーには22時前に到着。翌日からのロンドン行き用にバッグの中を入れ替えて就寝。

7日
朝5時起きでグラスゴー空港へ行きロンドンへ。今回はEasyJetを使ったのでStansted行き。StanstedからLiverpool駅までの格安バスがあって、1時間弱でロンドン入り。途中、オリンピックスタジアムが見えた。
Liverpoolから地下鉄で2駅のBarbicanでBritish Neuroscience Associationの学会(Festival)が水曜日まで開催。

この日の夜は、学部時代仲良くしていて、今は商社マンとしてロンドンに駐在中の知人のうちを訪問。ロンドンの家賃の高さに驚いた。グラスゴーの3倍。かと言って、アカデミアの人間の場合、給料も3倍になるかというとそんなことはないだろうから、「ロンドンに住みたい欲」激減。。。その意味では、グラスゴーはそこそこ都会だけど物価は低いので、悪くないのだろう。それはともかく、久々にあっていろいろ話をして楽しめた。

ちなみに、ロンドン滞在中のホテルはRoyal Garden Hotel。5つ星ホテルがExpediaでバーゲンされていた。ジーンズでチェックインするのが憚れる雰囲気だった。。一方、朝食やインターネットは有料なので、貧乏人は、そんな見栄より実用性を重視せんといかんと反省。。

8日
ポスター発表。
今回のポスター会場、かなりアレンジがひどく、ポスター密度が場所によって異様に高く、見たいポスターも見づらいし、発表する方も思うようにできなかった。覚えてる限り屈指のひどさだった。。。が、一人以前から少し知ってるオックスフォード大の人が来てくれ、その後メールでやりとして、オックスフォードにトークに行くことになりそう。ネットワーキングという意味では成果を残せたか。
夕方は、エディンバラ大の知人とチャイナタウンへ行き食事。

9日
夜はWe Will Rock Youを観る。
ストーリーは単純かつ退屈なものだったけれど、Queenの曲で構成されたこのミュージカルはQueenファンの報酬系を刺激するには十分過ぎた。最後の「エキストラ」はえらく感動した。10年以上続いているのも頷けるし、Queenの偉大さを再認識させるミュージカルだった。ちなみに7列目の席で観れた。ミュージカルは、高いお金を払ってでも、できるだけ良い席で観るのが良い。そのショーは一生に一度観るだけだと思われるから。

10日
学会最終日。
最後のレクチャーはパスして、早めに空港へ。
帰宅は24時前。
一連の旅行終了。

疲れた。。。

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ちなみに、BNAの学会について。

規模はもちろん小さい。FENSと交互に開催されるので、2年に一度の学会。

レクチャー、同時進行のシンポジウム、ポスター発表、シンポジウム、レクチャーというのが一日の流れ。空き時間が比較的長めに取られていて、その空き時間にはコーヒー・ティーコーナーが設けられ、ネットワーキングの時間として位置づけられていたもよう。イギリスらしいといえばそうかもしれない。

シンポジウムのトピックは、割とテクニカルなものから広めのネタまであり、やはりというべきか、臨床なり応用に近いトピックが多い印象を受けた。

ポスターの数は、その気になれば、歩きながら全部スキャンはできるくらいの数で、中にはトップジャーナルクラスのネタもそれなりにあったように思う。一方、SfNのような絶望感を味合わせるようなネタは、僕が見た限りではなかった。あってもらっても困るといえば困るのだけれども、厳しん現実を体験するという意味では物足りなさはやはりある。

シンポジウム等のスピーカーは一部は海外招待者。アメリカ、他のEUから。質はまずまず。

また、一般開放のブースがあって、3日目だったか、春休み中の家族連れで賑わっていた。この辺のアウトリーチ活動は、SfNでも見たことがなかったので、非常に新鮮だったし、さすがだと思った。学会と合わせて、こういうイベントを行うのはとても良いと思った。

一方、今回の会場はとにかくひどかった。。。過去最低部類。
各部屋が分散していて、作りも複雑で初日はどこに行ったら良いのかよくわからなかった。上述のように、ポスター会場も発表する側、オーディエンス側のモチベーションを削ぐに十分なアレンジだった。会場そのものというより、運営側の問題だと思ったので、何とかして欲しい。。

2年後のBNAに行くか?
政治的な側面(参加者数を増やして盛り上げないといけないという観点)から言うと、行くべきのだろうけど、FENSとSfNに交互に参加すれば、デカい学会については十分というのが正直なところ。あと、聴覚研究者が意外と少なかったので、彼らは別のミーティングを中心に据えているのだろう。

そんな学会だった。

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最後に日本について。

食事世界一なのはいわずもがな。

一方、前回も気になった住宅街のアナーキーさはやはり気になった。その辺のデザインのおかげで、子供はもちろんいろんな人達が無駄にリスクに晒されているように思った。もちろん、コストはかかるのだろうけど、その辺に時間をかけて対応していけば、毎日のように増えている交通事故の件数を少しずつ減らしていけると思う。現実的には難しいのだろうが。。

それから、久々に車で移動する日があったけど、道路でお金を取り過ぎ。経済活性化という謳い文句で道路を作ってるのだろうけど、交通量の高さのためにそのポテンシャルを十分いかせていないのだろう。その辺の利権構造もぜひともぶち壊してもらって、多くの人にメリットのある形になると良いのだろうが、これも難しいのだろう。。。

最後に節電について。
建物の中が暗い。。。気分も暗くなる。。。
節電という建前なのだろうが、その暗さくる精神的な効果、その結果としての経済効果も勘定すると興味深い結果が得られるのではないかという気がした。ガラス張りの建物でないなら、最低限の照明はやはり必要だと思う。それ以外のより効果的な部分で節電すれば良いのだから。。

と、ここ最近、いろんな縁で頻繁に帰国できて日本をいろいろエンジョイできました。
なんだかんだ言って、日本はやはり良い国だと思います。けど、もっと良くなれるとも思いました。

2013年3月24日

Italian Kitchen


木曜日、研究所にTrevor Robbins先生がセミナーのために来られ、関係者と共にItalian Kitchenでディナー。

このレストラン、噂には聞いていたけど悪くない。木曜日夜でも、それなりに混んでいて、会話がかき消されるくらい賑わっていた。

セットメニューを注文し、前菜にカニのリゾット、メインにサーモンのコロッケ(?)をいただく。
カニのリゾット最高。
コロッケの味は結構濃かった。。。

シメとしてIrish Coffeeにトライ。
アルコールがどれくらい飛んでいるか知らないけれど、アイリッシュ・ウィスキーのテーストはしっかり残っていて、独特の味わい。熱すぎて舌をやけどしたが。。。

Trevor Robbins先生は気さくで人を励ますのがとても上手な方で、人間的な面でもいろいろ刺激を受けました。睡眠時間は3~4時間とのこと。。。成功するにはそうでないといかんもよう(そうは言われてはいないけれど)。

ちなみに飲食代は研究所持ち。。。

2013年3月23日

ティーチング月間


今年度のティーチングはすべて3月に集中していて、今週木曜日にすべての義務を果たしました。

レクチャーだけならともかく、卒論10部の評価やら、グラント申請書や論文のレビューやら、新年度の大学院生のインタビューやら、4月の学会用のポスター作りやらが重なり、先日の一時帰国以降えらく大変でした。。。

今年度のティーチングは
・生理学(レクチャー 4時間)
・生物学実習(8時間)
・細胞・分子生物学(レクチャー 5時間)
すべて学部生向け。

最初の二つは昨年度と同じ。3番目のクラスは、今年度から一部を受け持つことになったクラス。前任者が僕の専門外のトピックも教えていたけど、そんなことはやってられないので、スライドを作りなおし、神経科学寄りレクチャーに改造(その分、準備に時間がかかるハメに。。。)。

レクチャーは1コマ1時間だけれども、僕の場合、基本的には30~40分で終わるようにした(手抜き)。

昨年と比較して、英語での変化が2つ:
まず、レクチャーの練習時間がかなり減った・減らした。昨年は、しっかり練習してたけど、今年はレクチャー当日スライドをざっと流した程度。英語でのプレゼンなりレクチャーに大分慣れてきたかも。第二に、英語でトラブル頻度が減って、アドリブ的なこともちっとは言えるようになってきた(それでもたまにトラブるけれど。。。)。

難しい表現を言えるようになった、というより、知ってる簡単な表現をすぐに引き出せるようになってきた感じ。データベースへのアクセスが良くなったというか何というか。ひどい文法で話すことはたくさんあるけれど、意図は伝わる(はず)。

レクチャーそのものの課題は、如何に学生さんを飽きさせないか。
飽きる飽きないは生徒の勝手なので、割り切れれば良いのだろうけど、飽きられるとそれが露骨に伝わってくるので、非常にレクチャーをやりにくい。途中で自信をなくしていく感じ。。。

インタラクティブなレクチャーをやったり、適度にYouTubeのコンテンツを流したりすると効果的なのはわかった。ただ、そういう要素を如何にすべてのレクチャーに取り入れるかが課題。特にインタラクティブな要素・ソーシャルな要素は、まだオンライン・コースでは難しい要素だと思うので、生き残るためにはその辺がポイントになるんだろうなぁ、と痛感する。(そもそも僕がやってる講義の内容そのものは、wikipediaやらYouTubeやらウェブのコンテンツだけですべてフォローできるし、時々レクチャーする意味あんのか?と虚しさを感じることはあるのだけれども。。)

あと、アクティブ・ラーニングという言葉は知ってるけど、実際に今の形式のレクチャーに取り入れられるのか、できるならどうするのか全然わからん。。。

ティーチングそのものは楽しいのは楽しいけど、どこまで時間をかけるべきなのか、バランスが難しいところです。

2013年2月24日

一時帰国


この一週間、日本に帰ってました。
前半は玉川大学・脳科学研究所のリトリートで箱根へ、後半木曜日は理研という日程。昨日夕方、グラスゴーへ帰ってきました。超充実の一週間で、いろいろお世話をしていただいた関係者の方々にはとても感謝しています。

玉川大学のリトリートは、PIからポスドク・大学院生全員が発表する形式。それだけではなく、2日目夜にはコッテリ系の議論の場があって、サイエンス三昧な日程。発表内容もレベルが高いものが多く、脳科学の研究所として今後さらに発展していくポテンシャルを強く感じました。

理研では、以前から親しくしている友人たちと主に会い、朝から深夜2時までこちらも超充実な一日。

リトリートと理研両方でトーク。聞こえは良いけれども、正直、独立後まだトークをできるレベルには達してないので、古い話でお茶を濁さざるを得なかったのは、何とも情けない話。。今回の帰国で良い刺激を受けてきたので、今後に活かしたいところ。

リトリートでは、博士課程の大学院生の数人から「ブログ見てます」と言われた。。もちろん、このブログではなく、こちらのブログのこと。止めて随分経つので、もうブログ経由で人に知られることはないだろうと思っていたけれども、大学院生の若い人にそう言われると、何となく複雑な心境。。。大学院生・ポスドクの人でこの手のブログなりをする人がもっと出てくると良いのに、と強く思う。時間を投資するだけのメリットもそれなりにあるのだから。

今回、久々に東京を体験して、ありえないくらいデカい都市だなと改めて感じだ。マンハッタンは、何でもあると言っても、サイズという点で東京よりはるかにコンパクトだし、ロンドンと比較しても、ビル群やら電車網やら人の多さやら、東京の方が威圧的。これだけ巨大化してきたパワーなりリソースをもう少し分散させておいたらどうだったんだろう、という気もしないでもないけど、他にもデカい都市がいくつかあるわけだし、日本はホントすごい国だなと改めて感じた。

あと、街は、歩くととてもきれい。くわえタバコで歩いている人とは会わなかったし(条例か何かで禁じられてる??)、建物のターンオーバーも早そうだから、全体的に綺麗。治安という点での安心感も高い。

一方で、逆説的ではあるけれど、電車から見える町並みはちょっとアナーキー。並んで建っている家々の統一感が欠け、ところ狭しと家が建てられている様子は、街全体のデザインという点では、あまりきれいではないなぁ、という印象を受けた。そして、狭い道を車・自転車・歩行者がシェアするので、交通安全という点でのリスクはいたるところに潜んでる。これは東京に限らないことだと思うけど、とにかく矛盾を抱えている。

もう一つ矛盾性を感じたのは、仕事としてのサービスと仕事ではない親切心のギャップ。欧米だと、その辺の差が少ない(それはそれで問題ではあるのだけれども)。そのギャップがどのような歴史なり文化なりを背景に生まれてきたのか興味あり。

と、昔だったら当たり前だったことが、そうでなくなって(良い意味でも悪い意味でも)、久々に日本に戻ると昔気付いていなかったことに気がつくようになってきた。

慣れというものは、生きる上で不可欠である一方、ある意味怖くもある。

2013年1月12日

BBSRC途中経過


昨年秋にアプライしたBBSRCグラントプロポーザルに対して、今週レフリーコメントが戻ってきた。今回は3人レフリーがついていて、3人ともexcellent(最高はexceptional)。コラボのメンバーとして同僚がPIのプロポーザルにもコメントが同じ日に戻ってきていて、こちらは2人のレフリーでexcellentとvery good。厳し目か。。。

ただ、MRCの経験からすると、この評価が全然ダメでもひっくり返すことは可能だし、実際昨年BBSRCのレフリーを経験して、この総合評価はあくまで主観的評価の一つでしかないのでほとんど意味がない。問題は、コメントにどうレスポンスするか。今回もらったコメントそのものは、それほど悪くないので、やや期待。。。

ちなみに、今回の経過を備忘録としてまとめておくと:
2012年夏 予備データ収集のための実験をやる(夏休みの自由研究?)
9月 データ解析と申請書書きと予算編成
9月25日 申請書提出
1月10日 レフリーコメント

次は、16日までに各レフリーにつき最大1ページで反論なりリスポンスしないといけない。

こちらの情報によると、レフリーコメントやレスポンスを元に2月19と20日にコミッティーミーティングで、3月中旬にコミッティーチェアミーティングが開催されるもよう。ということで、イースターホリデー頃までには白黒(グレーの場合もあり)の結果が判明する。

果たして4月頃ポスドク公募を出せるか!?

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話は変わって、今年は年明け3日から仕事始め。多くの人は今週から本格始動。それにともなって、いろんな仕事が次から次へと増えていって、早速パンク気味。。。今年の課題はこの辺の重み付け。

ちなみに、今年は2月下旬とイースターホリデーと帰国します。12月から考えると4ヶ月で3回も帰ることに。。。